世界各国の経済規模のシェア(構成比)を調べた、興味深い数字があります。アンガス・マディソンという、世界の経済成長の歴史を調べている学者がおられます。その人が行っているGDP推計です。以下の数字は、田中明彦著「ポスト・クライシスの世界」(2009年、日本経済新聞出版社)からの引用です。
1820年では、中国33%、西欧23%、インド16%、アメリカ2%、日本3%です。1973年では、中国5%、西欧26%、インド3%、アメリカ22%、日本8%でした。かつて、中国とインドが、はるかに大きかったことがわかります。
ここまでは、歴史です。将来推計では、2030年に、中国24%、西欧13%、インド10%、アメリカ17%、日本4%です。中国やインドが復活し、西欧や日本が低下します。
もちろん、その間に人口が変動していますから、一人当たりGDPも比べてみる必要があります。
ところで、最近の数字では、日本・韓国・中国3か国のGDP合計は、イギリス・フランス・ドイツ3か国の合計を、上回っています。意外でしょ。そしてこれは、日中韓東アジア3か国が、英仏独西欧3か国と比べ、世界にどれだけの貢献をしているか、という私の議論(国際社会での位置と自覚)につながります。