21日の朝日新聞「耕論」「何を目指す?観光庁」、池内紀さんの発言から。
・・日本では総じて、観光地が「点」でしかない。宮島なら厳島神社だけ、姫路なら姫路城しか見ない。点のまわりには雑然とした町しかなく、商店街はシャッターが下りたまま。観光客は点から点へ飛び石で移動するしかない。
ドイツやオーストリア、スイスといった国の観光地は、点ではなく「面」だ。例えばライン川なら、川を中心にして、川沿いの町、背後の丘や森、点点とある古城が全部一体になっている。全体を面として、建物の造りや色などにも厳しい規制をしている。
そうした本当に魅力ある観光地というのは、5年や10年ではできない・・50年、100年単位の取り組みは、中央の役所が関与すればできるというものではない。それぞれの土地に暮らし、風土を愛している人々に任せればいい。例えば、ぼくが、観光庁に一番してほしいのは、せめて世界遺産を中心とした観光地から、看板や広告をなくすこと・・・(9月21日)
22日の読売新聞「平成を歩く」は、「おわびの作法」でした。「誠意を欠けば、火に油・・・」という記事で、最近はやり(?)の企業のおわびを解説しています。反響を呼んだ(問題になった)謝罪会見の表も付いています。