12日の読売新聞に、丹羽宇一郎分権改革委員長のインタビューが、載っていました。5月下旬にも首相に出す第1次勧告に、「旧1級国道(58本)を除く直轄国道と、県内で完結する1級河川(53水系)の権限を、都道府県に移すことを盛り込む」と明言されたそうです。あわせて、それに関連する職員と財源も地方に移すとも述べておられます。各省の抵抗が激しいほど、やりがいがある。中途半端な改革にとどめたら、改悪になってしまうとも。是非、原文をお読みください。
月別アーカイブ: 2008年4月
講演録やインタビュー
日本ミュージアム・マネージメント学会会報47号が出ました。その、これからの博物館の在り方に関する緊急合同フォーラム「考えよう!博物館の未来」に、私の基調講演「行財政から見た博物館」が収録されています。講演を文字にしてもらって、それに手を入れたのですが、読み返してみるとまだまだ読みにくい文章ですね。反省。
省庁間の調整
古なりましたが、4月3日の日経新聞に、「中教審、振興計画で素案」「教育予算増、盛り込めず。財務省が反発、目標設定を断念」が載っていました。この計画は、今後10年の教育政策の針路を示すもので、教育予算の増額を数値目標として盛り込めるかが、議論の焦点だったそうです。計画は閣議決定されるので、各省協議をしたところ、財務省の反発で書き込めなかったとのことです。
審議会委員である片山善博教授は、「省庁間の裏の折衝で決まるなら、審議会はいらない」と、不満を述べられたそうです。
文科省など各省が、予算を増やそうというのは当然のことです。一方、財務省が予算を抑えようとすることも、当然のことです。それぞれ、それが省の使命なのですから。問題は、省の間で対立する案件を、誰がどう調整するかです。今回は、世間に出る前に、官僚同士で話をつけたと思われます。これまでは、それで良かったのかも知れません。しかし、文科省が負ける形で決着すると、審議会員からは不満の声が出るでしょう。何のための審議会か。それなら、審議会を使わない方が、エレガントです。
他方、道路整備計画は、10年間でほぼ道路特定財源を使い切る形で、作られました(もっとも、福田総理が見直す旨を、表明しておられます)。国民からすると、責任ある大臣同士が議論して決めたのなら、それはそれで納得できるでしょう。不満があれば、その政治家と内閣にぶつければいいのです。しかし官僚が、国民から見えないところで調整していると、「なぜ」と疑問がつくと思います。また、理屈や経緯がわかりません。
どのような案件を、官僚同士で決着つけるのか、どのような案件は、大臣が決めるのか。それが問題になります。
開講
今日は、新学期第1回目の授業でした。2年目は勝手がわかっているので、1年目に比べて楽です。もっとも、何人受講生が集まるかが不明なので、それが不安でした。レジュメを何部用意していったらよいのか。悩ましいのですよね。出席表を回したところ、57人の名前が書き込まれていました。レジュメは、もっとなくなっていますが。学生さんの方も、「どんな授業か見てみよう」と、お試し期間ということでしょう。
今日は、授業の進め方などガイダンスと、行政学の入門部分を、お話ししました。それと、「新聞を読むこと」の意味について。皆さん寝ることもなく、まじめに聞いてくれました。寝るような学生は、そもそも土曜の朝から出席しませんわね。学生さんの期待に応えるためにも、私も力を入れなくては。面白くてためになる授業を。これから4か月間、一緒に勉強しましょう。まずは、新聞を毎日読むことですよ。
2008.04.10
今日は、立命館と法政の学生さん二人が、職場を訪ねてきてくれました。3年前に私の講演を聴いて、それ以来、このHPを見てくれていたそうです。先日メールが来て、今日、お会いしました。ところが面談中に電話がたくさん入って、じっくりとお話しできませんでした。図らずも、審議官がどんな仕事をしているか、見てもらえました。