国政の争点にならない分権

24日の毎日新聞「07参院選、日本の選択」は、「地方分権、語られない税源移譲」でした。
・・互いに批判し合うことの多い2人(安倍首相と小沢代表)。だが、地方の政策決定の自由度を高める改革に言及するときの物言いは、驚くほど似ていた。しかし、地方分権の裏付けとなる「国から地方にどう税源を移すか」という論点が、選挙戦で語られることはほとんどない。
全国知事会は「地方の自立には地方財源強化が欠かせない」との観点から、国と地方の税源比率を、現在の6対4から5対5に見直すことを政府与党に働きかけている。今回も自民党に対し、マニフェストに税源移譲を盛り込むよう求めたが、実現しなかった。05年衆院選の際には「3年以内に5.5兆円」を掲げた民主党も、今回は税源移譲に触れていない・・

行政の失敗

24日の毎日新聞は、厚生年金と国民年金の保険料のうち、約7兆円が年金給付以外に流用されていたことを伝えています。母数は、戦後、国民が納めた総額500兆円の保険料です。その内訳は、厚生年金会館や健康福祉センターなどの施設建設費1.4兆円。大規模年金保養施設(グリーンピア)建設費0.3兆円。年金相談など1.9兆円。年金事務費1兆円などです。
同じく読売新聞は、この年金福祉施設建設費1.4兆円の資産価値が、現在評価すると0.2兆円しかないことを報じていました。これらも、順次売り払われています。
このような政府と行政の失敗は、だれが検証するのでしょうか。

最低賃金引き上げ

23日の日経新聞経済教室は、「最低賃金見直しの視点」、山田久さんの「生産性底上げの突破口に」でした。
日本の最低賃金は、生活保護水準より低く、国際的にも極めて低いのです。これを引き上げるべきとの意見がありますが、一方で企業の経営が成り立たなくなるとの意見もあります。この問題についての議論です。
・・中長期的にみれば、最低賃金の引き上げは、格差問題やワーキングプア問題を生み出す根っこにある二つの「二重構造」にメスを入れ、所得底上げを実現していく突破口の役割を果たすことができる。
その第一は、企業規模間の二重構造である。大企業と中小企業とでは大幅な生産性格差があり、それが国際的にも大きい企業規模間の賃金格差の要因になっている。しかも近年、賃金格差は一段と拡大する方向にある。第二は就業形態間の二重格差である。日本の正社員と非正社員の処遇格差は国際的にも大きい。
これら二つの二重構造問題は、戦後一貫して存在してきた。ただ、高度成長期を経て所得が底上げされ、正社員数が増えることで、いったん消滅したようにみえていた。それがバブル崩壊後の景気低迷のもと、グローバルな産業再編や非正規への雇用需要シフトが起こり、水面下で問題がじわじわと再燃してきていた・・。
・・格差やワーキングプアの問題解決には、長らく放置されてきた二つの二重構造に本格的にメスを入れることが不可欠である。中小企業セクターに多く残る低生産性部門での経営革新・事業再生を促すとともに、正規・非正規雇用間の処遇格差を是正し、気象になる人材の能力を最大限引き出す環境を整備することで、経済全体の生産性底上げを目指す必要がある・・
詳しくは、原文をお読みください。

2007.07.22

新聞記者さんとの会話
記:参議院選挙ですが、地方分権が争点になりませんね。
全:そうやね。年金問題などの陰に、隠れてしまったね。
記:こんなことで良いんですか。近年は、大きな争点だったんですよ。
全:と、僕に言われてもねえ。何を選挙の争点にするかは、選挙を戦う人達の大きな戦術だから。お互いに、自分たちの主張で有権者に受ける争点に持って行こうとするわな。今回は、分権ではなかったということやね。
記:いえ、各党のマニフェストには載っているのです。地域振興も演説では、取り上げられているんです。でも、争点にならないのです。
全:争点になるためには、国民の関心があること、他の党との違いが鮮明であること、なども必要だわ。
記:たしかに。今一つ、分権問題は盛り上がりませんし、各党間の違いもよくわかりませんね。みんな「分権を進めます」と主張しますが。地方六団体が、各党の主張を解説して、「××党が、もっとも熱心です」とか評価してくれると、わかりやすいんですよね。
新聞記者さんとの会話
記:参議院選挙ですが、地方分権が争点になりませんね。
全:そうやね。年金問題などの陰に、隠れてしまったね。
記:こんなことで良いんですか。近年は、大きな争点だったんですよ。
全:と、僕に言われてもねえ。何を選挙の争点にするかは、選挙を戦う人達の大きな戦術だから。お互いに、自分たちの主張で有権者に受ける争点に持って行こうとするわな。今回は、分権ではなかったということやね。
記:いえ、各党のマニフェストには載っているのです。地域振興も演説では、取り上げられているんです。でも、争点にならないのです。
全:争点になるためには、国民の関心があること、他の党との違いが鮮明であること、なども必要だわ。
記:たしかに。今一つ、分権問題は盛り上がりませんし、各党間の違いもよくわかりませんね。みんな「分権を進めます」と主張しますが。地方六団体が、各党の主張を解説して、「××党が、もっとも熱心です」とか評価してくれると、わかりやすいんですよね。
全:そうやね。地方団体から主張を突き付けて、どの党が分権に熱心かを、見せてくれれば良いんだけど。もう分権そのものは、どの党も賛成だから。具体的にいつまでに何をするか、して欲しいかを、突き付けないと進まないわ。全:そうやね。地方団体から主張を突き付けて、どの党が分権に熱心かを、見せてくれれば良いんだけど。もう分権そのものは、どの党も賛成だから。具体的にいつまでに何をするか、して欲しいかを、突き付けないと進まないわ。

2007.07.22

今日は、仲人。結納に、静岡まで行ってきました。結婚式の祝辞はお手の物ですが、結納は初めてです。しかも、本格的なお式なので、キョーコさんと、緊張しつつ務めました。おめでたいことは良いですね。お二人が幸せになることを、お祈りしています。