ページ開設3周年

このホームページを開設してから、3年が経ちました。最初は、大学院での授業のために作りました。その後「下宿人を置いて、お客の呼び込みもしました。1年目は合計30ページ余りをつくり、総観客は1万人でした。2年で合計100ページ、累計観客4万人でした。3年で200ページを超え、観客累計は18万人を超えました。
この1年は、「日々の三位一体改革」や「法律ができるまで」「国会というところ」をたくさん追加しました。これが「観客動員」につながったと思います。ある人からの年賀状に「最近HPの更新が多いですが、飲む機会が減ったのですか」と書いてありました。うーん、そうかなあ。
最初のころ1日3人だった観客は、最近は平日は600人を超えます。ありがとうございます。これからも、ご期待に応えられるようにがんばります。

伝道師活動

私がいそしんでいる「副業」=地方財政の伝道師活動をどう説明したら、みんなに理解してもらえるか。講演会に行ったり本を書いたりすると、「変わり者」といわれるので、考えていました。自分では正しいことをやっていると思っているのですが、どうも今の霞が関では違うようです。
先日、東大出版会のPR誌「UP」2004年12月号に、鎌田浩毅京大教授の文章を見つけました。「基礎科学のフロンティアとしてのアウトリーチ」です。
「理系ではアウトリーチが問題になっている。アウトリーチ(outreach)とは、知らない人に手を差しのべて、情報を伝えることをいう」「アウトリーチの目的は、研究資金の獲得・後継者の育成・一般社会に認知してもらうことの3つである」と書かれています。
そうなんです。私のやっている伝道師活動は、目的が少し違いますが、これなんです。専門分野の研究者が社会で理解を得るためには、これが必要なんです。しかも、社会を変えようとする官僚の方が、科学者よりアウトリーチ活動は重要なはずです。
「寄らしむべし、知らしむべからず」とか「俺がやっていることは正しい。理解できない奴がバカだ」では、通じませんよね。社会での理解を得るためには、理解者を増やさなければなりません。さらに、時代の流れ、流行語になるまではやらせないと、改革は進みませんよね。

1 官僚の発言

1 官僚の発言
(制度の維持と改革と)
官僚には、2つのことが期待されます。一つは、法律などで決められた制度の運用です。もう一つは、その制度の問題点や漏れ落ちている事項を見つけ、改革あるいはその提言をすることです。
その点、最近の官僚は「発言」が少ないと思います。それも、自分の名前での発言が少ないと思います。書かれている多くの「論文」は、制度の解説であって、未来に向けた改革論議は少ないです。時には、「文中、意見は私見である」と書いてあっても、文中に「意見」が出てこない「論文」もあります。

(発表の場)
官僚が自説を述べる場所も、案外ありません。各省が出す白書は、匿名です(この点、新聞の社説とよく似ています)。
各省が出版・関与している雑誌(政策情報誌)には、2種類有ります。私が面白いと思っているのは、「外交フォーラムESP」です。その他の多くは、提言や分析でなく、単なる解説が多いようです。
もう一つは、専門の商業雑誌です。これは「業界向け」ですので、読者の面から制約があります。改革論議よりは、制度の解説や予算の紹介が多くなります。一定の読者(購買層)が必要です。
私が専門にしている地方行政では、地方団体や地方公務員、大学などの研究者の需要があり、いくつもの雑誌があります。しかも、その性格上、予算の紹介ではなく、制度の解説と議論を内容とすることができます。
しかし、他の官庁では、そう多くはないのです。国家公務員制度や公務員管理、国の行財政改革について、これはという発表の場、あるいは発表している論文は見あたりません。
もう一つは、総合雑誌例えば「中央公論」等でしょう。
富山県庁にいるとき、「デルクイ」という、県職員による政策情報誌を創りました。実名・写真入りで、職員が自説を書くのです。かつ、市販しています。「デルクイ発刊趣意」(『デルクイ』創刊準備号1996年)に、私の意図を書いてあります。

2005年・新年のご挨拶

明けまして、おめでとうございます。みなさん、よいお年をお迎えのことと存じます。わが家も4人そろって、元気に正月を迎えました。
小生は、50歳になりました。世間では、「いい歳のおじさん」ですよね。もっとも、本人にその自覚はなく、まだまだ若造と思っています。総務課長らしい貫禄は、ありませんし(部下はいやがってるでしょうが)。といっても、今月下旬には国会が始まるので、来週から早速、本業が忙しくなります。
今年は、三位一体改革にとっても、重要な年となるでしょう。昨年火がついた「地方団体の結束」を消すことなく、前進へのエネルギーに変えなければなりません。放っておいただけ、要望だけでは、改革は進みません。もう一工夫と一努力が必要です。改革を進めるために、「伝道師活動」も精を出すつもりです。
後輩や子供たちに、少しでも良い日本を残すために、微力ですが頑張ります。今年もよろしくお願いします。