来年度に向けての各省の概算要求が、報道されています。その中に交付税総額も、出ています。しかし、この数字が、来年度の交付税総額になるわけではありません。予算に出てくる交付税総額には、2つのものがあります。一つ目は、国の一般会計に計上される額で、二つ目は、(特別会計から)地方団体に配られる額です。今回出ているのは、この一つ目の数字(のたたき台)です。
実際には、年末の地方財政対策によって、地方団体が必要とする総額が決定されます。今回出ている数字は、議論の過程の数字です。さらに、交付税の代わりに発行している赤字地方債(臨時財政対策債)の額も、あります。もっとも、この数字だけを見ていると、「交付税は増えるのか」と誤解されそうです。常々申し上げているように、交付税総額は、減少すると見込まれます。