「仕事の仕方」カテゴリーアーカイブ

生き様-仕事の仕方

三井住友海上保険の退社宣言ポップ

朝日新聞夕刊「へぇな会社」8月28日は、三井住友海上火災保険の「退社時間をポップで宣言」でした。
・・・ 「お先に」の一言が言いづらい日本のカイシャ文化。三井住友海上火災保険(東京)は今年4月から「原則19時前退社」を決め、パート含む全従業員が自分が決めた退社予定時刻をポップで掲げ、みんなに「宣言」する試みを始めている。
「パソコンでスケジュールを共有したが、見るだけで終わってしまう。もっといい可視化の方法がないか考えていた」と人事部・働き方改革推進チームの荒木裕也課長(40)はそう話す。上層部には「みんなが面白く参加できる改革がやりたい」と積極的に後押しする声もあり、この方法を思いついた。
効果は抜群。みんな早く帰るようになった。お互いの予定がわかるので、仕事を頼むタイミングも考えるようになり、チームワークもよくなった・・・

・・・改革の最大の目的は仕事を効率化し生産性を高めること。早く帰ればいいという話ではない。職場によっては繁忙期もあるし、客の都合もある。制度は柔軟に運用し、必要があれば残業も認める・・・

連載「明るい公務員講座・中級編」第30回「働き方改革は仕事の改革」で、その写真を付けて紹介したものです。

休み明けは忙しい

15日から23日まで、休みを取りました。予想通り、休み明けの今日は忙しかったです。秘書が事前に渡してくれた予定表は、真っ白だったのですが。
帰りの飛行機中で、日本に帰ったら処理しなければならない事項を、書き上げておきました。それを片付けることと、たまった電子メールを処理しようと考えていました。
しかし、職場に着くと、次々と報告や説明が入ります。それだけ仕事が進んだということです。ありがたいことです。

他方で、電子メールの処理が、進みません。私用メールは、パソコンを持っていって毎晩処理したのですが、職場パソコンはメールを転送してくれないのです。事情を分かっている人は、職場と自宅にCCしてくれているのですが。
リストアップした処理事項とメールのうちから、急ぎのものを優先し、片付けました。残りは、明日処理しましょう。

時差ぼけを心配していたのですが、今日は、思ったほどではありません。仕事をしていると、そんなことも言っておられません。
アメリカ東海岸との時差は、13時間。ちょうど夜と昼が逆転します。若い時は困ったのですが、歳をとると鈍感になるのでしょうか。それとも、明日以降に出てくるのでしょうか。

謝罪の経済学

日経新聞経済教室が、「謝罪の経済学」を載せています。8月10日は大竹文雄・大阪大学教授、11日は平野晋・中央大学教授です。
お金を払わなくても、謝罪することで、相手がなぜ許すか。また、言葉だけでは駄目で、本気度が重要などが、解説されています。このような分析もあるのですね。
アメリカ各州で、アイムソーリー法が制定されていることを、知りました。お読みください。

「あなたが大うそつきか、日本の財務省が狂っているか、どちらかだ」

日経新聞夕刊「人間発見」今週は、ウェルスナビ社長の柴山和久さんです。柴山さんは財務省在職中にアメリカのハーバード大学に留学し、アメリカ人と結婚します。その後、イギリス財務省に出向します。
13日の記事「日本の働き方、妻に通用せず。官僚辞め仏の経営大学院に」から引用します。
「帰国し財務省主計局の課長補佐に。働き盛りで帰宅は連日深夜。それが当たり前と思っていたが、米国人の妻にはそんな日本の官僚の生活がまったく理解できなかった」という書き出しです。

・・・英国財務省に出向していた時も、日本の財務省に戻ってからも、仕事は同じ予算作りです。英国時代、勤務時間は10時から16時まででした。それが帰国後は日付が変わっても帰ってこないし、泊まり勤務も珍しくない。日本の官僚社会では、それが普通だと説明しても、妻はまったく聞いてくれません。「あなたが大うそつきか、日本の財務省が狂っているか、どちらかだ」。
もう辞めるしかないなと思いました。妻の言い分も、もっともだと思ったからです。例えば日英に共通した官僚の仕事に、国会での野党議員の質問対応があります。日英ともに議員は72時間前に質問内容を通告することになっています。英国では時間通りに通告があり、48時間前には官僚の手で答弁資料が作成され、24時間前には大臣に渡されます。十分に吟味し、準備する時間がありますから、野党議員と大臣の国会での議論は中身の濃い、見応えのあるものになります。
日本では72時間前に質問内容を通告する野党議員は、まずいません。多くは前日の夜遅くです。それから答弁資料を作成し、大臣に説明し、慌ただしく討議に入るのです。準備不足の大臣を立ち往生させ、失言を引き出すのが狙いなのでしょう。ただ、私自身も、妻と歩調を合わせるように、非効率きわまりない仕事に、どこかむなしさを感じ始めていたのも事実です・・・

働き方改革、パワポを使わない

7月14日の読売新聞夕刊「変わる働き方」で、「パワポ使わず資料作り」を取り上げていました。
「無駄な仕事はやめ、残業を減らそうー。働き方改革でこんな号令がかかっている職場も多いようですが、何から手を付ければいいのかは難しい問題です。今回は、社内資料の「作り込み」をやめた企業を紹介します」という書き出しで始まります。
・・・損害保険ジャパン日本興亜(本社・東京)は2015年4月に本社の全社員に配った「働き方ハンドブック」で、社内向け資料の作成ルールとして「パワーポイント(パワポ)」を原則使わないことにしました・・・
・・・ルール作りにかかわった経営企画部の佐々木一光課長は、「パワポだと色遣いなど見た目にこだわってしまいやすい。お客さん向けの説明資料をわかりやすく作るのには適していますが、社内向け資料を作り込むのはやり過ぎでした」と振り返ります。
その代わりに、ワープロソフト「ワード」を使い、文章で簡潔に伝える社内資料作りを社員に求めました。図形や矢印を多用したパワポ資料ではあいまいになりがちな論点・論理などを、言葉で明確に書いてもらう狙いもありました・・・
・・・1年前にパワポで10ページ分量で作っていた内部の検討資料は、直近のものはワードで3ページ。最近、「原則A4版1枚で」という部内ルールも追加したそうです・・

「A4版1枚」「カラフルな資料をつくらない」は、常に私が主張していることです。パワポは、説明資料には向いていないことも「明るい公務員講座」で説明しました。「パワポ禁止」は良い方法ですね。
矢印もくせ者です。矢印の先が原因なのか、結果なのか、時間の経過なのか、単に関係することなのかが、あいまいなのです。カラフルな色彩、活字の字体を変えるのは、資料をつくった本人だけの自己満足です。
原文をお読みください。記事には、会議のルールについても書かれてます。