2006.05.05

4日の日経新聞社説は、「活力ある成熟国をめざして2、分権進め地域が成長を競う時代に」でした。
「潜在力発揮へ道州制を」「経済のグローバル化や人口減少社会の到来など、地域経済を取り巻く環境は厳しい。しかし悲観することはない。全国を東北、関東などブロック単位でみればそれぞれ欧州一国並みの経済規模や人口がある。」
「各地域の潜在力はもともと大きいが、それを生かし切れなかった背景には中央省庁による画一的な経済振興策があった。国土の均衡ある発展を掲げた全国総合開発計画も公共事業への地方の依存体質を強め、かえって地方経済の足腰を弱めた。
地域経済を立て直すには経済振興策の権限を全面的に地方に移し、補助金も廃止して税源移譲する必要がある。インフラ投資も地方に委ねれば、類似施設を幾つも造るような無駄は許されなくなる。政府の地方制度調査会が2月末に道州制導入を答申したが、道州制に移行すれば、経済産業省や国土交通省はほとんどいらなくなるだろう。道州制導入には時間がかかるが、景気が回復している今こそ、地域が競い合いながら独自の成長戦略を探る好機である。」
「特性いかし経済自立へ」「小規模な市町村の活性化も急務である。人口減少で集落の維持が難しい地域が増えるなど先行きは楽観できないが、生き残りのモデルは各地で芽生えている。」
「地域経済を復権するモデルは幾通りもある。自らにふさわしい姿を地元企業や住民が探り、中央から権限を移譲された自治体が側面支援してこそ、真に自立する道が開ける。」