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役に立たなかったオフサイトセンター

2019年7月30日   岡本全勝

7月30日の朝日新聞1面は、「原発、甘い備えの象徴解体へ 福島、機能しなかった事故対策拠点」でした。
・・・東京電力福島第一原発事故で「前線基地」になるはずだった福島県大熊町の旧オフサイトセンターが、解体されることになった。8月にも作業が始まる。事故直後、役割を全く果たせず事故への備えをないがしろにしていた象徴の建物が、今年度内に姿を消す。事故の教訓をきちんと伝えていけるかが今後、問われる・・・

・・・この建物は鉄筋コンクリート2階建てで、第一原発の南西5キロにある。2011年3月の原発事故では国が現地対策本部を設置。経済産業省や文部科学省、自衛隊、県庁、東電などから計150人が集まった。
だが、停電や通信回線の不通で情報の収集も発信もできなかった。気密性も不十分で、室内の放射線量は毎時200マイクロシーベルトと、避難指示を出す基準の50倍超になった。事故からわずか4日後の同月15日午前に避難を始め、その日のうちに全員が撤収した。
その時、約1キロ離れた双葉病院には90人ほどの患者が避難できず取り残されていた。現地本部は患者の搬送を自衛隊に任せ、救出が遅れて病院内や移動中のバス、避難先の体育館などで約50人が死亡した・・・

オフサイトセンターとは、「原発や核燃料工場などの事故の際、関係省庁や自治体、事業者らが集まり、情報収集や住民の被曝防護策、避難指示区域の設定などを検討する前線基地。発電所(サイト)から離れた拠点のため「オフサイトセンター」と呼ばれる。正式名称は緊急事態応急対策拠点施設」と解説があります。
(このようなカタカナ語は、一般人には通じないですね。直訳したら「原発施設敷地外中心施設」でしょうか。それは位置の表示であって、機能を示していません。私も最初に耳にしたときは、どんな施設か理解できませんでした)。

津波災害にあっては、いくつかの被災した施設が、災害遺構として保存されています。教訓を後世に伝えるためです。ところが、原発事故にあっては、そのような施設はないようです。
第一原発は廃炉になり、いずれ建物は片付けられるのでしょう。県がアーカイブ施設をつくる予定ですが、これは資料の保管です。東電が、廃炉資料館を造っていますが、これは廃炉作業を説明するものです。
これだけの大事故を起こしたのですから、経済産業省や東電がしかるべき施設を残すべきだと、私は考えています。
原発事故の失敗は、2つあります。一つは、原発事故を防ぐことができなかったこと、メルトダウンを引き起こし、放射性物質を大量に放出したことです。もう一つは、周辺住民を安全に避難誘導しなかったことです。前者が施設内、後者が施設外での失敗です。

いくつかの企業は、起こした失敗を伝えるために、事故の機材を保存し、社員教育に使っています。例えば、日航、御巣鷹山墜落事故東京メトロ、中目黒脱線事故

釜石市鵜住居スタジアム、ラグビー国際試合

2019年7月28日   岡本全勝

昨日7月27日、釜石市鵜住居復興スタジアムに、行ってきました。パシフィックネーションズ、日本代表対フィジー代表戦。この秋のラグビー・ワールドカップの前哨戦です。1万3千人の観客で埋まりました。秋にはこの地で、ワールドカップの試合が行われます。

鵜住居(うのすまい)復興スタジアムは、その名のとおり、鵜住居にできた復興のシンボルです。
この土地には、かつて学校がありました。生徒は全員が高台に避難して無事でしたが、職員が一人亡くなっておられます。鵜住居地区は、ほぼすべてが津波にのまれ、たくさんの人が犠牲になりました。行くのは去年の秋以来ほぼ1年ぶりでしたが、鵜住居地区にどんどん家が建っています。発災直後、それからの復旧を見てきた私にとっても、感慨無量です。

試合は日本が終始優勢で、快勝しました。多彩な攻撃で、見ていて楽しかったです。体格では一回り大きなフィジーに対し、日本選手が負けない、そしてグラウンドを走り回るのです。
最初は、フィジー代表の当たりが弱く、「親善」してくれているのかなと邪推しましたが。試合後に、森重隆・ラグビー協会会長に聞いたら、日本チームの力量が上がっているとのことでした。別の雀たちは、「あまりの蒸し暑さに、足が止まったのではないか」と指摘していました。

蒸し暑さは大変なものでした。
釜石なので、この時期は涼しいだろうと思ったのは、大間違いでした。台風が日本列島に接近しているので、雨が降るかもしれないと思って、ポンチョを持っていったのですが、これは不要でした。
パナマ帽、夏用のジャケットとズボンは正解でしたが、途中から西日がきつく、これは帽子では防ぐことはできませんでした。招待席の方々は、黒のスーツで帽子なしが多かったです。う~ん??
観客がつらいのですから、選手はもっときつかったでしょう。ラグビーは夏のスポーツではないですね。

大震災、漁港復旧完成

2019年7月27日   岡本全勝

7月26日に、福島県富岡町で、漁港の再開が祝われました。ほかの漁港に避難していた漁船が帰ってくるので、「帰港式」と呼んでいます。NHKニュース

これで、福島県でもすべての漁港の復旧が終わりました。課題は、水揚げと売り上げです。漁港や荷さばき場、水産加工施設が復旧しても、売り上げが戻らないと、復旧したとは言えないのです。まだ、規制がかかっている魚種があり、売り上げも戻っていません。次の課題です。

キュウリビズ

2019年7月25日   岡本全勝

キュウリビズ」という言葉をご存じですか。夏にキュウリの生産が盛んな東北6県の農協が、「クールビズ」からヒントを得て始めた取り組みです。
キュウリは、体を冷やす効果があるそうです。環境省も応援しています。

京浜地方では、この時期に福島県産のキュウリが4割を占め、東北産だと9割にもなります。(風評も関係ないということですね。良い品で、競争相手が少ないと、売れます。ありがたいことです)

原発被災地の復興、浪江町

2019年7月13日   岡本全勝

読売新聞は毎月11日に、大震災特集を組んでいます。7月11日は「新たな「街」 活気少しずつ…」でした。
浪江町は、2017年春に避難指示が一部解除されました。町の面積の約2割、居住人口では約8割です。町の中心部が暮らせるようになったのです。
しかし、かつて2万人が住んでいましたが、現在はまだ千人です。少しずつ人が戻り、それにつれて商店が戻る。すると、また住民が戻るという過程にあります。
長期間住民が避難した町を復興するということは、これだけ大変です。