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宮城県視察、観光ホテル

2013年1月14日   岡本全勝

今回は、南三陸町のホテル観洋に、泊まりました。これまでも、南三陸町に行くときには、このホテルの前を通っていたのですが、泊まるのは初めてです。沿岸部の被災地では、施設が流され、復興事業関係者で、常に宿泊施設が不足しています。で、遠慮していました。女川町にできた、トレーラーハウスの宿泊施設にも泊まってみたかったのですが、日程の関係で断念。
ホテル観洋は、244室、1,300名収容の大ホテルです。海岸の崖の上に立っていて、眺めは抜群。施設も近代的で新しいです。もちろん、地元の魚介類の食事です。失礼ながら、松島や平泉といった著名な観光地でない南三陸町に、こんな立派なホテルがあるのが、不思議なくらいです。
女将さんに、いろいろとお話を聞くことができました。このホテルも、下の階は被災したのですが、早くに再開して、復旧関係者を泊めてくださいました。大震災前は東北地方のお客さんが多かったそうですが、今や全国区になり、世界から宿泊客が来ています。町の子どもたちも、これまでは町の中しか知らなかったのに、日本中、世界からボランティアが入ってきて、視野が広がったそうです。ホテルでは、ボランティア活動支援もしています。
夜、露天風呂に入りながら、少し灯りが見える市街地を眺め、ゆったりさせてもらいました。「朝日を見ながら」とも期待したのですが、今朝から雪でした。雪はどんどん激しくなり、視察の予定を変更。
東京に着いたら、家では10センチくらい積もっていました。家の前は雪かきをしましたが、明日朝の出勤が心配です。

福島県、宮城県視察、進んでいる事業

2013年1月14日   岡本全勝

13日(日曜)14日(祝日)と、復興大臣のお供をして、福島県と宮城県に出張してきました。
福島県相馬市では、災害公営住宅の建設が進んでいました。木造の戸建て住宅です(平屋の例2階建ての例)。もうすぐ入居が始まります。昨年も行った観光いちご園では、大きな温室ができていて、立派でおいしいイチゴが、実っていました。この温室は復興事業で建てて、市が生産者組合に貸し出しています。かつてのビニールハウスは、津波で流されました。新しい温室は、水耕栽培で、腰の高さにプランターがあります。高齢者でも、腰をかがめずに作業ができます。
宮城県女川町と南三陸町は、市街地の大半が流されました。町を一から作り替える大作業です。計画はできあがり、住民合意もでき、用地買収も進んでいます。まもなく、山を削り、低地を土盛りし、住宅が建ち始めます。気仙沼市でも、土地のかさ上げ工事が始まっていました。港にはたくさんの漁船が入っています。水揚げも回復しました。南三陸町では、復興事業で建てた加工施設で、たくさんの作業員が牡蛎を剥いておられました。
とかく「遅い」と批判されますが、着実に事業は進んでいます。これまでは、計画づくり、住民合意取り付け、用地買収といった「準備行為」で、現地での工事が見えない作業でした。これが進むと、今年は、各地でブルドーザーが動き、家が建って、復興が目に見えると予想されます。
もちろん、まだまだ準備が必要な地区もあり、工事を始めると、埋蔵文化財が出てきたとか資材が足らないとか、問題も出てくるでしょう。
マスコミの皆さんには、「ここが進んだ」「ここは復旧が進んだが、この点が問題だ」というように、進んだところも報道してほしいです。そして、課題があったら、どこが悪いのか。それを指摘していただければ、私たちが解決に乗り出します。

復興推進会議

2013年1月10日   岡本全勝

今日10日午後、総理官邸で、復興推進会議(全閣僚らによる会議)を開きました。新内閣になって、初めての会合です。
復興大臣から「現状と課題」を報告するとともに、総理大臣から「指示」が出ました。主な点は、次のようなものです。
福島について、復興と除染などの縦割りを解消し、復興大臣の下で関係省庁の力を集めること。
福島と東京を2本社体制にすること。
「5年間で19兆円」という予算のフレームを見直すこと。
福島の復興に向けて、早期帰還、定住に向けたプランを策定すること。

HPを1日休むと

2013年1月8日   岡本全勝

職員との会話
職:夕べは、何かあったのですか?
全:なんで?
職:ホームページの加筆を、休んでいたではないですか。出張でもないのに。
全:うーん、いろいろあってね。まず、夕べは、他業種との懇談に行った。早く終わって帰ったので、HPを加筆しようとしたが、止めた。
職:どうしてですか。書くネタがなくなったのですか(笑い)。
全:酔っ払って書いて、ろくなことはない。時々、酔いに任せて書いては、翌朝削除している。書きたいことは、下書きして、パソコンに保存してあるのだけど。そのようなネタは、もう少し吟味して書きたいので、酔った晩はダメ(苦笑)。
職:毎朝、楽しみに見ているのですから、ちゃんと書いてください。
全:ごめん。でも、本業も忙しいんだよ。昨日今日と、補正予算の案を与党に説明したり・・。結構疲れたね。
職:でも、今日は、まだ火曜日ですよ。
全:え~、まだ金曜日じゃないのか(といって、今日も日記で終了)。

地方分権改革の政治学、アイデアの実現過程

2013年1月5日   岡本全勝

木寺元・北海学園大学准教授が、『地方分権改革の政治学―制度・アイデア・官僚制』(2012年、有斐閣)を出版されました。
本書は、2つの視点から、読むことができます。
1つは、地方分権改革です。戦後長らく安定的に(大きな改革なしに)推移してきた日本の自治制度が、1990年代以降、分権改革として変貌しました。その一連の分権改革(機関委任事務制度廃止、三位一体改革、出先機関改革、義務付け枠付けの見直しなど)が、どのような過程で実現したか、またしなかったかが、まとめられています。それぞれの改革については解説書がありますが、これらを一連のものとして、また実現しなかったものも含めて解説したものは少ないと思います。これは地方行財政学の範囲です。
もう1つは、いくつもの改革の中で、なぜあるものは実現し、あるものは不十分なものに終わったのか。これを「アイディア」という概念で説明します。行政学者や財政学者たちが提唱する改革の「青写真」は、それ単独では実際の改革に結びつきません。いくつもの改革案のうち、政府内部の意思決定過程を熟知する「主導アクター」(本書では官僚制)に受け容れられた「アイディア」だけが、実際の制度改革に結びついていくプロセスを、説明します。これは政治学・行政学の範囲です。
改革が実現した場合、あるいはしなかった場合を分析する際には、主体(担いだ人・グループ)、抵抗勢力、世論の支持、検討の場といった「権力(利益を含む)の過程」と、アイデアの善し悪し、時代の要請など「政策からの分析」があるでしょう。本書は、近年注目されている「アイデアの政治」を枠組みに、それを精緻にして、改革実現・失敗過程を分析します。(砂原庸介准教授による紹介

地方自治、行政改革にご関心のある方に、一読をお勧めします。今後、改革を進める際にも参考になります。
ところで、分権改革がこのような検証の対象となるのは、学者、官僚、自治体、マスコミなどの「政策共同体」があって、そこで改革のアイデアが出て、さらに審議会など場を経て、実現・実現しない過程が見えるからです。これらの「場」がない行政分野では、過程が見えにくく、検証しにくいです。
木寺准教授は、私が東大大学院に出講していたときの、塾頭3羽ガラスの一人です。本書あとがきで、過分なお褒めを書いていただき、こちらが恐縮しています。