6月1日の日経新聞地域面「時流地流」は、山本朗生記者の「新・復興事業コスト精査を」でした。
・・・被災地にも一部負担を求める国と、全額国費の継続を求める地元自治体が対立するが、どんな結論になるにせよ、事業採算を高めるという点では、しっかり共同歩調を取る必要がある。
国が「集中復興期間」と定めた11~15年度は、いち早く被災地の生活インフラを立て直すために、適正なコストをじっくり精査できないのもやむなしという面があった・・・
として、次のような例を紹介しています。
宮城県多賀城市で建設中の工業団地。当初計画47億円が54億円に膨らみました。増加分7億円は国費で支援していますが、この多くを市が負担するのであったら、規模を縮小したかもしれないこと。
宮城県南三陸町の下水処理場。かつては370世帯の下水を処理していました。大半の世帯が津波被害で移転したのを機に稼働をやめ、町内の移転先では個別の浄化槽で処理してもらうことになりました。全額国費で再建する手もありましたが、佐藤仁町長が「下水管敷設や維持にコストがかかりすぎる」と断念した例。
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朝日新聞社説、復興事業地方負担
5月31日の朝日新聞社説は「復興と負担―国は地元と協議尽くせ」です。
・・・復興の進展と事業内容に応じて、地方にも段階的に負担を求めていくことは必要だろう。
復興予算は当初5年間で26兆円を超え、次の5年でも6兆円程度が必要になる見通しだ。当初5年分は所得税などの臨時増税を中心に手当てしたが、次の5年分は毎年度の剰余金や国の資産売却でまかなえそうだという。とはいえ、国民による負担である点は変わらない・・・
・・・事業を一つひとつチェックすることは、負担を抑えつつ効果をあげるためにも欠かせない。
震災が起きた11年、政府が当初10年間の予算枠を決めた際には、阪神・淡路大震災の例などを参考にしながら、ある程度「見込み」で判断するしかなかった。それが被災地以外でのさまざまな事業への「流用」や、被災地での過大な事業につながった面は否めない。
震災から4年がたち、より確実な見積もりと検証ができるはずだ。状況の変化に合わせて見直しが不可欠な事業もあるだろう。不断のチェックは予算編成と執行の基本である・・・
JR仙石線再開
5月30日、JR仙石線(仙台と石巻を結ぶ鉄道)が、復旧しました。東松島市野蒜地区では、沿岸部の市街地が津波で壊滅したので、高台に街を移す工事と一緒に、線路も移設しました。大工事です。街の建設工事はまだ続いていて、先に駅ができました。宮城県山元町や福島県新地町でも、鉄道と駅を内陸に移す工事が続いています。
神戸で、新しい東北のPR
昨日5月29日夜から出かけて、今日30日の神戸での、「新しい東北ミーティング」に行ってきました。阪神・淡路大震災から20年。他方、東日本大震災の発災から4年が経過しました。津波被災地では、インフラ復旧・住宅再建のめどが立ちつつあります。しかし、産業・生業やコミュニティが再建されないと、町の賑わいは戻りません。ここは、企業やNPOなどの協力が必要です。復興大臣の他、井戸兵庫県知事、久元神戸市長が熱いメッセージを語ってくださいました。交流会、リレートーク、パネルディスカッションなど盛りだくさんの出し物でした。たくさんの方が、集まってくださいました。また被災地からも、いろんな団体が参加しました。東北の「今」をお伝えして、東北と西日本の企業や団体、自治体などが、「新たなつながり」を作っていけるようにと考えています(NHKニュース、産経新聞)。
私も、現状と課題をお話ししました。やはり15分しかもらえず、内容を絞ってお話ししました。このようになるだろうと、資料は印刷物で配布し、持って帰ってもらいました。
その前後の時間を利用して、神戸での復興の経験、特にご苦労を聞いてきました。阪神・淡路大震災から20年。市役所職員の約半数が、その経験のない人になったそうです。