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復興が進む原発被災地

2017年10月2日   岡本全勝

原発被災地では、順次、避難指示が解除され、生活が戻りつつあります。
10月2日のNHKニュースが、南相馬市小高区での、稲作の再開を伝えていました。「避難指示解除で7年ぶりの稲刈り」。この取り組みは、このページでこの春に紹介した、舞台ファームが取り組んでいるものです。
今年は夏の日照不足があり心配していましたが、作柄は平年並みとのことです。

また、避難指示が解除できない帰還困難区域でも、地域を限って復興の拠点を作る計画です。9月30日には、大熊町で起工式が行われました。

慶應義塾大学、地方自治論Ⅱ第2回目

2017年9月29日   岡本全勝

今日は、慶應大学で地方自治論Ⅱの第2回目でした。今日は、前回に続いて、相模原市役所から提供してもらった住民サービス案内冊子「ナイスガイドさがみはら」を、少々丁寧に説明しました。学生にとって、市役所や市役所のサービスは、ふだんあまり縁がないでしょうから。それを踏まえて、市の予算を説明しました。

相模原市からいただいた「予算説明書」「主要施策説明書」など、分厚い議会提出資料を見せて(回覧して)、予算書ってどんなものかを見てもらいました。一般の方がこれを見ることは、まずはないでしょう。「欲しい」という学生がいたので、進呈しました。
もっとも、これらは数字の羅列で、あまりに細かく難しいです。公務員一年生の時に、徳島県財政課で、予算書の作成と校正をしたことを思い出しました。当時は活版印刷で、印刷所に行って「長時間労働」で、間違いがないか校正をしていました。

予算内容については、これもいただいた「予算事始」を配って説明しました。この冊子は、なかなか良くできていて、使いやすいのです。
たくさん印刷物を提供いただいた相模原市役所に、お礼をいいます。学生たちにも、好評でした。

地方財政の説明は、多くの場合、制度論や国と地方の関係などを説明するのですが。これまでの経験を踏まえて、説明の仕方や順番を変えることにしました。
自治体の職員に講義するなら、そのような学者的説明が良いのでしょうが、大学の学部生、多くは公務員にならない学生に話すには、まずは市民の暮らしと市の財政がどのように関わっているかを考えてもらい、制度論はその次にすることにしました。
予算で見える成果と見えない成果があること。予算で達成できることとできないこと。多い方がよいとは限らないことなども。

そして、細かいことを詰め込みすぎず、一つのことに絞って丁寧に説明するようにしました。私の講義、講演の欠点は、詰め込みすぎと早口、場面展開の多さなのです。これまでも、そのようにすることを試みていたのですが、より意識するようにしました。

子どもの放射線被ばくの影響、科学界の結論

2017年9月25日   岡本全勝

9月21日の毎日新聞に、坂村健・東洋大学学部長が、日本学術会議の報告書「子どもの放射線被ばくの影響と今後の課題」について書いておられます。「被ばく影響 科学界の結論」。本文を読んでいただくとして、ここでは一部を紹介します。

・・・報告書が対象としている東京電力福島第1原発事故については、既に多くの論文や調査結果などが蓄積されている。国連科学委員会の報告でも、放射能由来の公衆の健康リスクについて「今後もがんが自然発生率と識別可能なレベルで増加することは考えられない」と結論が出ている。
学術会議の報告でも、被ばく量はチェルノブイリ原発事故よりはるかに小さいという評価が改めて示されているが、特に不安の多い子どもへの影響に焦点を絞っている点が重要だ。「福島第1原発事故による胎児への影響はない」としており「上記のような実証的結果を得て、科学的には決着がついたと認識されている」とまで書いている。
報告書を読むと、不安論者のよりどころとなる内部被ばくから、福島での甲状腺がん検査の評価まで、考えられそうなポイントはすべて丁寧に押さえている・・・

・・・その意味で、この報告書はいわば、事故後6年たっての科学界からの「結論」。これを覆すつもりなら、同量のデータと検討の努力を積み重ねた反論が必要だ。一部の専門家といわれる人に、いまだに「フクシマ」などという差別的な表記とともに、単に感覚にすぎない「理論」で不安をあおる人がいるが、そういう説はもはや単なる「デマ」として切って捨てるべき段階に来ている。
マスコミにも課題がある。不安をあおる言説を、両論併記の片方に置くような論評がいまだにあるが、データの足りなかった初期段階ならいざ知らず、今それをするのは、健康問題を語るときに「呪術」と「医術」を両論併記するようなもの、と思ったほうがいい・・・

慶應義塾大学、地方自治論Ⅱ第1回目

2017年9月22日   岡本全勝

今日から、慶應大学秋学期の授業が始まりました。秋学期は、地方自治論Ⅱです。
今日も朝9時から、学生たちが熱心に聞いてくれました。資料を70部持ち込んだら、数枚余りました。
今日はまずは、今学期の講義計画と進め方を話しました。
「自治体の経営」といった際に、二つのものがあります。市役所の経営と、地域の経営です。
民間会社だと組織の効率化が利益を生みます。しかし、自治体の場合は、市役所組織を効率化するだけが、経営ではありません。地域の暮らしがよくなければ、よい市長とは言えません。市役所のコストカットだけでは、ダメなのです。企業なら、不採算部門を切り捨て、選択と集中ができますが、自治体では教育や福祉サービスをやめることはできません。「行政改革」だけでは、よい市長ではありません。

で、早速本論に入り、地方自治体の住民サービスを具体的に説明しました。抽象論より、身近な実例の方が分かりますよね。
また、相模原市役所からいただいた住民サービス冊子「ナイスガイドさがみはら」を配って、説明を始めました。これも、学生たちには好評でした。大量に提供いただいた市役所に感謝します。
ふだん受けている行政サービスは、空気のようなもので、意識しませんよね。しかし、私たちは、保育、教育、清掃、介護、道路など、朝から晩まで、生まれてから死ぬまで、かなりの部分を市町村役場の世話になっています。
この冊子は今日の授業では終わらずに、来週も使います。

東日本大震災は2012年?

2017年9月22日   岡本全勝

先日「これも風化?」(9月12日)、「さすが山川出版社」(9月15日)を書きました。今日9月22日の朝日新聞で、「東日本大震災は2012年? 山川出版ヒット書籍で誤り」という記事が載っていました。
・・・同社は「被災した方々のことを考えると、あってはならない間違い」(曽雌(そし)健二編集長)として対応を急いでいる・・・
・・・原稿は曽雌氏ら2人で2回校閲したが、誤りに気付かなかった・・・

まあ、「人間は間違う動物である」と言えば、それまでですが。役所がこのような間違いをしたら、マスコミはどう書くでしょうかね。