今日10日は、衆議院復興特別委員会の視察に同行して、岩手県大船渡市と陸前高田市に行ってきました。工事は本格的に、かつ順調に進んでいます。いくつかの課題を抱えつつもです。
大船渡市では、水産業が基幹産業です。その拠点である漁港と魚市場が復旧し、昨年後半から水揚げが戻りつつあります。量で8割、金額にして9割の復旧だそうです。魚市場が復旧すると、それに付随する産業が復旧します。製氷、運送、ガソリンスタンド、飲食店などなど。被災直後に訪問した際、市長が「この町は、水産業で成り立っています。それを復興すれば、町は生き返ります」とおっしゃっていたのを、思い出しました。そこで、市長は魚市場の復旧を急がれました。
魚市場の周辺は、土地のかさ上げはこれからです。しかし、計画ができているので、市長は自信を持っておられます。復興が、目に見えるのです。
陸前高田市も、最初の公営住宅が完成し、住民が仮設住宅から入居して、町内会もできていました。ここも計画ができて、工事が本格化しているので、市長さんが自信を持っておられます。
復興は、着実に進んでいます。市長や市役所幹部による、国会議員への説明や要望も、かつてとは様変わりしています。議員の先生方と、そのような会話をしてきました。
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「地方創生」と「新しい東北」
内閣は、新しく「まち・ひと・しごと創生」(地方創生)に、力を入れています。各地域での人口急減と超高齢化という課題、これは一地域の問題でなく、日本全体の問題になっています。ところで、東日本大震災で大きな被害を受けた地域は、少子化、高齢化、産業の空洞化のいわば「先進地」です。
「復興」と聞くと、インフラや住宅等の復旧を思い浮かべますが、インフラを復旧しただけでは、この地域では、まちの賑わいは戻りません。「産業・生業の再生」と「コミュニティの再建」が、必要なのです。そこで復興庁では、この2つの復興に力を入れています。しかしこの2つの目標は、従来型の行政手法(官によるモノ作りや補助金配分、法改正)では、成果が出ません。必要なポイントは、次の通りです。
1「民が主体」=行政は、産業(企業)を運営できません。行政が支援している限り、産業は自立しません。コミュニティは自立しません。
2「モノでなく知恵の支援」=中小企業に不足しているのは、知恵やノウハウです。
3「必要なのはお金でなく人」=企業を興したり、新しいことに取り組むのは、熱意を持った人材です。元気な若者、外部人材、変わり者です。しばしば「若者、よそ者、ばか者」と言われます。
4「官ができることは、これらのコーディネイト」=「支援を必要とする人」と「支援できる人」を結びつける機能が重要です。もちろん、役所が自ら行うのではなく、そのような場を作り応援することでしょう。
復興庁では、「新しい東北の創造」という言葉で、新しいかたちでの地域振興に取り組んでいます。切り口(柱)は5つです。子ども、高齢社会、エネルギー、回復力、地域資源です。手法は、官と民との連携、専門家の派遣、地域での先導的な取り組みの支援、被災地企業への大手企業のノウハウの支援などです。
これまでの箱物や補助金行政では、必ずしも地域の振興に成功しませんでした。これまでとは違った手法が必要なのです。「新しい東北」の取り組みは、地方創生の先駆けになっていると考えています。
11月6日に官邸で開かれた「まち・ひと・しごと創生会議(第3回)」で、小泉政務官(地方創生担当兼復興担当)が、「地方創生に関する現地視察と東北被災地の復興から学ぶべきこと」を報告されました。資料のp5と6が、「新しい東北」関係です。特にp6では、人が重要だという視点から、事例と中心となっていただいている人を載せてあります。
公共インフラの本格復旧状況
復興庁では、関係省や自治体の協力を得て、主な公共インフラ(道路、鉄道、住宅、学校など)の本格復旧の進捗状況を、四半期ごとに公表しています。
平成26年9月時点のものを公表しました。目標や計画を100とした場合の達成状況を%で示しているので、わかりやすいです。帯グラフの中で、青色が着工済みの数、赤色が完成したものです。ご覧ください。
なお、住宅については、市町村ごとにより詳しい工事の進捗状況と予定を公表しています。「住まいの復興工程表」
福島県、復興への取り組みの評価
10月27日の朝日新聞「福島知事選の解説」に次のような出口調査結果が載っていました。10月26日の投票日に、90か所の投票所で、4,250人から回答を得たものです。
それによると、佐藤雄平知事が進めてきた復興対応への評価は、「評価する」と答えた人が66%、「評価しない」は28%です。汚染土などを保管する中間貯蔵施設の建設計画を受け入れた県の方針についても、71%が「賛成」、「反対」は22%でした。かなり高い評価だと思います。
推進委員会視察
今日は、復興推進委員会(伊藤元重委員長)の視察に同行して、福島県に行ってきました。避難指示が解除された田村市都路地区、大熊町の居住制限地域、復興拠点となる大河原地区、富岡町の復興拠点となる駅前地区、試験操業をしているいわき市の漁協などです。
放射線量も、時間と共に、そして除染によって下がってきています。状況が落ち着いて、わかってきたので、少しずつですが、復興に向けて取り組みが進んでいます。すなわち、放射線量の高い町では、全地域が一時に帰還することは困難です。よって、条件の良いところから帰還するべく、復興の拠点を作ろうという計画です。