カテゴリーアーカイブ:歴史遺産

復興、後期5か年の事業計画。その考え方

2015年5月12日   岡本全勝

今日、集中復興期間(前期5か年)の総括と、平成28年度以降(後期5か年)の復旧・復興事業のあり方について、復興庁の考え方を発表しました(資料)。簡単には、資料1「ポイント」をご覧ください。
1 集中復興期間の総括について【P1】
・集中復興期間においては、国民に負担をお願いしつつ、25兆円を超える財源フレームを策定したことをはじめ、前例のない幅広く手厚い措置を講じてきました。
・25兆円の使い道はP5。住宅再建と復興まちづくりに10兆円、産業となりわいの再生に4.1兆円、被災者支援に2.1兆円,原子力災害からの復興と再生に1.6兆円、震災復興特別交付税等に4.6兆円などです。
・その結果、復興は着実に進展し、復興事業の完了に向けた目途が立ちつつあります。例えば、P7。地震津波被災地では、少なくとも住まいの確保に関する事業は、今年度中に64市町村において完了予定で、残る市町村においても平成30年度までには完了する予定です。
2 平成28年度以降の復興のあり方について【P2】
・このことを踏まえ、28年度以降の復興のあり方を検討しました。
・総理からも指示をいただいたとおり、新たなステージにおいて、被災地の自立につながり、地方創生のモデルとなるものを目指していく必要があります。そのために、名称については、平成28年度以降5年間について、「復興・創生期間」と命名しました。
・後期5か年では、福島を除き一刻も早い復興完了を目指します。まずは住宅再建を加速し、一刻も早く恒久住宅を確保します。その上で、心の復興など復興のステージの進捗に伴う新しい課題に的確に対応します。産業・なりわいの再生にも、官民連携を一層強化し取組みます。
3 28年度以降に復興特会で実施する事業【P3】と、自治体負担について【P4】
・これまで復興特会で実施してきた事業を再度精査し、「引き続き復興特会で実施する事業」、「一般会計等に移行して実施する事業」、「27年度で終了する事業」に分類しました。
・自治体負担についても、その方針を取りまとめました。
a 被災者支援、災害復旧、高台移転といった復興の基幹的事業や、原災由来の事業については引き続き全額国費で行う。
b 一方で、復興に資する事業でも、地域振興や防災といった全国共通の課題への対応との性格も併せ持つ事業については自治体負担を導入する。ただし、自治体負担を求める程度については、全国で行われている一般事業に比べて十分に軽減されたものとし、被災自治体の財政負担に配慮する。
4 今後の進め方
今後、今回公表した考え方を被災自治体に説明するとともに、意見を伺い、自治体負担の具体的水準などを定めます。また、事業規模を整理し、その上で、財源について見通しを付けることが必要です。これらについて、6月中に決定したいと考えています。

国民の関心、世論調査

2015年5月11日   岡本全勝

NHKの世論調査(5月8日~10日)結果です。6つの政策課題を挙げて、国が今最も力を入れて取り組むべきだと思うことについて、「社会保障制度の見直し」が24%、「景気対策」が20%、「財政再建」と「原発への対応」が共に13%、「外交・安全保障」が12%、「東日本大震災からの復興」が10%で、復興が6番目に入っています。国民の関心は高く、ありがたいことです。

住民の話し合いで移転した町、岩沼市玉浦西地区

2015年5月11日   岡本全勝

読売新聞は、毎月11日に、復興の特集を組んでいます。5月11日は、「玉浦西、集団移転」でした。宮城県岩沼市では、津波被害に遭った沿岸部6集落を、集団移転して1か所に集めました。これが「玉浦西地区」です。 農地を2メートルかさ上げし、20ヘクタールの宅地を造成しました。ここに、約千人が移住します。
住民が話し合い、移転計画をまとめました。それには、1年半もの時間が、かかりました。しかし、工事を始めると、この方が他の地区と比べて、完成は早かったのです。しかも、住民の満足度も高く、防災集団移転の成功例となっています。もちろん、住民の意見が、すべて実現したわけではありません。
すでに8割の世帯が引っ越しを終え、地区内にスーパーマーケットが開店する7月に、まちびらきが行われます。私も、先月視察に行きましたが、きれいな戸建て住宅が並んでいます。しかも、随所に気配りと工夫がしてありました。
記事をお読みください。写真入りで、わかりやすく解説してあります(インターネットでは、読めないようです)。

様々な復興支援

2015年5月7日   岡本全勝

みずほ銀行が、「福島産直市」を応援してくださっています。以下、その宣伝です。主催は東京都です。
福島県産の新鮮な農産物や地酒のほか、会津柳津名物の「あわまんじゅう」等の名産品の販売や観光名所のご紹介など、日々多くのお客様でにぎわう都営地下鉄神保町駅から福島の魅力をお届けします。
5月14日(木)、15日(金)12:00~19:00。神保町駅地下1階改札外 新宿線コンコース。アスパラガス、トマトなどの農産物、日本酒、銘菓等の販売及び観光PR
近畿大学が、福島県川俣町を支援してくださっています。そのニュースです。「川俣町の木、近畿大に植樹 復興支援への感謝込め」福島民友5月3日。近大の川俣町復興支援プロジェクト
東北応援ビレッジ 2015」、5月9日、10日、東京丸の内で。
いろんな方々が、いろんな支援をしてくださっています。全体像は、とても把握できません。今日は、「紹介せよ」と指示されたもの、そのごく一部を紹介しました。

社会科学による大震災の分析

2015年5月6日   岡本全勝

日本学術振興会による東日本大震災学術調査の成果が、東洋経済新報社から、「大震災に学ぶ社会科学」として発刊されます。その第1回として、第4巻『震災と経済』が発行されました。編集は、齊藤誠・一橋大学大学院経済学研究科教授です。内容は、次の通りです。
第1章 東日本大震災の復興予算はどのように作られたのか?
第2章 東日本大震災が消費支出と物価に与えた短期的影響:高頻度データによる実証分析
第3章 東日本大震災の家計消費への影響について: 恒常所得仮説再訪
第4章 労働市場から見た震災直後・復興過程における経済状況
第5章 決済システムから見た震災直後の金融経済状況
第6章 大震災と企業行動・企業金融
第7章 災害と自治体間の協力関係
第8章 東日本大震災が日本人の経済的選好に与えた影響
この巻は、経済学の立場から、様々な角度で大震災の影響を分析しています。目次を見ながら、「このような課題もあったなあ」と、分析角度の多様さを感じています。社会科学者を動員して、このような調査研究をしてくださった関係者、とりわけ代表である村松岐夫先生に感謝します。
政府の対応について、辛口の検証も書かれています。私たちとしては精一杯したつもりですが、第三者の目から見た評価も重要です。勉強させてもらいます。ご関心ある方には、お薦めです。また、公共図書館にも、備えていただきたいシリーズです。