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講義など

2008.07.12

今日で、春学期の授業を終えました。予定していた内容を、すべてお話しできました。90分を12回は、多いようで、少ないです。もちろん、抽象的な行政論なら、そんなに時間は、かからないのでしょうが。具体事例を話さないと、学生さんにはわからないでしょう。また、その背景を話すとなると、結構、時間がかかるのです。私の授業は、実務家教員による実例・現在の行政を取り上げることに、意味があるのですから。
今回の学生さんは、反応が良くて(数人を除く)、調子が良かったです。学生の目と表情を見ていると、「おっ、理解しているな」というのがわかります。笑って欲しい時に笑ってもらえると、元気が出ます。私も、コツをつかんだということかもしれません。院生と学部生では、教え方を変える必要があります。
私が学生の時、ある著名な教授が、第1回目の授業で、本論を離れた開講の辞をされました。私は、「なんでこんなことをしゃべられるのだろう」と、疑問に思いましたが、授業の最後に先生は、次のようにおっしゃいました。「う~ん、今年の学生のできは、いまいちだな」「笑うべきところで笑わない」「ワインも、同じ畑でも年によって、出来不出来がある・・」と。先生は、生徒のできを調査しておられたのですね。それ以来、笑うべきところでは笑うことを、実践しています。
今日は、最後に一人ずつ名前と顔を確認して、お開きにしました。もっとも、レポートとその採点が残っています。

2008.07.05

今日は11回目の授業。順調に、第4章に入りました。これまでの授業で、官僚制の成果と問題点を指摘しました。第4章は、問題への対応としての行政改革の歴史と位置づけです。かなり広い視野での分析だと、自分では自信を持っています。早いもので、来週で、春学期の講義は終わりです。

2008.06.28

今日は、10回目の授業。順調に、第3章が進んでいます。経済財政諮問会議も取り上げましたが、まさに「骨太の方針」を決めたところなので、最近の私の経験をお話ししました。
成績評価のためのレポート課題を、示しました。提出は7月23日ですが、事例を選んで考えてもらうために、早い目に示しました。評価の基準も示してあります。あと、2回で今学期も終了です。

2008.06.14

今日は8回目の授業。発展途上国での官僚と成熟国での官僚は、役割が違うことを述べました。そして、第3章政治と行政の役割分担の議論に入りました。行政の世界だけでなく、歴史と社会、民間企業との対比し、広い視野からみた行政の位置づけです。我ながら、結構良いことを言っていると思います。
私は実務家教員ですから、行政学の理論より、現場での実際を、お話しするように心がけています。もちろん、茶飲み話や自慢話、さらには愚痴にならないように、気をつけてはいます。また、あまり専門的な話は、学生さんには理解できないし、面白くないでしょう。そして、岡本流の広い視点からの日本の行政の位置づけ=大きな転換点にあることを、お話ししています。これを理解していただけたら、私の授業は成功です。
歴史の中での日本の官僚(日本の近代は1853年から1970年頃まで。そこで成熟国になって、役割を変えるべきだったこと。1990年代からの国際環境の変化など)、企業と政府のガバナンスの対比は、学生に受けました。みんな目を輝かせ、頷きながら聞いてくれました。また、熱心にノートを取ってくれるので、反応でわかります。すると、「この話は受けているな。ぐふぐふ」と、しゃべりながら満足できます。しゃべっていて、もっともうれしい時ですね。もっとも、約80人の出席者の中には、居眠りをして、こんな良い話を聞き逃している学生も、1~2人いました(笑い)。もったいないですね。残りは、4回になりました。