東大での夏学期の成績付けをしました。レポートには、政界再編・市民参加・構造改革といった政治と行政の仕組みを扱ったものから、年金・三位一体改革・障害者福祉・構造改革特区・市町村合併といった個別問題を扱ったものまで、様々です。また、切り口も、民主主義の問題・政治家と公務員の関係・政治に対する信頼など、いろいろなものがあります。
さすがに、文章はしっかりしてますね。院生と学部生との間には、力量の差はありますが。もっとも、誤字の多いレポートには、閉口します。学生諸君、提出する前にもう一度読み返しなさい。
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2003年夏学期
東大での教授業
大学の夏学期の成績評価は、今回もレポートです。この時代ですから、提出方法は、メールでも郵送でもどちらでもいいことにしました。すると、締め切り間際に、メールが来ること来ること・・。宛先は自宅と職場のどちらかとしたので、確認して受領書を返信するのが大変でした。中には、開けない添付ファイルがあったりして。これから、26人の力作を読ませてもらいます。でも、これを全部読んで評価するのは、大変なんですよ。3枚の精鋭派から30ページの大部派までいて。
東大夏学期終了
東大での夏学期の講義が終了しました。13回は、済んでしまうとあっという間ですね。いつものことですが、始まるまでは緊張し、途中は準備でへとへとになり、終わると少しの満足と、ああすれば良かったという大きな後悔が残ります。そして、参加者がどれぐらい満足してくれたかという不安と。
今回は、本や新聞にも書かれていない、日本の行政と政治を講義しました。一方で個人体験に基づく「現実の紹介」をし、他方でそこから見える問題の構図を「理論的に分析」することです。新しい試みなので、私の思いがどれだけ通じたか、少し心配です。成績評価のための学生のリポートを見て、逆に自己評価をしてみます。学生から提出されるリポートが楽しみです。
永田町霞ヶ関ツアー2003
2003年夏学期
2003年度は、公共政策論を担当します。木曜日第5時限
聴講者へのお知らせ
「成績評価(リポート)の課題」について、グループメールに掲示してあります。聴講者は、メールを見ておいてください。
テーマ
今年度のテーマは、「現在日本の政治と行政」です。現在の政治と行政について、その役割・成果・問題点という観点から、日本社会を分析したいと考えています。
副題は「政治と行政の機能不全」です。永田町と霞ヶ関を中心に、官僚が見た「今の日本の政治」です。
授業の進め方
夏学期は、教官による講義とします。当然、総務省課長職及びこれまでの内閣審議官、大臣秘書官、県庁総務部長の経験を踏まえたものとなります。資料は随時配布、参考文献も適宜指示します。
夏学期の成績評価は、レポート及び出席によります。
授業の進め方
夏学期は、教官による講義とします。当然、総務省課長職及びこれまでの内閣審議官、大臣秘書官、県庁総務部長の経験を踏まえたものとなります。資料は随時配布、参考文献も適宜指示します。
夏学期の成績評価は、レポート及び出席によります。
授業計画
4月10日 開講の辞(授業計画の説明、参加者へのアンケート)
4月17日 Ⅰ政治のイメージ、機能不全・問題の所在地図
4月24日 Ⅱ省庁改革の目指したもの(問題の構図)
5月 1日 Ⅲ具体の問題(新聞を読む、小泉政権、日々の問題)
5月 8日 休講
5月15日 Ⅳ憲法と政治(政治・統治と三権分立)
5月22日 Ⅴ内閣の機能(官僚制の限界)
5月29日 続き(見えてきた政治の役割)
6月12日 続き
6月19日 財政の問題その1(赤字と民主主義)
6月26日 財政の問題その2(三位一体改革と審議会政治)
7月 3日 Ⅵ官僚制(官僚の生態学、官僚の仕事)
7月10日 続き、質疑応答
以下は冬学期に
Ⅶ国会(政党、政治改革の効果、国会議員の生態学)
授業概要
Ⅰ 問題の視角
1 日本政治の問題
仕組みと実際と期待と、日本政治の抱える課題
2 政治の見方
学問の世界と現実の政治、憲法学・行政法学 vs 政治学・行政学
Ⅱ 仕組みと実際-アクターとフィールド-
省庁改革が目指したもの、国会と内閣、首相と与党、野党、国会議員、内閣と省庁、官僚、マスコミ
Ⅲ 入力と出力
1 入力:問題と環境、金と人材、情報、投票と支持
2 出力: 政策とサービス、成果と評価
3 政治に期待されること
Ⅳ 課題
1 仕組みの課題
2 政策の課題
3 民主政治の限界
もっとも、これだけの内容を、夏学期13回では、こなし切れそうにありませんねえ。そこで、このような全体像を前提として、授業では、それぞれのテーマごとに、事例を挙げて「問題点」を解説することにします。