カテゴリーアーカイブ:災害復興

原発事故、帰還困難区域の復興に向けて

2016年8月24日   岡本全勝

今日8月24日、自民党と公明党の復興加速化本部長が、総理に「第6次提言」を手渡しました。NHKニュース官邸ホームページ
帰還困難区域の取り扱い方針も、提言されています。基本は、次の通りです。
「5年を目途に、放射線量の低下状況も踏まえて避難指示を解除し、居住を可能とすることを目指す「復興拠点」を、市町村の実情に応じて適切な範囲で設定し、整備する。」
帰還困難区域は、放射線量が高い地区で、一気に解除することはできません。そこで、ここに書かれたような「拠点」から、復興を目指します。
5年前には、想像もできませんでした。「帰還困難」ということで、家や土地については全損賠償を払い、故郷喪失分の慰謝料も支払われたのです。5年経って放射線量が低下している地区もあり、このような提言が可能になりました。

トヨタ財団の復興支援

2016年8月19日   岡本全勝

トヨタ財団が、大震災の発災以来、復興の支援をしてくださっています。例えば、「復興(災害)公営住宅におけるコミュニティづくり」をテーマに、入居者自らによってコミュニティづくりを行うことの支援です。行政では、ここまで目が行き届きません。
2015年度国内助成プログラム東日本大震災特定課題助成対象一覧
また、「2015年度年次報告書」(2016年7月31日発行)最終ページに、奥田前会長の「退任のご挨拶」が載っています。
その中で、「・・・私が願っている二つのことを、ここに記しておこうと考えます。一つは、進取の気風に富んだよき伝統を発展・継続してほしいということです・・・」のあと、次のように書いておられます。
・・・この未曾有の自然災害に対応するために、トヨタ財団では2011年度に東日本大震災特定課題プログラムを立ち上げ、かなり大規模な復興支援を行いました。すでに、発災から5年以上の時間が経過した訳ですが、被災地の真の復興までにはまだまだ時間を要するように感じます・・・トヨタ財団ならではの独自の支援を行うためにも、予め期限を定めるのではなく、復興庁や被災地のフェーズに即した、有意義な助成プログラムを立案していって欲しいものです・・・
ありがとうございます。

企業の社会貢献、オリンピック・パラリンピック等経済界協議会

2016年8月13日   岡本全勝

リオデジャネイロで、オリンピックが始まりました。日本選手の活躍が続いています。すごいですね、世界の頂点に立つのは。彼ら彼女らは、それだけの練習を積んでいるのです。
東京大会まであと4年です。経団連を中心に経済界が、東京オリンピック・パラリンピックを機に、さまざまな社会貢献に取り組んでくださっています「オリンピック・パラリンピック等経済界協議会」です(2016年4月15日の記事)。
そのホームページができました。「オリンピック・パラリンピック等経済界協議会」。さすが、わかりやすく内容の濃いサイトですね。
詳しくはそのページを見ていただくとして、ここでは東北復興に関する部分を紹介します。
ソフトレガシー(文化・ムーブメント)の中に6つのテーマがあり、その1つが「東北発次世代育成サポート」です。
野村ホールディングスと三井住友ファイナンシャルグループが幹事社となり、参加企業とともに、次のような活動をしてくださいます。一過性のイベントではなく、人を育てるという地道ですが後に残る重要な課題に取り組んでくださっています。
①小中校生向け社会教育
②東北での就職支援・職業体験
③東北地方の中小事業者や起業家へのノウハウ支援
④ビジネスコンテスト・ビジネスマッチング等への参加
⑤東北の地産品販売や情報発信
⑥交流人口拡大に向けたおもてなし人材育成

事業者支援や講師派遣で、いくつかのプログラムが始まっています。
これは「お得なプログラム」です。日本を代表する企業が、専門分野で応援してくれるのです。ふだんは、自治体や学校では、企業がどのような支援をしてくれるか、わからないでしょう。これらのプログラムに参加するか、あるいは企画を検討中ならお問い合わせください。
学校なら、第一線の企業で活躍する人たちの講義や職場見学は、役に立つと思いますよ。

飯舘村交流センター開所式

2016年8月13日   岡本全勝

今日は、福島県飯舘村まで、交流センターの開館式典に行ってきました。村は、阿武隈高地にあるきれいでのどかな村ですが、原発事故の影響で、全村で避難を余儀なくされています。帰還準備が進み、来年3月に避難指示を解除し、帰村することが決まっています(一部地域を除く)。
菅野村長との付き合いは、5年になります。当初から、この方はすごい方だと尊敬していました。強い信念で住民を取りまとめ、村に戻るのだと頑張ってこられました。会う度に、叱咤激励されます。頭が下がります。今日は、祝辞の中でそんな話もしました。
除染やインフラ整備が進んでいますが、生活を取り戻しにぎわいを戻すには、さまざまな条件が必要です。今日開館した交流センターも、住民のつながりの拠点となることが期待されています。
今日はお盆。飯舘村のご先祖さんたちが、交流センターの空の上から見てくださっているのだなあと、空と雲を見上げながら考えていました。高原なので昼の気温は26度、吹く風はさわやかで、気持ちよかったです。福島市内に降りてくると、31度でした。お盆の土曜日とあって、行きの新幹線は超満員でした。

避難指示解除地域、次の課題

2016年8月12日   岡本全勝

読売新聞が毎月11日に連載している「震災5年再生の歩み」、8月11日は「避難指示区域が縮小」でした。
平成25年12月に原発事故避難指示区域が再編され、放射線量に応じて、帰還困難区域、居住制限区域、避難指示解除準備区域の3つに区分されました。政府は平成29年3月までに、居住制限区域と避難指示解除準備区域について、条件がそろえば避難指示を解除することとしています。順次、避難指示が解除され、住民の帰還が始まっています。記事では、3つの地図を並べて、その進み具合がわかるように工夫されています。
住民が帰還するためには、いくつかの条件が必要です。
まず、放射線量が下がること、心配なところは除染をします。道路などは大きくは壊れていませんが、5年ほど放置してあるので補修する必要もあります。家の掃除も必要です。次に、生活環境が必要です。買い物の場、病院などです。これがないと、暮らせません。もちろん、働く場の再開も必要です。これらは、市町村、県、企業の方と一緒に進めています。
ところがこのほかに、学校が大きな課題になっています。記事にも取り上げられていますが、子供さんを抱える家庭は、放射線への不安から帰還をためらいます。また、避難先の学校で落ち着いた子供も多く、転校は喜びません。そして同級生の人数が少ないと予想されると、これも帰還をためらわせます。
市町村長は、「子供の戻ってこない地域では、いずれ衰退する」と危機感を持っておられます。親が通わせたいという学校を作ることが、次の大きな課題になっています。一つ前に進むと、次の課題が見えてきます。順次解決していきましょう。