カテゴリーアーカイブ:災害復興

被災地への帰還、コミュニティ再建

2015年7月24日   岡本全勝

被災地では移転先の街で、コミュニティをつくる必要があります。街並みが復旧しただけでは、「まち」はできません。原発事故で避難を余儀なくされた地域でも、帰還する場合には、コミュニティを再建する必要があります。7月24日の河北新報が、その試みを伝えています。「南相馬再生へ自治模索 帰還前に住民が独自策」。
生活道路の草刈り、墓地の管理など、これまで住民が一緒になって行ってきた「地域の管理」です。共同作業が、住民の団結を生みます。

新しい東北、若い人への宣伝

2015年7月21日   岡本全勝

7月18日に、ニコニコ動画と復興庁が共催で、「ニコニコ町会議全国ツアー2015in岩手県平泉町」を、岩手県平泉町で開催しました。その記録
竹下大臣と復興庁職員が参加(視察)しましたが、いつもの「客層」とは、勝手が違ったようです。職員に聞くと、「新しい東北を広く理解してもらうには、違った人たち特に若い人に宣伝する必要がある。復興庁が自前でやると、大変な予算が必要だ。このような若い人に人気のある媒体と共催するのは、安くて効果が大きい」とのことです。

玉浦西地区まち開き

2015年7月20日   岡本全勝

19日に、岩沼市の集団移転先である、玉浦西地区で「まち開き」が開かれました。「NHKニュース」「河北新報」。
このホームページでもたびたび紹介しているように、沿岸部で津波被害にあった6地区が、約3キロ内陸部に集団移転しました。150戸の戸建て住宅と、210戸の災害公営住宅ができあがっています。写真で見ていただくとわかるように、きれいな戸建て住宅が整然と並んでいます。約1000人が、引っ越します。近くに小中学校があり、隣接してスーパーマーケットも開店しました。
元いた地区ごとに街区をつくり、お隣同士が「見える」ような住宅と庭の配置になっています。これだと、新しくコミュニティを作る苦労が小さくなります。

今日は福島。添乗員と講演

2015年7月18日   岡本全勝

経済同友会が、夏季セミナーを16、17日と、福島県郡山市で開催されました。今年の提言にも、復興を柱だてしてもらいました。「地方創生のモデルとなる被災地の再生を」。今日18日は、原発被災地を視察。今回もご指名を受けて、バスに添乗し、復興の状況と今後の取り組みを説明しました。経済界のオピニオンリーダーたちに、現状を確認してもらい、半日間も意見交換ができることは、ありがたいことです。ふだんなら、面会の予約を取るのも大変な大会社の社長、会長さんたちです。あいまに「大会社の社長になるのに必要な条件」なども、教えてもらいました。
午後は途中から一行と別れ、いわき市で県議さんたちが中心となった民間の勉強会で、お話をしてきました。3連休の初日にもかかわらず、100人もの方が集まって、話を聞いてくださいました。福島で福島の復興を話すのは、ちょっと気が引けたのですが、
・現地ではなく、国から見た全体の姿
・これまでの4年間と、今後の見込み
・私の経験と私が考える被災地のこれから
をお話しすることも意味があると考え、お引き受けしました。皆さんが知りたいのは、「これからどうなる」「どうしてくれる」でしょうから。で、大部の資料を配ったのですが、それはお持ち帰りいただました。
4年前の大混乱、先行きが見えない頃を思い出すと、隔世の感があります。事態が落ち着いてきて、また、できることとできないことが明確になってきました。「原発被災地域の将来」(7月9日)に書いたように、帰還希望者と作業員などで、新しい町ができる見込みが立ちました。すると、それに向かって見えてくる課題を、解決すればよいのです。
もちろん、これまでにない災害なので、これまでにない対策を打つ必要があります。時間もかかります。でも、復興庁はこの4年間、さまざまな「これまでにない取り組み」をしてきました(「復興の現状と課題」のp11)。ご安心ください。「前例がない」「私の担当でない」というのが官僚の欠点であり、官僚への批判ですが、復興庁は「前例がないからやる」「担当でなくても取り組む」のが任務です。その意味では、復興庁はこれまでにない役所であり、「変わった官僚」の集団です。

産業復興支援、コミュニティ再建支援。行政は何ができるか

2015年7月14日   岡本全勝

イトーヨーカ堂が、被災地の食品を、各店舗で販売してくださっています。「東北かけはしプロジェクト」。7月14日からは、その第12弾を、参加257社、商品数1,900という規模で、やってくださいます。18日には西新井店で、イベントも行います。詳細は、チラシをご覧ください。水産加工品をはじめ、作るだけでは売れない時代です。どのように売り上げを伸ばすか。このような形での協力は、ありがたいです。支援では長続きしないでしょうから、このような企画からよく売れる商品が育つと良いですね。
復興庁で手がけている「新しい東北」では、民間企業やNPOと連携して、被災地での賑わいを取り戻す様々な試みをしています。分野は、産業とコミュニティに絞っています。暮らしやすい、活力ある町を作るためには、この2つが重要です。
8月26日には、岩手県遠野市で、コミュニティの形成をテーマに、NPOと市町村の人たちとの交流会・勉強会をします。
ほかにも、いろんな企画をしています。建物は作れば成果が見えますが、産業振興やまちづくりは、関係者による継続的な努力が必要です。それを支援するのが、行政の役割です。イベントカレンダーをみていただくと、「こんなことまでしているの?」と思われるでしょう。でも、この多くは、民間の方がやってくださっていて、復興庁は場の提供とつなぎをしているのです。官と民との区分を、どのように越えるか。その実験中です。