たくさんの仮設住宅が、学校の校庭に建てられています。発災直後に、ある程度の敷地を確保しようとしたとき、学校の校庭や運動施設のグラウンドは、もってこいだったのです。現時点で、岩手県では31校、宮城県では28校の校庭に、仮設住宅が建っています。生徒は校庭を使えず、代わりに確保した仮のグラウンドを使っています。4年経ってもまだ校庭が使えないということは、中学校や高校では、一度も校庭で運動・運動会をせずに卒業するということです。もちろん、仮設住宅に避難者がおられる限り、仮設住宅を撤去できませんが、ほかのところに集約するとかして、早く子どもたちに校庭を返してやりたいです。昨日、それを進めるための方策を、自治体にお願いしました。
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岩手県被災地視察、急速に進む工事
昨日9月28日と今日29日と、岩手県沿岸部を視察してきました。春に行って以来、ほぼ半年ぶりです。事務次官になると、なかなか機会を持てなくて。
各市町村とも、工事が急速に進んでいます。昨年からでしょうか、目に見えて工事が進み始めたのは。それまでは、計画作り、住民合意の取り付け、用地の買収に時間がかかり、工事に着手できたところが少なかったのです。それらの準備が進んだので、一気に工事が進み始めたのです。市町村長さんたちの顔も明るいです。すなわち、これまでは、公営住宅が単体でできたくらいでした。それが、高台移転や土地のかさ上げなど、まちづくりが、面として進んでいます。山田町織笠地区の高台の宅地には、どんどん新しい家が建ち始めています。宮古市田老地区の高台移転も、山を切り崩す大工事が終わり宅地ができあがっていました。今年の大晦日は、自宅でNHKを見てもらえるおうちも増えそうです。
陸前高田市の高田地区、大船渡市の駅前地区、釜石市の鵜住居地区、大槌町の町方地区、山田町の駅前地区など、津波で町が流されたところも、かさ上げが進んでいます。釜石市の中心のイオンのショッピングセンターの周囲も、広場や大型施設の建設が進み、町の顔が一新されています。来年春になれば、さらに工事が進んでいるでしょう。今年と来年が工事のピークです。この項、続く。
自主避難者の帰還
毎日新聞連載「揺れる子育て」9月23日は、「それぞれの選択を認めて」でした。夫を福島市に残して、2男3女とともに山形県米沢市に自主避難した女性が、長女の高校進学とともに福島市に戻った例などが、紹介されています。戻った女性の不安を和らげるのが、ほかのお母さんとの交流です。先に帰還した人が経験などを伝えることで、母親の不安軽減につながっています。残念ながら、政府や科学者は信用されておらず、同じ経験をしたママ友の話が信用されるようです。
「結いの場」の成果。支援したい企業として欲しい企業を結びつける場
復興庁では、被災地域の企業が抱える経営課題の解決を支援するため、大手企業の協力を得て、技術、情報、販路など経営資源を提供する手法として、地域復興マッチング「結の場」を実施しています。いわば、被災企業と支援企業との、お見合いの場です。昨年26年度は、4か所で行いました。そこで生まれた新分野への進出、販路拡大といった成果49件を公表しました。詳しくは資料を見ていただくとして、ステンレスの流し台を作っている企業が、その技術を生かして滑り台を作るとか。今後も、10月1日に会津若松市で、10月7日には久慈市で開催します。
先日、「究極のお土産」という、東北の生産者と買い手を結びつける場を紹介しました(9月17日)。グーグルが行っている、被災地と全国の企業や人をネット上で結びつける「イノベーション東北」も紹介しました(9月15日)。
このように、支援を用意している企業と、受けたい企業を結びつける機能を、私は「お見合いの場」と呼んでいます。扱うものが商品の場合は仲買業とか、土地・建物の場合は不動産業、求人と求職の場合は人材斡旋業と呼ばれ、事業として知られています。扱うものが情報であって、どこにどのような需要と供給があるか分からない場合は、何と呼んだら良いのでしょう。「××紹介」「△△斡旋」・・。まだ、この機能が社会に認知されていないので、適切な名詞もないのでしょうか。物や言葉の検索は、インターネットの検索機能が発達して、探しやすくなりました。これは、革命的ですね。しかし、中小企業と支援したい企業、取引したい企業を結びつけるような機能と場は、ネット検索ではできません。事業としても成り立つと思うのですが。そこまで儲からない場合は、行政やNPOの新しい手法・分野になると思います。
生活支援相談員経験が、社会福祉士国家試験受験資格に認められることになりました
被災地ではまだ20万人もの方が、自宅に戻れずにいます。仮設住宅で孤立しないように、相談員が見守りをしています。これも、誰でもできるものではありません。人に会い話を聞くことは、それなりに技術が要ります。今回、生活支援相談員の職歴が、社会福祉士国家試験の受験資格を得るための実務経験として算入されることになりました。福祉関連の学歴がなくても、実務経験4年で、受験資格として認められるのです。資料の3枚目、右端の第11号。厚生労働省の英断です。ありがとうございます。現場で働いている方にも励みになりますし、社会福祉士を増やすことにもつながります。
現在この対象となる方は、約400人おられます。支援員は全員で600人おられるのですが、あとの200人は制度が違うので今回は対象になりません。この方々についても、今後検討していきます。