日経新聞経済教室は、「地方財政、健全化の方策」を始めました。10日は、中里透准教授の「規律確保、市場機能活用で」でした。
カテゴリー別アーカイブ: 地方財政改革
地方行財政-地方財政改革
2008.06.13
13日の日経新聞経済教室は、赤井伸郎准教授の「自治体間の財政格差是正と地方法人特別税、根拠あいまいな是正規模。議論の透明性が重要」でした。詳しくは原文をお読みいただくとして、添えられている図表について、述べておきます。
この図は、ある県をモデル的に示したものと思われます。日本全体では、地方法人特別譲与税の原資となった法人事業税が減っていますから、図の上段の帯グラフの地方税より、中段の帯グラフの地方税は少なくなっています。また、これがある県のモデルとしても、その県の地方税が減っているはずですから、上段の帯グラフより中段の帯グラフは地方税が小さくなるはずです。この図だと、地方税は減らずに譲与税だけが増えるように見えてしまいます。もちろん多くの県において、地方税の減少より法人特別譲与税の配分が上回ります。
赤井先生、間違っていたらごめんなさい。
2008.05.01
5月1日の日経新聞に、中西晴史編集委員が、今回のガソリン税の暫定税率復活に関して、「地方、受け身に終始。国頼り、民意向き合わず」を書いておられました。
・・最大の理由は、住民と首長、議員との意識のギャップが大きいことだ。各種世論調査でも、ガソリン税復活に賛成する人は半分以下だ。7割以上が反対という結果もあった。国会に復活を求めるだけの自治体関係者は、ガソリン値下げを求める住民に向かって、道路の方が必要だと説得する気迫は感じられなかった
・・本当に危機感があるのなら、地方自ら何ができるのかを真剣に考えるべきだった。国が暫定税率を廃止する場合、例えば47都道府県で一斉に法定外税を設ける手段もあったろう。法定外税に腰が引けるのは、住民の支持を得られぬまま、増税する自信がないということだろう。
ならば、やはり国に悪者になってもらって、一律にという安易な道を選択することになる。住民と向き合わないままでは、いつまでたっても自治・分権の道は開けない。
市町村決算の透明化
7日の日経新聞は、地方財政健全化法が2008年度決算から適用されるので、大きな赤字を抱えた地方団体が対策を始めたことを、解説しています。この法律で、普通会計だけでなく、公営事業会計や第三セクターまで「連結決算」対象となるので、それらに隠れていた赤字が表面化するのです。
毎日新聞・地方財政特集
24日の毎日新聞は、2面見開きで、大きく地方行政を特集していました。「国頼みで借金漬け、自治体なぜ苦しいのか」「分権に省庁の壁」「自立へ、地方は叫ぶ」「暴かれる隠れ赤字」などなど。力のこもった分析です。ご関心のある方は、是非お読みください。