原発事故で避難をお願いした市町村の住民を対象に、意向調査をしています。今回、田村市と楢葉町(11月29日発送)、飯舘村(11月30日発送)、富岡町(12月3日発送)で実施します。
田村市と楢葉町は早期に帰還できる見込みなので、その際の条件や要望を聞きます。飯舘村は帰還までの拠点構想があるので、その公営住宅などの要望を聞きます。富岡町は帰還までに時間がかかるので、避難期間中の生活拠点に焦点を当てた調査をします。
市町村ごとに状況が違うので、それぞれにあった対策が必要です。
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復興状況パンフレット
復興の進捗状況について、これまで「復興の現状と取組」を公表してきました。今回、より簡単でビジュアルなパンフレット「東日本大震災からの復興状況」を作りました。増し刷りしますので、必要な方は注文してください。
復興庁は少人数の組織ですが、職員が次々とアイデアを出して、新しいことをやってくれます。ホームページの「新着情報」と「トピックス」も、日々新しいニュースで満載です。
新しい組織なので、いろんなことに挑戦できます。これまでにない仕事と組織は、「行政のフロンティア」です。人数が少ないことは、一人あたりの仕事量が多いということですが、それだけやりがいがあります。また、大部屋でフラットな組織なので、若い職員の意向がすぐ幹部に伝わります。新しいことに挑戦してくれる職員が多いことは、ありがたいことです。
復興推進会議、特会予算の絞り込み
今日、復興推進会議(閣僚等会議)で、「今後の復興関連予算に関する基本的な考え方」を決定しました。これは、「復興財源が被災地に関係の薄い事業に使われている」との批判を受けて、決めたものです。
「東日本大震災からの復興の基本方針」では、(イ)被災地域の復旧復興事業、(ロ)被災地域と密接に関連する地域の事業、(ハ)全国での事業の3つが掲げられていましたが、今後は原則イだけを「復興特会」に計上することにしました(少し例外あり)。今年度予算であっても、停止できるものは、執行を停止します。
今回批判を受けた「被災地域外での事業」(ロやハの事業)であっても、国としては必要と判断したものです。ただし、それに、国民に増税をお願いした復興財源を使うのがよいかどうかという判断です。
ある記者曰く「事業の善し悪しの仕分けではなく、復興特会か一般会計かの会計の仕分けですね」と。また、「よく現年度予算を止めることができましたね。前例はあるのですか」という質問もありました。
決定の中で、「復興基本方針」については、「上記の考え方を反映させるなど、これまでの被災地の状況の変化などを踏まえた必要な見直しを、平成25年度の予算編成と併せて行うものとする」と決められました。
現在の「復興の基本方針」は、平成23年7月に決めたもので、まだ発災後4か月の時点でした。がれきの片付け、インフラ復旧、産業の復旧、仮設住宅建設が大きな課題だった時期です(時間が経つのは早いですね)。そこで、今回の改定は、次のような考えに立って行うことになると考えています。
1)1年半が経って、多くの分野でそれなりの復旧が進んだことを踏まえる。
2)代わりに、課題が明らかになり、絞られてきました。津波地域の復旧と住宅建設、原発汚染地域の復旧、長期避難者対策です。これは、復興推進委員会の中間報告でも指摘されています。
3)そして、今回の「予算の絞り込み」です。
また、「復興関係予算の事故繰り越し手続きの簡素化」が、公表されました。23年度補正予算は、年度の終わり近くになって成立しました。事業を実行する日数が短かったです。そこで多くの事業で、「明許繰り越し」という制度を使って、24年度に事業をしても良いとしました。しかし、なお完成せず、25年度に延びる事業があります。「事故繰り越し」という制度があるのですが、手続きが面倒です。
それを、財務省が、きわめて簡単にできるようにしてくれました。もちろん、公金なので、それなりの理由と説明は必要です。これで、関係自治体は安心して事業ができると思います。詳しい手続きは、追ってお知らせします。
弔いと悲嘆ケア
11月20日の毎日新聞に、東日本大震災での宗教者の活動が、取り上げられていました。
そこに、傾聴移動喫茶「カフェ・デ・モンク」が紹介されています。お坊さんが、被災者の話し相手になってくれます。仏教だけでなくキリスト教の牧師、イスラム教徒もおられるそうです。「心の相談室」が運営しています。ここは、「東日本大震災後における弔いから悲嘆ケアまでの一貫した支援」行うとうたっています。
・・これまでの日本では、死者の弔いは宗教者の責務と位置づけられてきている・・弔いの儀礼が継続的に行われる一方で、残された遺族に対しては悲嘆ケア、さらには生活の再編に至る包括的な支援が必要になってくる・・ご家族に不慮の死者が出てしまったご遺族に対しては、宗教者だけではなく、悲嘆ケアの専門家、さらには医療や生活支援の専門家が一体となって支援していかなければならない。「心の相談室」では、スピリチュアルケアの観点から、宗教者による弔いを手始めに、ご遺族に対する包括的な
記事では、東北大の鈴木岩弓教授の発言「あの世の話ができるのは宗教者。医療や介護の現場でも、死を見つめる患者や家族を支える宗教的ケアが求められているのではないか」が紹介されています。
被災地で遺体を埋葬する際、葬式をあげることができず、僧侶の読経もできなかったこと、そのお手伝いを行政ができなかったことを先日書きました(2012年10月29日の記事)。残された人たちの心のケア。それは精神科医だけで負えるものではないです。
また記事では、日本ホスピス・緩和ケア研究振興財団が全国の男女1,000人に行った意識調査(2012年)によると、「死に直面したとき、宗教は心の支えになるか」との質問に、「なると思う」と回答した人が54.8%で、2008年の前回調査(39.8%)より15ポイント増えた。前回は「分からない」との回答が43.4%と多かったが、今回は26.2%で大きく減少したことも紹介されています。
自治体からの応援職員
総務省が、被災自治体への地方公務員の派遣状況を調べ、発表しました。10月時点で、派遣されている地方公務員は、1,682人です。4月では、1,407人でした。どの自治体からどの自治体に派遣されているかは、資料をご覧ください。職種別では、一般事務職が561人、土木職等が939人、その他の職種(文化財技師、保健職など)が182人です。一般事務職といっても、用地買収など土木関係の仕事が多いです。
被災自治体からは、なお400人以上の職員が不足しているとの、要望を受けています。引き続き、被災地外の自治体に派遣をお願いしています。しかし、これにも限界があります。新しく任期付き職員を採用して、送ってくれている団体もあります。被災自治体も、自ら職員を採用したり、県が任期付き職員を一括採用して市町村に送っています。その合計は、1,000人を超えます。
派遣元の自治体も、職員数に余裕があるわけではありません。定数削減が進み、苦しい中を送ってくださっています。特に電気職や機械職は、各自治体にそんなに多くはいません。ありがとうございます。
今回の復旧支援の特徴の一つが、自治体からの応援職員です。復興庁では、各自治体の職員募集を、HPや政府広報で宣伝しています。
これだけの人が、ふるさとを離れて勤務しています。頭が下がります。ありがとうございます。
派遣を受けた自治体からは、派遣元の自治体へ、職員たちの働きぶりを、報告してもらわなければなりません。
しかし次に、この派遣された職員さんたちの、「ケア」が必要になります。自ら採用された自治体の職場でも、仕事のストレスは生じます。まして、単身赴任で、慣れない土地、知らない人に囲まれての仕事です。仕事量も多く、残業もあります。発災直後の緊急時には、それぞれ緊張強く仕事ができますが、期間が長くなると、そうはいきません。自衛隊や警察、消防職員でも、メンタルヘルスが必要なのです。総務省と各県とで、その対策を考えています。