今回の大震災に際して、新しく取られた政策の1つに、二重ローン対策があります。
事業を再開したり、家を再建しようとしても、既に借りていた借金があると、その上に新しい借金が乗るのです。しかも、先にお金を借りて建てた工場や自宅は、津波に流されています。これでは、新しく借金はできません。二重ローン対策は、簡単に言うと、銀行との話合いで、借入金を一部免除してもらうのです。 漫画がわかりやすいです。
その中に大きく分けて2つあり、一つは事業向けのもの、もう一つは個人の住宅ローン向けがあります。前者は、東日本大震災事業者再生支援機構と産業復興機構が担っています。後者は、「個人債務者の私的整理に関するガイドライン」です。
これは、国・銀行・法曹界が作った指針です。ガイドラインには、次のように書かれています。
「法的拘束力はないものの、金融機関等である対象債権者、債務者並びにその他の利害関係人によって、自発的に尊重され遵守されることが期待されている。」
法律でもなく、一企業や銀行の方針でもない、新しい型の「行政手法」です。ソフトローに分類されるのでしょうか。
これまでに、相談件数は4千件あまり、債務整理が成立したのは500件あまりあります。
カテゴリーアーカイブ:災害復興
広野町の米作り
復興指標
最も簡単に、復興の進捗状況を示した「復興に向けた道のりと見通し」を、更新しました。さまざまな指標を、2枚にまとめてあります。活用ください。もっと詳しい指標が必要な場合は、「復興の現状と取り組み」を使ってください。こちらは100ページあります。
ありがとう、市原君、中川君。
復興推進委員会
今日は、有識者会議である復興推進委員会を開きました。今日の議題は、「新しい東北」です。復旧の先を見据えて、東北の未来、さらには日本の未来を切り開くために、「新しい東北」という名の下に、いろんな挑戦を支援しています。
一つは「モデル事業」です。もう一つは「人材派遣の仕組み」です。三つ目は「投資の促進」です。
もちろん、企業が自らのリスクで投資してくれれば、苦労はありません。他方で、公費丸抱えでは、補助金がなくなったらその事業は終わります。その中間が狙い目です。起業家支援やインキュベーターも、同じだと思います。
ご協力いただいた提案者や、審査をしてもらった有識者の方に、お礼を申し上げます。モデル事業の選定は、約60事業を絞り込みましたが、最終調整中です。決まり次第、お知らせします。
復旧完了の視察
今日は、新潟県の十日町市と津南町、長野県栄村に行ってきました。東北地方の大津波と原発災害に隠れていますが、2011年3月12日(大震災の翌日)に起きた長野県北部地震で、この地域は大きな被害が出ました。直後の5月に、当時の仙谷官房副長官のお供をして、被災状況を視察しました(2011年5月5日の記事)。
その後、災害住宅の建設も進み、仮設住宅もいち早く撤去しました。道路などの復旧も進んだということで、一度見ておこうと思いつつ、今日になってしまいました。
県庁と市町村役場の方に案内してもらって、復旧状況を見てきました。地滑り地区や道路の復旧、災害公営住宅の建設と入居も、ほぼ終了していました。小学校の講堂も、きれいになっていました。2年前の状況とは全く違って、災害がわからなくなっています。
栄村では、引き続き被災者の支援を行う窓口「総合サポートセンター」が開設され、復興支援員も配置されるとのことでした。
復興交付金で復旧した、稲の育苗施設が今年から稼働して、地区の人たちに喜んでもらえたとのことです。600万円ほどの建物なのですが、31軒の農家が、これで米作りができるのです。次に、米の乾燥施設の建設を急いでいました。産業の少ないこの地方にとって、稲作は高齢者の重要な働く場、生きがいです。いつもの繰り返しになりますが、中山間地区での産業をどうするか。これが、日本の地方行政の大きな課題です。