カテゴリーアーカイブ:行政

コロナ特例貸付、45%が返済免除

2026年5月26日   岡本全勝

5月12日の朝日新聞に「コロナ特例貸付、45%が返済免除 計6千億円超 生活再建進まず」が載っていました。

・・・コロナ禍で収入が減少した世帯が利用した「コロナ特例貸付」で、貸し出された総額1兆4431億円の45%にあたる6540億円余が「返済免除」となったことが厚生労働省への取材でわかった。コロナ禍後の物価上昇によって、利用世帯の多くが依然として生活再建に苦しんでいるためとみられる。

コロナ特例貸付は、都道府県の社会福祉協議会が低所得世帯を主な対象として実施している「生活福祉資金貸付」の特例制度。原資は国の補助金で、コロナ禍で収入が減ったと申告した世帯が最大200万円まで借りられた。2020年3月~22年9月に計382万件の利用があった。
返済の時点で住民税が非課税だったり生活保護を受給したりしていると返済が免除される仕組みで、厚労省によると、25年末時点で返済免除は6540億円、生活が苦しい場合に返済を原則1年遅らせられる「猶予」は301億円、猶予の手続きをしていない「遅滞」は1715億円だった。
返済があったのは1323億円で、残る4552億円は返済時期が到来していないという。

全国社会福祉協議会(全社協)がまとめた報告書によると、利用世帯の月収は中央値が15万~16万円程度。コロナ禍前は6割以上の世帯が月収20万円以上だったが、借入時には9割近い世帯が20万円未満に落ち込んでいたという・・・

過疎問題にみる産業政策

2026年5月25日   岡本全勝

東日本大震災の復興に携わってわかったことの一つに、人は産業となりわいがないと暮らしていけないということです。それは、商業などのサービスの必要と、働く場の必要です。その観点から見ると、かつての過疎対策は、少し視点がずれていました。
都会並みの道路や上下水道などの整備に力を入れました。それらも必要だったのですが、働く場のない、買い物の場のない所には、人は住み続けることができません。兼業農家か、近くの働く場所に通うか、それがないと農山村では集落は維持できません。行政サービスの充実も、働く場所があり、住民が住み続けることがあってのことです。

産業構造の変化は、農山村での生活を終わらせました。では、対策はあったのでしょうか。私は、日本の国土政策(過疎過密対策)には、大まかに言って、次のような選択肢があったと思います。
1 東京一極集中(+政令指定都市が生き残る)。これは地方分散政策を行わない場合の道筋ですが、現在の状況はこれに近くなっています。
2 全国各地の集落が存在し続ける。これまでの地方振興政策はこれを目指したようですが、無理なようです。
3 1と2の中間。全国で、県庁所在都市や中核的都市を生き残らせ、そこから遠い集落はここに集約する。

過疎対策の次に取られたのが、地域活性化政策です。その走りは、一村一品運動でしょう。全国各地で、地域を活性化する取り組みです。自治省・総務省も地方制度を所管するだけではすまなくなり(住民がいなくなると自治制度自体が不要になります)、取り組むようになりました。安倍政権でも、地方創生に取り組むことになりました。
地域おこしでは、いくつかの成功事例があるのですが、全国展開にはなっていません。移住も成功している例があるのですが、残念ながら地方の人口を増やす、あるいは減少を止めるほどではありません。
1を止める、2では難しいとなると、3が選択肢だと思います。そして、その肝は産業政策です。

ひきこもり、平均37歳

2026年5月25日   岡本全勝

5月12日の日経新聞に「ひきこもり、平均36.9歳 昨年度、民間調べ 高齢家族から不安の声」が載っていました。

・・・ひきこもり状態にある本人の2025年度の平均年齢は36.9歳となり、10年間で4.2歳上昇した。家族を対象にした調査結果をNPO法人「KHJ全国ひきこもり家族会連合会」が公表した。家族が高齢化し、親亡き後の不安を訴える声が多いとして行政の支援強化を求めている。

25年12月~26年1月に家族278件を調べた。15年度の調査では本人の平均年齢は32.7歳だった。親ら家族の平均年齢は66.3歳で、15年度調査の62.8歳を上回った・・・

祝「自治体のツボ」2500回

2026年5月18日   岡本全勝

このホームページでも、時々紹介している「自治体のツボ」が、2500回を達成したそうです。おめでとうございます。
8年間続いているそうです。表題の通り、毎回、全国の記事をよく調べてあります。かなりの労力が必要だと思います。それだけに、思い入れがあるのでしょう。付録の料理の写真も、興味深いです。カロリー多めと思うのですが。

次の指摘は、同感です。
「最近は残念に思うことが多い。東日本大震災、新型コロナウイルス禍、インフレ増進ときて、地方自治体の自律の動きは鈍くなっている。国との連携・協調、住み分けは大事だが、金も知恵も限られ、地方のお願いモードが目につく。国頼みに屈託がない。」

大阪市の放置自転車・路上喫煙対策

2026年5月14日   岡本全勝

4月25日の日経新聞夕刊に「万博が育むクリーンな大阪 放置自転車・路上喫煙が3割減少」が載っていました。

・・・かつて雑然と街中に自転車が放置され、路上で喫煙する人の姿も珍しくなかった大阪が変わり始めた。契機となったのは2025年の大阪・関西万博。世界を代表するクリーン都市を目指し規制強化に乗り出した官民の取り組みは徐々に実を結びつつあり、開催前後の比較では放置自転車と路上喫煙がいずれも3割減少した・・・

放置自転車については、繁華街での夜間で即時撤去を進めた結果、3割減りました。路上喫煙については、違反した場合の過料を1000円に設定しました。自然体の路上喫煙率が3割低下し、0.15%になったそうです。

ただし、過料の徴収はどの程度行われているのでしょうか。条例で罰則を定めても、実行が伴わないと、無視されてしまいます。
我が家の周辺も路上喫煙禁止区域なのですが(路面に表示があります)、毎日、たばこの吸い殻が捨ててあります。違反を摘発している場面も、見たことがありません。自転車の違反には青切符が着られるようになったとのことです。すると、効き目があるでしょうね。