カテゴリー別アーカイブ: 行政

行政

政策評価・第三者の目・続き

先日、経済財政諮問会議で「政策評価の重点分野」が取り上げられたこと、そして第三者の目が必要なことを、書きました(11月26日の記事)。議事概要p12で、丹羽委員が、次のような発言をしておられます。
・・一言だけ申し上げるが、過去私も政策評価・独立行政法人評価委員会の委員長をやっていたが、各府省に一任していると、自らの府省の都合のいいテーマだけを政策評価の対象にしてきた。今回は総務大臣から諮問を受け調査審議していただいた政独委の方に大変努力をしていただいた。これは、省庁の壁を破るという意味で画期的なことで、是非、総理の御指示の下でこれを実行していただきたい・・

政策評価

26日の経済財政諮問会議で、「政策評価の重点分野」が、取り上げられました。現在の政策評価制度は、各省が自ら項目を選んで評価します。しかし、これでは、本当に評価が必要な事項が評価対象にならない、との批判もあります。各省は都合の悪いことは載せないだろう、という指摘です。そこで、「骨太の方針2007」で、政策評価の重点事項を、務大臣の申し出によって、諮問会議が選ぶことにしたのです。それが今回の審議です。
このような制度は、やってみて問題点が見えると、改良が加えられて進化するということでしょうか。身内での評価は甘くなるので、第三者を入れるという仕組みは、例えば地方自治体の「外部監査」にもあります。

複線型社会の担い手は女性

24日は、富山市へ再チャレンジ学習支援シンポジウムに行ってきました。私の役割は、基調講演です。政府の取り組みの概要・特に地域の若者自立支援への取り組みを説明し、後半は、持論である日本の行政の役割変化と、単線社会日本批判をお話ししました。続くパネルディスカッションでは、若者支援人材育成働くお母さん支援テレワークなどに取り組んでいる人たちから、現場からの取り組みを紹介してもらいました。私のように霞ヶ関で人様の動きを見ている(間接型)のと違い、現場で取り組んでおられる方の話(直接型)は、説得力がありますね。
さらに、5人の発表者のうち、4人が女性でした。こういう場面って、どこに行っても、元気なのは女性なのです。これまでは、「日本の女性は元気ですね」といって、すませていたのですが、どうもそのような比較不能な(ええかげんな)「評価」ではないと気づきました。これまでの日本社会では、企業に入って滅私奉公し、勤め上げるのが「標準型」=勝ち組でした。子育てや家事を引き受けされられる女性は、この勝ち組に乗れないのです。乗ろうとすると、結婚や子育てを断念しなければなりません。そこで、複線型に取り組むのは、女性と再チャレンジする(少数の)男性になるのです。多くの男性は、男中心の会社社会に安住しています(私もです)。少しずつ、変わりつつあると思います。いえ、変えていかねばなりません。行政は、箱ものをつくるのは上手ですが、社会の意識を変えるのは不得手です。でも、成功例もあるのです。二つを紹介しました。一つは、クールビズです。もう一つは、ごみの分別収集です。3連休の中日なのに、大勢の方が集まってくださいました。でも、それだけの値打ちがあったと思います。

NPOと政府

日経新聞「やさしい経済学」「非営利部門と統計整備」は、政府との関係でした。特殊法人・独立行政法人・公益法人など政府と民間との間にある団体のうち、どれをNPOと分類するかです。山内直人教授は、次のように述べておられます。
・・政府からの独立性を判定するリトマス試験紙は存在しないが、ある団体を解散する意思決定を自分自身でできるかどうかが、一つの判定基準になるだろう。国立大学法人は、その意味でも依然として政府の一部であると考えられる・・