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社会

外国人の目で見る日本

3月20日の読売新聞文化欄「外国人の目で見る日本」から。
・・・外国人観光客をガイドする通訳案内士は、彼らが見せる意外な疑問や驚きに日常的に接している。業界団体の一つ、日本観光通訳協会の萩村昌代会長が明かしてくれた・・・
・・・修学旅行で行儀良く行動する中高生や、観光バスの運転手が乗客を駐車場で待つ間にタイヤのホイールを拭く姿などにも感銘を受ける外国人観光客がいた。「彼らは『日本人は客が見ていないところでも働くのか』と感激し、写真を撮っていた。私たちは、どこで見られているか分からないし、意外なものが観光資源になり得る証だ」・・・

このほかに、訪日外国人が驚き、感動する例として、次のようなものが挙げられています。
・小学生が1人で登下校している(危険ではないのか?)
・ハイテクなトイレ(買って帰りたい!)
・音をたてて麺を食べる(不快に感じる)
・富士山頂に雪がない(一年中白いはずでは?)
・アイスコーヒー(コーヒーは温かいものでは?)
・ごはん(白飯)に味がない(どうして食べられるの?)

街角の自動販売機が壊されないことも、びっくりだそうです。「お金が入っているのに、なぜ壊されないのか」と。東日本大震災の際も、「こんな時に、暴動と略奪が起きないのは、日本だけだ」とあきれられ、笑われました。日本は、それくらい成熟した社会です。

上手な事故対応を学ぶ

3月7日の読売新聞に、辻伸弘さんの「サイバー攻撃 事後対応で評価」が載っていました。
・・・サイバー攻撃が巧妙化する中、セキュリティー事故はどんな組織で起きても不思議ではない。
ひとたび、情報漏洩などが発覚すれば、社会から糾弾され、時には「袋だたき」にあうこともある。セキュリティー対策の甘さや対応の遅れが検証されることは当然必要だ。だが中には、発覚後の情報開示や再発防止策の内容の感心させられるケースもある。きちんと対応したところと、ほとんど何もしなかったところが同じように扱われるのはおかしいのではないかー。
そんな問題意識から、私を含むセキュリティー業界の有志5人で昨年から始めたのが「情報セキュリティ事故対応アワード」である。情報開示と説明責任の観点から事後対応を評価し、表彰する取り組みだ。事故を起こしたことを責めるばかりでは萎縮してしまう。むしろ適切な対応を褒めることで社会全体の対応を向上させようという「北風より太陽」作戦である・・・

詳しくは原文をお読みいただくとして、今年の表彰結果がインターネットで見ることができます。

SNSで分断される社会

「フィルターバブル」という言葉を、ご存じですか。2月24日の読売新聞解説欄「SNSで分断される社会」で取り上げられていました。ネット上のサイトが、利用者の好みに合わせて情報をフィルターにかけて選別することで、利用者は自分と異なる意見から隔離され、自らが作った泡(バブル)の中に閉じこもることです。
ここでの「バブル」は、バブル経済のように実態なく膨らみ、いずれはじけ飛ぶ「泡」ではありません。他者を排除する壁です。ウィキペディアにも載っています。

ジョシュアベントン、ハーバード大学ニーマン・ラボ所長の発言から。
・・・フィルターバブルはSNSの本質的な問題だ。とりわけフェイスブック(FB)は、次から次へと表示される情報に利用者の関心を長時間引きつけるようにできている。米国では、FBの1日の平均利用時間は50分に上る。睡眠、食事の時間を除く生活の大きな部分をFBが占めている。
FBなどはさらに、似た考えの者同士を引き合わせることで人を一定の方向に過激化させる傾向がある。それがトランプ大統領を誕生させ、イスラム過激派組織「イスラム国」も勧誘にSNSを効果的に使っている・・・

指摘の通りです。スマートフォンには、しきりにそれを見たくなる、また画面から離れられなくなり長時間費やすという、「中毒」があります。横に置いておくと、仕事にしろ勉強にしろ、注意が集中できなくなります。
さらに、この記事が指摘しているように、思考と思想が限定されるのです。幅広い見方や異なる意見を、知らず知らずのうちに排除してしまいます。SNSは人とつながるための道具なのですが、逆に狭い世界に閉じこもり、広い人とのつながりを拒否してしまいます。逆説的なできごとです。これは、困ったことです。原文をお読みください。

自動販売機の省エネ

2月28日の朝日新聞夕刊「エコ」は、自動販売機の省エネでした。詳しくは、本文を読んでいただくとして、驚きますよ。
近年の自販機は、1991年に比べて、消費電力が70%以上少なくなっているのです。どうして、そんなことができるか。技術の進歩はすごいですね。
もっとも、こんな機械が街角や道路脇に立っているのは、世界広しといえど、日本くらいだそうです。通常は、お金と飲み物が入っている機械、誰も見ていない、という条件ですから、賊に襲われてしまいます。日本は、安全な国ですねえ。