今日、消防大学校では、新任教官科82名の卒業式がありました。これで、消防大学校の今年度の授業は終了です。大学校では、4月早々に始まる次の授業の準備とともに、施設の改修や補修工事が忙しくなります。ふだんは授業を行っていますし、学生が寮に入っているので、工事ができないのです。学生のいない時期に、工事を集中させなければなりません。
建物は、15年から10年ほど前に建て替えられました。比較的新しいのですが、雨漏りがしたり、機械が動かなくなったりと、傷んできますね。
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行政-消防・防災
地下鉄サリン事件から15年
先日、消防大学校の授業に、奥村徹先生に来てもらいました。奥村先生は、地下鉄サリン事件の時、聖路加病院で治療に当たられた救急医です。各界の第一人者に来てもらえる、お話が聞けることも、消防大学校長の役得です。
事件は、15年前の3月20日のことでした。東京の地下鉄で、一般市民を対象とした、猛毒によるテロでした。この年は、1月に阪神淡路大震災が起き、3月にこのテロ事件が起きました。まだ、つい先日のことのように、鮮明にニュースを覚えています。
先生に、その時のことを聞かせてもらいました。どうして原因がサリンとわかったか、治療法はなにかなどなど。先生から、御著書も頂きました。「緊急招集-地下鉄サリン、救急医は見た」(1999年、河出書房新社)です。ありがとうございます。
事件を教訓に、部隊や資機材の準備も進みました。今日も、東京消防庁は、地下鉄大手町駅で訓練をしました。消防大学校でも、訓練コースを作っています。起こってはならないことですが、現に発生したのです。こうしてみると、人間の想像力って、限られたものですね。
新任消防学校教官科
今日は、新任教官科で講話をしました。各県と大きな政令市には、消防学校があります。各市町村の消防職員が、研修を受けます。特に新規採用職員は、半年間入校して、消防職員の基礎をたたき込まれます。全寮制、平日外出禁止、もちろん禁酒です。このほかに、幹部研修や専科研修があります。
その消防学校の教官になる人たちは、ほとんどが市町村消防職員です。先輩が、後輩を教えるのです。知識のほかに、技能も教える必要があります。そして態度も。その教官になる人たちを、消防大学校で研修するのです。
私も、若い時から何度も人前でしゃべってきましたが、何度やっても難しいですね。熱意だけでは、うまく内容は伝わりません。技法・テクニックが必要です。一方、熱意は、すぐに学生に伝わります。正確には、「熱意がないこと」は、すぐに学生に伝わります。毎回、毎日が、全人格的勝負です。
消防関係のサイト
インターネットで調べていたら、消防関係のホームページって、たくさんあるのですね。消防本部が作っているのは当然として、関係者がいろいろ専門的なホームページを作っておられます。
先日、「火災調査探偵団」の作成者さんと、お会いする機会がありました。「私のホームページで宣伝しますわ」と請け合ったので、今日ご紹介します。
このサイトは知っていたのですが、匿名なのでわかりませんでした。でも、私の周りの人にきくと、「みんな、作者は誰か知っていますよ」と有名でした。そりゃ、これだけ専門的なことを書ける人は、少ないですわね。情報量の多さに、脱帽です。
火災原因調査を見ると、いろんな物から火が出るのですね。消防署の訓練なども、お勧めです。日記のページも。
大津波警報
昨日出されたチリ沖地震の津波警報は、すべて解除されました。いくつかの被害は出ましたが、人的被害はなかったようです。