24日の朝日新聞が、政治意識調査結果を載せていました。政治への見方が興味深いです。
まず、今の政治に大いに不満とやや不満が82%です。1年前の2月調査(自民党内閣)では91%でした。大いに不満が60%から40%に減っていますが、満足度は相変わらず低いです。今の政治は社会の将来像を示しているかについては、示していないが80%でしかありません(前回は91%)。
政権交代については良かったが68%ですが、政治が変わったは43%で、変わっていないが55%です。記事では「政権交代自体は評価しつつも、それで政治が良くなったかという点では、満足がいかないとの見方が主流のようだ」と分析しています。
日本を改革する力については、民主党は「ある」が30%で「ない」が56%、自民党は「ある」が20%で「ない」が70%です。政党への期待は、民主党は「期待を感じる」が36%、「不安を感じる」が59%。自民党は「期待を感じる」が25%、「不安を感じる」が64%です。
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行政-政治の役割
混乱する日本の自由主義
22日の朝日新聞「けいざいノート」小林慶一郎さんの「政治と経済政策」から。
・・市場の競争機能を高め、市場の力を尊重し活用しながら不公正をなくしていこうとする自由主義的な人々と、市場ルールに介入してゆがめることに躊躇せず、財政資金の再分配で政治をしようとする人々が、与党にも野党にも混在している。時代の状況によって政治の方向が大きく流されるのは、こうした思想的混在によって政党の意志を明示的に統一できないからではないのだろうか・・
自由主義とは、為政者(政治家や官僚)の理性や能力には限界がある、という謙虚な認識から出発する。為政者の理性には限界があるから、個々の国民が、市場で自由に生活を立てるしかない。そのためには、市場をできる限りフェアで自由なものにするしかない、というのが自由主義的思想の筋道だ・・
中間権力の重要性
3月17日付け朝日新聞「報道と人権委員会」が、政治資金規正法違反事件について検察の捜査とメディアが批判を受けたことに関して、議論していました。その発言の中から。
長谷部恭男東大教授:権力は一元的であるべきか、多元的であるべきかという点について、人々の思いが一元化の方向に流れている。司法・検察やメディアを、民主的な正統性を与えられた権力とは違った中間権力と位置付け、多元的にバランスを取るのが良き社会というイメージがあったが、総選挙で政権が交代した後、権力の正統性は一元的に政府、政権に集中すべきだという危険な声が広がっている。国政選挙に勝つための「政治」と、国民の利益や国益を実現して維持するための「統治」が混同されている・・
中間権力の重要性
3月17日付け朝日新聞「報道と人権委員会」が、政治資金規正法違反事件について検察の捜査とメディアが批判を受けたことに関して、議論していました。その発言の中から。
長谷部恭男東大教授:権力は一元的であるべきか、多元的であるべきかという点について、人々の思いが一元化の方向に流れている。司法・検察やメディアを、民主的な正統性を与えられた権力とは違った中間権力と位置付け、多元的にバランスを取るのが良き社会というイメージがあったが、総選挙で政権が交代した後、権力の正統性は一元的に政府、政権に集中すべきだという危険な声が広がっている。国政選挙に勝つための「政治」と、国民の利益や国益を実現して維持するための「統治」が混同されている・・
国際貢献
19日の朝日新聞は、イラクでの世論調査を載せていました。自衛隊の2年半の駐留については、良かったが79%です。自衛隊の活動が役に立ったかは、77%の人が肯定的です。自衛隊が駐留して日本に対する見方が良くなったという回答は74%でした。うれしいですね。
ところが、朝日新聞は、この調査結果は3ページ目で小さくコメントし、データは7ページ目に載せています。一方、1面では、工事が手抜きであることを、写真付きで大きく伝えています。ちょっと見ただけでは、イラクでの自衛隊の活動は大きな問題があったのだと思ってしまいます。この扱いを、バランスを失していると考えるのは、私だけでしょうか。