カテゴリー別アーカイブ: 政治の役割

行政-政治の役割

佐々木先生・ポスト資本主義社会

20日から、日経新聞「やさしい経済学ー21世紀と文明」で、佐々木毅教授が「ポスト資本主義社会の構図」を始めておられます。いつものように、広い視野での鋭い分析に期待しています。(5月21日)
22日は、次のような記述でした。
経済活動は政治や政策によって管理可能なものである、という前提に立つシステム間の合意は、外部からの衝撃に対してもろさを露呈した。石油危機以降、政府の経済に対する管理能力は、赤裸々な挑戦を受ける一方、これまでと同様、政府の施策に期待する国民に満足感を与えることが難しくなった・・
福祉国家はなくなったわけではないが、サービス水準が上昇する期待は持てなくなった。かくして利益政治がかつての精彩を失い、政治の基盤の流動化が始まる。かつて世界に冠たる利益政治政党であった自民党の政治的基盤の脆弱化は、この大きな流れの一環である。

介護保険10年、利用は2倍に

介護保険ができて10年になります。14日の朝日新聞オピニオン欄は、この間の事業量の変化をグラフにしていました。65歳以上の被保険者数は1.3倍に、要介護認定者数は2.2倍に、施設利用者数は1.6倍に、居宅サービスの利用者数はなんと3倍になっています。それに従い、費用総額は2.2倍の8兆円になりました。これだけ需要があるということです。必要な制度なのですね。もちろん、改善すべき点もあります。

介護保険10年、利用は2倍に

介護保険ができて10年になります。14日の朝日新聞オピニオン欄は、この間の事業量の変化をグラフにしていました。65歳以上の被保険者数は1.3倍に、要介護認定者数は2.2倍に、施設利用者数は1.6倍に、居宅サービスの利用者数はなんと3倍になっています。それに従い、費用総額は2.2倍の8兆円になりました。これだけ需要があるということです。必要な制度なのですね。もちろん、改善すべき点もあります。

道路公団民営化

10日の朝日新聞変転経済は、「道路公団民営化」でした。小泉総理がつくった民営化推進委員会が、議論半ばで内部分裂を起こしました。意見が一致せず、委員長が辞任するという事態になったのです。その結論でも大きな改革だという人と、それでは改革にならないという人とです。
それぞれの立場で、本を出しておられますが、私もどちらが正しかったのか、判断が付きかねています。この記事では、国交省が権益を維持拡大し、完勝だった=改革ではなく改悪だったと評価しています。

リゾート開発の失敗

朝日新聞3日の変転経済は、リゾート法でした。1987年にリゾート法ができ、各県の要望合戦のすえに、いくつかの地域がリゾート開発地域に指定されました。代表が、記事で紹介されている宮崎シーガイアです。
時は、バブル期。四全総で、多極分散型国土開発が掲げられました(と言っても、若い人は全国総合開発計画を知らないでしょう)。
どのように失敗したか、記事をお読みください。後から検証すると、「なぜ、そんな簡単な間違いをしたのか」「なぜ、気がついた時に引き返さなかったのか」と思うでしょうが。
まだ20年前のブームと失敗は、当時の関係者には「ついこの間のこと」ですが、学生や後から来た人には、聞いたことのない話でしょう。