カテゴリー別アーカイブ: 明るい公務員講座

明るい公務員講座

明るい公務員講座・中級編23

『地方行政』連載「明るい公務員講座・中級編」の第23回「職場管理の知識(1)組織のリスク」が発行されました。今回からは、趣を変えて、あまり教えてもらえない職場管理の知識を書きます。

第1回は、組織のリスクへの対応です。法令違反は、私が言うまでもなく、してはいけないことです。それに、公務員は一般人より高い倫理が求められています。しかし、近年のはやり言葉に、「法令遵守」があります。民間では、偽装を繰り返していた企業。役所では、きちんとした仕事をしていなくて批判を受けた社会保険庁・・・。
あなたが法令違反をしてはいけないだけでなく、部下職員がそのようなことをしないように気を配る必要があります。長年その職場で習慣になっていた「ずる」を是正するのは、難しいですよね。しかし、ばれたら、あなたは申し開きはできません。もう一つ最近の言葉に「内部通報」があります。いわゆる「たれこみ」です。隠し事は、必ずれると思ってください。

今回の内容は、次の通り。
知らなかったでは済まされない、法令遵守、甘えは許されません、公務員倫理、公益通報制度、不当要求。

明るい公務員講座・中級編22

『地方行政』連載「明るい公務員講座・中級編」の第22回「部下の指導(6)困った職員への対応」が発行されました。
あなたの職場にもいるでしょう、仕事をしない職員、仕事ができない職員、身勝手な職員、セクハラやパワハラを繰り返す職員です。
昔もそのような職員はいたのですが、近年目立つようになってきたようです。特に、心の悩みを抱える職員です。統計でも、増加していることが分かっています。
なかなか良い対策はありません。しかし、面倒だからといって放置しておくと、納税者への説明がつきません。また、まじめに働いている職員に悪影響を与えます。
良い参考書もないようです。少しでもお役に立てばと思い、私の経験に基づいて書きました。今回の内容は、次の通り。
能力の劣る職員・積極性に欠ける職員、心の悩みを抱える職員、あなた一人で悩まない、短期的な評価と長期的な評判、悪い話は広がる。

ところで、前回の第21回の記事について、「私も、管理職が長いですが、職員評価の系統だった研修や、実地訓練を受けたことがありません。見よう見まねでやっていますが、自信がありません」というお便りをいただきました。多分、多くの管理職が、同じ思いだと思います。

明るい公務員講座・中級編21

『地方行政』連載「明るい公務員講座・中級編」の第21回「部下の指導(5)職員評価から逃げるな」が発行されました。
職員評価は、面倒ですよね。また、部下に厳しい評価をつけることは、つらいですよね。しかし、この作業は管理職として、重要な仕事です。
期首の自己申告と面談は、上司と部下が、仕事の優先順位や進め方について意見を交換できる良い機会です。私も部下の自己申告を見て、「その仕事はより重要なものがあるよ」と、指導したことがあります。
また、あなたが上司にする自己申告は、あなたの課の仕事の全体像、優先順位を表したものです。それを部下に割り振るのですから、それがないと、部下の仕事の優先順位は決まらないはずです。
期末の職員評価は、嫌なものですね。できれば穏便に、全員にAかBをつけたいと思うでしょう。でも、あなたの温情は、あなたの意図に反して、とんでもない悪い結果を招きます。今回の内容は、次の通り。
期首の面談、あなたもする自己申告、あなたの自己申告が課の仕事の起点、職員を評価する、良い点を評価しよう、人事評価への不満を減らす。

新卒者が辞める理由は上司との関係

日本アンガーマネジメント協会の調査結果(2017年3月24日公表)です。新卒3年以内に仕事を辞めた男女と、新卒4年目以降でも在籍している男女約400人を対象したアンケートです。新卒入社3年以内の離職率が、問題になっています。では、何が原因か。それを探るための調査です。

「どうすれば退職を回避できたと思いますか?」の質問に対して、「新卒3年以内に仕事を辞めた男女」の28%が「上司との良好な関係」、23%が「適切な叱られ方」と回答しています。辞めた新卒の過半数が、上司とのコミュニケーションが不足していると感じているのです。
反対に、「新卒4年目以降でも仕事を続けている男女」の 32%は、「同僚との良好な関係」を築けていたことが、仕事を続けられた理由だと回答しました。

イライラの解消法は「誰かに話す」です。男性が43%に対し、女性では73%です。
男性は次に、「気持ちを落ち着かせる」「運動する」です。「飲む」は案外少ないです。女性は、「とにかく食べる」「気持ちを落ち着かせる」です。男女の違いが、表れていますね。

拙著『明るい公務員講座』で、「仕事の悩みは、実は人間関係」「相談に乗ってもらうと安心する」とお教えしました。まさにそれを裏付ける調査結果です。
原文をお読みください。

明るい公務員講座・中級編20

『地方行政』連載「明るい公務員講座・中級編」の第20回「部下の指導(4)意欲を持たせる指導」が発行されました。
「職員は褒めて育てる」とお教えしていますが、すべての職員が期待通りに仕事をしてくれるか。そうはいきませんよね。2:6:2の法則って、聞かれたことがありますか。蟻(アリ)の生態から発見されたものです。アリは皆せっせと働いているように見えますが、よく見ると、2割はよく働き、6割は普通に働き、残る2割はサボっているのです。
人間の組織でも、この法則が当てはまることがあるといわれます。では、どうしたら、普通の6割と働かない2割の職員に、もっと働いてもらえるか。今回は、この難しい問題について解説しました。

今回の内容は次の通り。
仕事が好きな人は1割?、2:6:2の法則、足りないのは技能ではなく意欲、意欲を持たせる指導、やりがいが意欲を高める、職員にも事情がある、全員が仕事人間ではない、指導は褒めながら。