カテゴリーアーカイブ:著作と講演

栃木県市町管理職研修講師

2023年10月18日   岡本全勝

今日10月18日は、栃木県市町村振興協会主催の管理職研修で、講師を務めてきました。宇都宮市です。
今回は、拙著『明るい公務員講座 管理職のオキテ』の内容とともに、最近考えてきたことを話しました。連載「公共を創る」で説明している、日本の職場の栄光と挫折です。かつてもてはやされた日本の職場が、なぜうまくいかなくなったのか。それは、状況と目標が変わったのに、いまだに大部屋主義と引継書で仕事をしているからです。
若い人に、「先輩の仕事を見て覚えろ」は、通じなくなっています。また、一人に一台パソコンが行き渡り、隣が何をしているかわからなくなって、大部屋の教育能力が落ちました。大部屋主義で育ってきた管理職は、部下への指示の出し方、進行管理が上手ではありません。

市町の幹部(栃木県は村がないので)、50人が熱心に聞いてくださいました。中には、「「明るい公務員講座」を専門誌『地方行政』に連載しているときから読んでました」という方もおられて。役に立っていると、うれしいです。

宇都宮では、路面電車を見てきました。ライトレール、LRTと呼ぶそうですが、路面電車の方が分かるでしょう。格好よくて、乗り心地も良かったです。宇都宮の名物になっているようで、乗客にも線路のそばにも、カメラやスマホを構えた人がおられました。

コメントライナー寄稿第14回

2023年10月17日   岡本全勝

時事通信社「コメントライナー」への寄稿、第14回「役所にも人工知能がやってくる」が10月12日に配信され、17日のiJAMPにも転載されました。時事総研のホームページにも掲載され、無料で見ることができます。

生成AI(人工知能)が発達して、機械が文章を作ってくれるようになったことが、世間を騒がせています。しかし、文章作成でも機械化は進みつつありますから、驚くことではありません。
文章の作成は、「着想」→「文章化」→「表記の確定」→「送付」→「発表」→「保管」に分解されます。「表記の確定」は手書きからワープロに変わりました。「送付」「発表」「保管」も電子媒体に変わり、便利になりました。「着想」もインターネットの検索で済ませることも多くなりました。
「文章化」については、コピペは公務員もやっています。市長の式辞をつくる職員は、前例を引っ張り出して、式典名や人名を入れ替えることで作成しています。
コピペでつくられた文章、式典で二番手以降で読むと困るのですよね。先に話した人とほとんど変わらないのです。他方で、祝辞や弔辞で心を打たれることがあります。その違いは、その人独自の内容を含んでいるかどうかです。
文章作成でも着想と「文章の肝」において、職員の独創性が試されます。機械に頼っていると、その能力は向上しません。

役所の業務全体では、行政改革や人員削減によって、機械化や外注が進みました。調査や企画を調査会社に委託(丸投げ)することも多くなり、工事の発注も施工だけでなく設計段階から企業に委託することが広がっています。企画や施工を委託していると、考える能力だけでなく、成果物を評価する能力もつきません。

仕事を手抜きの場と考えるか、能力を磨く場と考えるか―。職員が生き残れるかどうかは、この差でしょう。

連載「公共を創る」第165回

2023年10月12日   岡本全勝

連載「公共を創る 新たな行政の役割」の第165回「政府の役割の再定義ー組織の目標と幹部の役割」が、発行されました。
行政組織において、どのようにしたら政策や業務の見直しが進むかを議論しています。今回は組織の目標という観点から考えてみます。
業務の見直しを進めるには、上司が部下にその目標を示すことが重要でした。それに対して、政策の見直しを進めるために、組織の目標はどのように設定されているかです。

各課の目標はどのようにして設定されるのでしょうか。その目標は、課長が部下に与える目標の出発点であるはずです。まず課の目標があり、それを分配したものが各職員の目標になっているはずです。
ところが現状では、国では府省の任務と各局・課の所掌事務は明示されているのですが、それらの組織が達成すべき目標、すなわち整理すべき課題と解決の方向は記されていません。

組織の目標には「所管している制度の運用」「所管行政に関する課題への対応」という二つの軸があるのだと思います。
一般化すれば、前者の既存制度の運営は、課長以下の職員が主に担うことであり、省の幹部である局長が細かいところまで関与する必要はないでしょう。
それよりも局長が力を割くべき主たる役割は、社会全体を見渡しながら、その中で自らの所管行政に関する課題を発見し、その解決を組織の目標の中に組み込むことです。
この点が、まだ十分に理解されていないようです。

社会の変化を表す「貧若同縁から豊熟異独へ」

2023年10月11日   岡本全勝

産業の変化や消費者の嗜好の変化を「重厚長大から軽薄短小へ」と表現することがあります。
それにならって、社会の変化を表す言葉を考えてみました。昭和後期の経済成長期の日本社会と、平成・令和の成熟社会の変化を表そうと考えたのです。連載「公共を創る」執筆の一環です。

「貧若勢同縁」から「豊熟滞異独」を考えてみました。意味するところは、次の通り。
経済成長期=貧しかった、平均年齢が若かった、経済成長の勢いがあった、同調を求められ画一的だった、家族・地縁・社縁というつながりが強かった。
成熟期=豊かになった、高齢化した(成熟)、経済が停滞した、他者と異なっていること多様性が許されるようになった、自由になったが孤独になった。

5文字もあるし、こなれた言葉ではないので、覚えにくいですね。
4文字にして、「貧若同縁」から「豊熟異独」はどうでしょうか。
もっと良い案があれば、提案してください。

連載「公共を創る」執筆状況

2023年10月10日   岡本全勝

久しぶりに、連載「公共を創る」の執筆状況報告です。
相変わらず、毎週(正確には1か月に3回)の締め切りに終われています。書く内容は集めてあるのですが、まとまった執筆時間が取れないのです。隙間時間はあるのですが、集中しないと筆は進みません。いつも同じことを言っています。

右筆の多大なる貢献によって、連載は毎回の締め切りを守ることができています。もう一つ引き受けているコメントライナーの次回原稿は、余裕を持って提出することができました。

もう一つ追われているのが、このホームページの執筆です。毎日、勉強になった記事の紹介と、私の日常生活とを書いています。
前者は、切り取った新聞紙が半封筒にたくさん貯まっています。世の中の変化は激しく、学ぶべきことがたくさんあります。
スペイン旅行中に処理できなかった新聞から切り取った記事がたくさん貯まっていたのですが、3週間かけて目を通し、在庫一掃することができました。興味深い記事がたくさん集まりました。しかし多すぎて、ホームページでの紹介が追いつきません。

もちろん、本業もあります。そのほか今月はいくつも講演を引き受けていて、その準備も必要です。
毎日、講演準備と連載原稿とホームページ執筆を前に、急ぎのものから片付ける「自転車操業」をしています。職場でも、読みたいと取ってある資料が貯まるばかりです。
読みたい本を読むことも、進みません。
夕ご飯を食べた後、すぐに寝ずに作業をすれば良いのでしょうが、そんな気にはなりません。