カテゴリー別アーカイブ: 講演

講演

栃木県市町管理職研修講師

今日10月18日は、栃木県市町村振興協会主催の管理職研修で、講師を務めてきました。宇都宮市です。
今回は、拙著『明るい公務員講座 管理職のオキテ』の内容とともに、最近考えてきたことを話しました。連載「公共を創る」で説明している、日本の職場の栄光と挫折です。かつてもてはやされた日本の職場が、なぜうまくいかなくなったのか。それは、状況と目標が変わったのに、いまだに大部屋主義と引継書で仕事をしているからです。
若い人に、「先輩の仕事を見て覚えろ」は、通じなくなっています。また、一人に一台パソコンが行き渡り、隣が何をしているかわからなくなって、大部屋の教育能力が落ちました。大部屋主義で育ってきた管理職は、部下への指示の出し方、進行管理が上手ではありません。

市町の幹部(栃木県は村がないので)、50人が熱心に聞いてくださいました。中には、「「明るい公務員講座」を専門誌『地方行政』に連載しているときから読んでました」という方もおられて。役に立っていると、うれしいです。

宇都宮では、路面電車を見てきました。ライトレール、LRTと呼ぶそうですが、路面電車の方が分かるでしょう。格好よくて、乗り心地も良かったです。宇都宮の名物になっているようで、乗客にも線路のそばにも、カメラやスマホを構えた人がおられました。

徳島県町村会で講演

今日10月5日は、徳島県町村会で講演をました。町村幹部の研修です。管理職の抱える困難を取り上げて、お話ししました。
50人近くの方が、熱心に聞いてくださいました。質疑応答が終わった後も、何人かの方が話しに来てくださいました。

徳島は、公務員になって4か月目に赴任した、実質的に初めての職場です。財政課の末席で、仕事の仕方、県庁の仕組み、社会人としての作法などを教えてもらいました。今から思うと、恥ずかしいくらい世間知らずでした。

その後何度か訪れたことはありますが、しばらくぶりなので、少し町を見てきました。
私の下宿は取り壊されて、分からなくなっていました。市内中心部も、地理的には覚えていましたが、すっかり風景が変わっています。商店街が寂れています。デパートもなくなったとのこと。45年前ですから、当然ですよね。

サヘル諸国地方行政能力強化研修で講義

今日は、国際協力機構(JICA)の「サヘル諸国・周辺国における地方行政能力強化による政府と住民間の信頼醸成」研修の講師に、JICA東京本部(幡ヶ谷)に行ってきました。
サヘルとは、サハラ砂漠南縁部に広がる半乾燥地域で主に西アフリカです。報道では、クーデタが頻発しています。今回の参加国は、 チャド、コートジボワール、マリ 、ブルキナファソ、モーリタニアの5カ国。その地方行政機関・地方政府を監督する中央政府機関職員9人が相手です。ニジェールはクーデターで、参加できなくなったそうです。

資料はフランス語に翻訳してもらい、通訳を通しての講義です。第二外国語はフランス語だったのですが、その後目にすることもなく、すっかり忘れています。
投影資料は写真が主で、骨子に基本的なことを書いて渡してありますから、通じたと思います。質疑応答は、熱心でした。質問は災害復旧に限らず、日本社会などについてと幅広でした。

市町村アカデミー講義「目標設定と職場のマネジメント」

今日は、市町村アカデミーで「目標設定と職場のマネジメント」の講義をしました。「管理職を目指すステップアップ講座」の一コマです。

このホームページや連載「公共を創る」でもしばしば指摘しているように、日本の労働者の生産性は先進国では最下位です。世界最高水準の経済力を持った日本が、なぜそんなに悪いのか。
それは、各人や各組織に対し、達成するべき目標が明確に示されていないからです。日本の職場の特徴であった「みんなで一緒に頑張ろう」「先輩を見て、去年を見て仕事をする」では、ダメなのです。

日本の組織の強みは、中間管理職です。欧米型と言われるトップダウン、かつての日本型と言われたボトムアップではなく、中間管理職(ミドル)が組織を支えています。その人たちに、力を発揮してもらうにはどのようにしたら良いか。生産性を上げるためにも、職員たちにやりがいを持ってもらうためにも、それが重要です。

人事院初任研修3

人事院初任研修」「人事院初任研修2」の研修生の反応が送られてきました。いくつかを、一部改変して紹介します。

【基調講義について】
・前例のない事態に対してどう組織を作り、次々に噴出する問題に対して動いていったのか、その本人から当時の思いを聞くことができ、非常に有意義だった。自分の仕事の大半は前例があるものばかりだが、自分は何ができるのか、どのような付加価値を付けられるのかを常に考え行動できるようにしたい。

【全体討議】
・自らの班内で出なかった考えや視点について他の班の発表を通じて学ぶことができた。 また、考えていたことに対するコメントを岡本講師からいただき、自分たちが考えた対応と現実とのすり合わせのようなことができた。 深掘りよりも広く論点整理が重要であることを学ぶことができた。
・与えられた課題がどれも、議論次第で自由に展開できる余地が残されているものだったため、各班が発表する内容も多種多様なものとなりました。他省庁同期との議論から得られた様々な知見は大変勉強になりました。また、岡本講師が、行政の永遠の課題として、「公共の福祉」と「国民感情」のバランスがあり、これに逃げずに対応する必要性をお話しくださった点は、大変印象深かったです。