カテゴリー別アーカイブ: 講演

講演

市町村アカデミー講義「目標設定と職場のマネジメント」

今日は、市町村アカデミーで「目標設定と職場のマネジメント」の講義をしました。「管理職を目指すステップアップ講座」の一コマです。

このホームページや連載「公共を創る」でもしばしば指摘しているように、日本の労働者の生産性は先進国では最下位です。世界最高水準の経済力を持った日本が、なぜそんなに悪いのか。
それは、各人や各組織に対し、達成するべき目標が明確に示されていないからです。日本の職場の特徴であった「みんなで一緒に頑張ろう」「先輩を見て、去年を見て仕事をする」では、ダメなのです。

日本の組織の強みは、中間管理職です。欧米型と言われるトップダウン、かつての日本型と言われたボトムアップではなく、中間管理職(ミドル)が組織を支えています。その人たちに、力を発揮してもらうにはどのようにしたら良いか。生産性を上げるためにも、職員たちにやりがいを持ってもらうためにも、それが重要です。

人事院初任研修3

人事院初任研修」「人事院初任研修2」の研修生の反応が送られてきました。いくつかを、一部改変して紹介します。

【基調講義について】
・前例のない事態に対してどう組織を作り、次々に噴出する問題に対して動いていったのか、その本人から当時の思いを聞くことができ、非常に有意義だった。自分の仕事の大半は前例があるものばかりだが、自分は何ができるのか、どのような付加価値を付けられるのかを常に考え行動できるようにしたい。

【全体討議】
・自らの班内で出なかった考えや視点について他の班の発表を通じて学ぶことができた。 また、考えていたことに対するコメントを岡本講師からいただき、自分たちが考えた対応と現実とのすり合わせのようなことができた。 深掘りよりも広く論点整理が重要であることを学ぶことができた。
・与えられた課題がどれも、議論次第で自由に展開できる余地が残されているものだったため、各班が発表する内容も多種多様なものとなりました。他省庁同期との議論から得られた様々な知見は大変勉強になりました。また、岡本講師が、行政の永遠の課題として、「公共の福祉」と「国民感情」のバランスがあり、これに逃げずに対応する必要性をお話しくださった点は、大変印象深かったです。

復興とレジリエンスの政治社会学研究会

今日、7月15日は、復興とレジリエンスの政治社会学研究会で、東日本大震災の経験を話しました。原田博夫・専修大学名誉教授のお招きで、政治社会学会の活動の一つです。オンラインでした。

専門家の方々なので、質問も高度でした。想定外の危機が起きたときの対応のコツについて、大津波、原発事故、新型コロナでの対応の違いを説明しました。

人事院初任研修2

3日に基調講演を行った人事院の初任研修。今日は、その際に与えた課題の発表です。
90人の研修生たちが15班に別れて、与えられた課題を議論し、発表します。
指導教官は私のほかに、被災者支援本部で一緒に苦労してくれた、辻恭介君にお願いしました。去年はコロナ対策で、研修生たちは自宅や職場からのオンライン参加でしたが、今年は入間の研修所で合宿です。ただし、何人かは新型コロナに罹患して、欠席でした。

各班ともよく調べてあります。論点の整理、資料の作成、発表も良くできていました。採用されて4か月とは思えません。
これまでにない事態にどのように対処するか。その場合は、想像力の勝負になります。
各課題とも正解のない問題です。他省庁の職員と集まって議論をして、一定の結論を出す。それがこの研修の狙いです。成功でした。

立命館大学法学部「公務行政セミナー」講師2

先日行った「立命館大学法学部「公務行政セミナー」講師」の学生感想文を読みました。講義の数日後に送られてきたのですが、すべてに目を通すのが遅れました。学生たちは、真面目で礼儀正しいですね。

大震災での被災者支援や復興での仕事については、学生たちは小学生低学年だったので、目新しかったようです。それ以上に、反応が良かったのが、公務員や社会人としての経験談と注意点でした。どうしたら悩まなくてもすむか、悩んだときはどうすればよいのか。学生時代やっておくべきことは何か。自分を磨くにはどうしたらよいか。新聞の読み方など。

かつて慶應義塾大学法学部に出講していた時も、そのような話が学生に受けました。そうですね、私の経験からしても、学生時代は何も知りませんでした。この職業に就いてから、さまざまな経験と失敗をして、今の私ができました。「人間修養道場
私の経験を伝えて、悩む人が少しでも減ったら、うれしいです。『明るい公務員講座』は、その趣旨で書いたものです。