『地方行政』連載「明るい公務員講座・中級編」の第39回「発想の改革(2)なぜ仕事が進まないか」が発行されました。
前回までで、三大無駄をなくす工夫や、締めきりを決めれば仕事が片付くことをお教えしました。今回は、「やらなければならない」と分かっているのに、なぜ仕事が進まないのか。それについて考えます。
仕事が進まない理由は、二つあります。一つは、その仕事が先送りされて、手をつけないままに放置されることです。もう一つは、取りかかったのだけど進まない、進められないことです。あなたにも、思い当たる節があるでしょう。今回は、その対策を教えしました。
今回の内容は、次の通り。
仕事の先送り、先送り防止策、仕事の邪魔を減らす、作業に集中する
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連載、明るい公務員講座・中級編
明るい公務員講座・中級編38
『地方行政』連載「明るい公務員講座・中級編」の第38回「発想の改革(1)目標と時間の管理」が発行されました。前回まで、職場の3大無駄を解説しました。あなたにも、思い当たるところがあったでしょう。居眠りやおしゃべりをして仕事をさぼっているのと違い、この3大無駄は、一見仕事をしているように見えます。そこが、深刻なのです。
反対に、効率的に仕事が進む例として、議会答弁案を取り上げました。あと3時間で、答弁案を作らなければならない場合、無駄なことをしている暇はありません。会議を開いていたり、パワーポイントで資料作りに時間をかけたりしている余裕はありません。
締めきりが決まれば、効率的に仕事が進みます。そして、丁寧な資料を作っても、締めきり時間に間に合わないと、意味がないのです。少しくらい出来ばえに不満でも、提出しなければなりません。
この反対が、締めきりを決めずに仕事をする「ダラダラ作業」であり、退庁時間を決めずに仕事を続ける「ダラダラ残業」です。
今回の内容は、次の通り。
仕事の仕方を見直す、三大無駄の罪、締めきりが決まれば仕事は進む、生産性は目標と時間の管理、積み上げでなく割り付け。
明るい公務員講座・中級編37
『地方行政』連載「明るい公務員講座・中級編」の第37回「職場の無駄(5)パソコン」が発行されました。
職場の無駄の第一は会議、第二は資料の作り込み、そして第三はパソコンです。電子メールとインターネットです。
電子メールが届くと、ついつい内容を読んでしまいます。重要なものか、しょーむないものかは、読んでみないとわかりません。やっている作業が中断されます。集中している作業に復帰するのに、15分かかるのだそうです。
もう一つのインターネットは、気になったサイトを次々と見る、サーフィンです。仕事中に週刊誌を広げることは気が引けますが、ネットサーフィンは仕事をしているかのように見えるので、ついつい見てしまいます。
こう考えると、パソコンが、職場の無駄の第1位かもしれません。
この防御策は簡単です。仕事中はパソコンを閉じることです。電子メールを見るのを、1時間に一回とすることです。
今回の内容は次の通り。
電子メールの罪、相手に迷惑をかけない方法―むやみに送らない、相手に迷惑をかけない方法―表題を工夫する、仕事の邪魔をさせない、インターネットの罪、パソコンを飼い慣らす。
職場の3大無駄
連載「明るい公務員講座・中級編」で、職場の無駄を書いています。私の経験では、会議が第1位。これは、多くの方が感じておられるでしょう。
第2位は、資料の作り込み(手間をかけすぎ)です。これは、資料の内容を考えることに時間を費やすのではなく、体裁に時間をかけることです。
特にいけないのが、パワーポイントによる資料作成です。活字の大きさと字体や色彩を変えたり、矢印の多用したりなど、職員が技巧を発揮してくれます。でも、矢印は何の意味か分からず、色彩変えたり活字の字体を変えても、読む方は見にくいだけです。あなたの苦労は意味がなく、というより、はっきり言って無駄です。
パソコンが導入され、文書作成ソフト(一太郎、ワード)や資料作成ソフト(パワーポイント)を職員が使うようになって、便利になると同時に、無駄をすることが生まれたのです。社内文書にパワーポイントを使うことを禁止している会社もあります。
第3位は、パソコンです。電子メールとインターネットです。
まず電子メールです。いつでも相手の事情を考慮することなく送ることができます。とても便利です。しかしこれが、受け取る方にとって、邪魔なのです。
電子メールが届くと、ついつい内容を読んでしまいます。重要なものかしょーむないものかは、読んでみないとわからないのです。ところが、ばらばらと届くことで、している作業が中断されます。
ある報告では、集中している作業が電子メールで中断されると、もう一度復帰するのに15分かかるのだそうです。そこまでかからないとしても、確かに思考が中断されると、元に戻すには時間がかかります。
電子メールを確認していることは仕事をしていることなので、その無駄に気づきません。この防止策は、作業中はパソコンを閉じておくことです。心配だったら、1時間おきに電子メールを確認すればよいです。
もう一つのインターネットは、分かりますよね。気になったサイトを次々と見る、サーフィンです。週刊誌を広げることは気が引けますが、ネットサーフィンは仕事をしているかのように見えるので、案外無防備に見てしまいます。管理者も娯楽のサイトは閲覧できないようにしていますが、すべてを制限することは難しいです。
キーボードを触らず、マウスだけを使っていたら、それはまずサイト閲覧で遊んでいると思ってよいでしょう。
あなたがどのようなサイトを見ているかは、機械的にすべて記録されています。自治体でも、職員に注意喚起し、さらにひどい場合は懲戒処分をしています。気をつけてください。
こう考えると、パソコンが、職場の無駄の第1位かもしれません
明るい公務員講座・中級編36
『地方行政』連載「明るい公務員講座・中級編」の第36回「職場の無駄(4)資料作りその2」が発行されました。前回、パソコンが配備されたことで、資料作りの無駄が生まれたことを説明しました。特に、パワーポイントで、色や図形を工夫すること、そして矢印を使うことが、無用な時間を費やしているとお話ししました。
今回は、資料作りに時間がかかると言っても、実は資料の内容を考えることに時間をかけているのではなく、体裁に時間をかけていることを指摘しました。この指摘に、耳が痛い方もいるでしょう。
職員がダラダラ仕事をしていても、人件費はかかっています。大まかに言って、公務員一人あたりの人件費(給与のほかに退職金なども含めたもの)は約8百万円。それに電気代などを含めて年間1千万円ほどかかるとすると、1日で4万円、1時間で5千円かかっています。あなたが技巧に走っている間にも、税金を無駄遣いしているのです。
そして、課長として注意しなければならないことは、不要な資料を職員に作らせないことです。
今回の内容は、次の通り。
体裁に時間をかけるな、時間はコストを伴う、不要な資料を作らせない。