カテゴリーアーカイブ:社会の見方

清代の知事

2024年6月15日   岡本全勝

山本英史著「清代知識人が語る官僚人生」(2024年、東方書店)を読みました。読みやすく、面白かったです。1630年頃、中国山西省で生まれた黄六鴻という人が残した書物を元に、当時の官僚生活を解説したものです。

彼は、科挙の途中段階まで合格しますが、最後の試験になかなか受からず、知県になる道を選びます。時に40歳を超えていました。最初に赴任したのが、郯城(たんじょう)県です。ウィキペディアで出てくる、この県のようです。郯という国は「春秋左氏伝」に出てくるそうです。二つの県で知県を勤めた後、中央官庁の職にも就きます。引退後、田舎暮らしを選ばず、経験を元に指導書を書きました。その本が、元ネタになっています。

知県は県の知事にあたりますが、当時の県は10~20万人、全国で1200あったそうなので、日本の市くらいと考えるとよいでしょう。
当時の地方行政機構は、大きい方から、省、道、府、県・州となっていました。知県はこの末端の県の長官です。徴税と司法、治安を司ります。治めやすい県とそうでない県がありますが、それ以前に、部下職員が言うことを聞きません。知県が連れて行く安心できる部下のほかに、職員は地元採用でかつ給料が安いのです。彼らは、賄賂など生計を立てます。
知県は正しい政道を目指しますが、それだけでは組織が回りません。かといって、緩めると部下たちはなめてかかります。主人公は、かなり清廉潔白な政治を行いますが、失敗もあります。書かれている事例が具体的で、面白かったです。

災害時の虚偽情報

2024年6月15日   岡本全勝

6月2日の日経新聞、久保田啓介・編集委員の「防災DXの光と影 デマ克服し長所伸ばせ」から。

・・・能登半島地震から5カ月。発生直後から復旧・復興までさまざまなデジタル技術が登場し、今後の活用に期待が膨らむ。一方で、SNS(交流サイト)ではデマが飛び交い、防災DX(デジタルトランスフォーメーション)の光と影を浮かび上がらせた・・・
・・・一方で「影」はデジタル空間に虚偽情報があふれたことだ。「家の下敷きになった。すぐに救助を」といった虚偽の要請や津波被害などのニセ画像がSNSで流布した。情報通信研究機構が地震後24時間の投稿の一部を分析したところ、救助要請に関連する1091件のうちデマと推定できた投稿が104件を占めた。
2019年の台風19号災害では長野県がSNS投稿を約50件の救助に結びつけ、救助・救援の切り札とも期待されただけに関係者は衝撃を受けた。「正しい投稿を否定するデマまで現れ、虚実がわからなくなった」と研究者は嘆く。

人工知能(AI)が社会に浸透するなか、DXの便利さと危うさは社会のあらゆる場に潜む。特に災害時には影の部分が鋭く頭をもたげることに注意が要る。
とりわけ懸念されるのが南海トラフ地震や首都直下地震など巨大災害時だ。心ないデマだけでなく、インフラを動かす重要データの書き換えなど「悪意ある攻撃」が国家規模で仕掛けられる恐れすらある・・・

私専用のエスカレータ

2024年6月14日   岡本全勝

最近、東京駅と京都駅を利用する機会が、何回かありました。荷物があるので、エスカレータを使います。
すると、皆さんが左側に長く並んで待っていて、私のために右側を空けてくれているのです。
「こんなに特別待遇してくれなくてもよいのに」と言いつつ、誰も乗っていない右側にさっさと乗らせてもらいます。

世界で最も魅力的な国

2024年6月14日   岡本全勝

6月1日の日経新聞に、「海外客の消費額、過去最高に」が載っていました。詳しくは記事を読んでいただくとして。世界で最も魅力的な国の順位が載っています(アメリカの大手旅行雑誌によるとのこと)。
なんと、日本が第1位です。以下、イタリア、ギリシャ、アイルランド、ニュージーランド、スペイン、ポルトガル、イスラエル、ノルウェー、スイスです。旅行に求める興味は人様々なので、意見は分かれるでしょう。なぜ、日本が一位なのでしょうね。

外国人観光客に人気の観光地の順位も載っています。1位は、東京都江東区のチームラボプラネッツだそうです。私は知りません。
2位が京都の清水寺、3位が京都の侍忍者ミュージアム、4位が京都の伏見稲荷、5位が東京スカイツリーとのこと。

ビニール傘の消費、年間6500万本

2024年6月11日   岡本全勝

6月1日の日経新聞「暮らしの数字考」に「ビニール傘の消費、年6500万本」が載っていました。
・・・天気がぐずつく梅雨の季節。想定外の雨でビニール傘を買う人も少なくない。ビニール傘は年間約6500万本も消費されているという計算もある。「使い捨て」の現状を変えるため、様々な取り組みが広がっている・・・

6500万本だと、日本人赤ちゃんから高齢者を含めて、2人に1本です。2023年に警視庁(東京都)に届けられた忘れ物傘は、29万本。返還率は1.4%だそうです。使い捨てに慣れてしまっているのでしょうか。地球に優しくないですね。