カテゴリーアーカイブ:社会の見方

会計担当店員の椅子

2024年6月21日   岡本全勝

6月17日の朝日新聞に、「レジ接客、座ってもいいですか 負担軽減、イス導入の動き」が載っていました。
・・・2階の免税レジカウンター前に、商品がいっぱいに入ったかごを持った外国人客が10組ほど、列をなしていた。5月下旬、ディスカウント店「ドン・キホーテ浅草店」(東京都台東区)。立ったまま手早く商品のバーコードをスキャンしてレジを打っていた店員は、客の波が途切れると、イスにもたれかかるように腰掛けた。座って商品を袋詰めする店員もいる。

イスは幅40センチ、高さは最大75センチで4段階に調節でき、背もたれはなく、そっと腰掛けられる。現場の負担を減らし、離職防止になればと4月上旬、導入された。
5年ほど前から勤務するアルバイトの40代女性は、週5日、1日8時間働く。ほとんど立ちっぱなしで、腰や足のつま先が痛くなり、自宅でのストレッチは欠かせない。「少し座れるだけで気持ちにも余裕ができる。精神的、身体的にかなり楽になった」と話す・・・

また、同じ日の日経新聞夕刊「令和なコトバ」に「「レジ椅子」なんで今までなかったのか?」が載っていました。
・・・店頭での接客は何かとストレスが多い仕事です。特にレジ打ちはずっと立ちっぱなし。なぜ座ってはいけないのか、実は理由が分かりません。来店客と店員の関係性も変わる中で登場したのが「レジ椅子」・・・

高齢な店員も、車椅子の店員も、腰が痛い店員もいますよね。
ところで、記事では「レジ」と書いてありますが、日本語では何と呼ぶのでしょうか。昔のお店では、何と呼んでいましたかね。

DBSってわかりますか

2024年6月19日   岡本全勝

NHKニュースがテレビとウェッブで「「日本版DBS」法が成立 性犯罪歴を確認へ」を伝えていました。
皆さんは、DBSが何かわかりますか。このニュースでは、「子どもに接する仕事に就く人に性犯罪歴がないか確認する制度「日本版DBS」」と説明しています。
DBSって、何の略かわかりますか。インターネットで調べると、Disclosure and Barring Serviceの略だそうです。 これだけだと、「開示と禁止のサービス」という意味でしょうか。犯罪証明管理及び発行システムとか、前歴開示及び前歴者就業制限と訳すこともあるようです。

駅前で通行人に「DBSは何かわかりますか」と聞いたら、何人が正しい答えを出すでしょうか。今日はニュースでわかった人でも、数週間後にはわからなくなっているでしょう。この略語では、連想が効かないのです。「データベースだっけ」とか。
多くの報道機関が、このアルファベット略語を使っているようです。普通の日本人にわかる言葉にしてほしいですね。DBSの元の英語 Disclosure and Barring Serviceを見ても、「前歴確認制度」ではダメなのでしょうか。

身寄りのない高齢者

2024年6月19日   岡本全勝

6月11日の日経新聞経済教室は、藤森克彦・日本福祉大学教授の「変わる家族像 身寄りない高齢者、対応急げ」でした。

・・・国立社会保障・人口問題研究所が4月に発表した世帯数の将来推計は、身寄りのない単身(一人暮らし)高齢者が今後急増することを示唆している。日本は「家族依存型福祉国家」と呼ばれるように、家族が福祉に関して大きな役割を果たしてきた。だが身寄りのない高齢者は、家族が提供してきた支援を受けられない。
この将来推計によれば、65歳以上の単身高齢者数は2050年に1084万人と、20年時点の約1.5倍になる。65歳以上人口に占める単身者の比率も、20年の20%から50年には28%となる。
注目すべきは、単身高齢者に占める未婚者比率の急上昇だ。単身高齢男性に占める未婚者の比率は、20年の34%から50年には60%になる。単身高齢女性の未婚率も、20年の12%から30%になる。生涯で一度も結婚していない単身高齢者の増加は、配偶者のみならず、子どももいない人の増加を意味する・・・

働いて元気なうちは、一人暮らしは気ままでしょう。家族はどんなに愛していても、時には面倒な存在であり、困った存在でもあります。子育ては重労働だし。でも、困ったときや悩んだときに、一人暮らしはつらいものがあります。そして、年を取って体が衰えてくると、若いときのようにはいきません。
家族は、経済的な保険であり、日常生活の保険(病気など)であり、そして心の支えです。困った場合や災害時に助け合う際に、共助、公助という言葉がありますが、それらの前に家族があります。
結婚するかどうか、子どもを持つかどうかは、個人の自由です。しかし、人類は長年の暮らしの中で、家族という形態を選んできました。それだけの理由はあります。
「今、ここで、私だけ」という思想では、自分の人生全体を考えることはできません。

学者同士の冷静な評価と議論

2024年6月17日   岡本全勝

川北英隆・京都大学客員教授のブログ、6月14日に「経済学者なら具体的議論を」が載っていました。
私も毎朝、日経新聞の経済教室を読んでいます。同じように物足りなさを感じていたのですが、このブログを読んで納得しました。世の中の時評や書評はヨイショが多いですが、このように冷静に評価してもらうと、わかりやすいです。

・・・日経新聞の経済教室に「日本経済復活の条件」と題して、昨日から3回シリーズでの連載が始まった。昨日、今日と読んでみて「日本の経済学者復活の条件」もついでに連載したほうがいいのではと思ってしまう。
昨日は吉川洋氏と山口広秀氏の、重鎮2人の連名だった。人口減少が経済停滞の原因ではなく、イノベーションの欠如が原因だと述べている。そんなこと、わざわざ経済教室で言われなくても当然のことである・・・

・・・今日は福田慎一氏だった。日本を代表する大学、東大の教授である。株価がバブル期の高値を更新した背景を詳細に述べつつ、これを好機ととらえ、経済の新陳代謝とイノベーションを進めることが必要だとする。しかしというか、残念ながらというか、具体的な指摘は何もなく、一般論で終わっている。普段、何も考えていないのか・・・

ASEANの頼れる「級友」に

2024年6月17日   岡本全勝

6月9日の読売新聞、相沢伸広・九州大比較社会文化研究院教授 の「東南アジア外交 ASEANの頼れる「級友」に」から。

・・・日本がASEANに「選ばれる」最大のメリットは経済面です。東南アジアの経済成長は日本経済に直結する死活問題だからです。東南アジアから見て、日本が「助けたい国」、「選びたい仲間」と認知されるかが重要なポイントとなります。

ASEAN各国の政治家や官僚などの政策コミュニティーには30~40代が多く、彼らの景色には、1980年代のように日本を「仰ぎ見る」形式は全くありません。非常にフラットに、「クラスメート」の一人として日本を見ているように感じます。

現時点では、日本は大変人気のあるクラスメートとしての地位を得ているのは確かです。継続的な支援に加え、カンボジア和平、97年の通貨危機対応などへの功績で、「日本は決して合意を 反故ほご にしない」「困ったときには助けてくれる」という信頼と期待は確実に醸成されています・・・