カテゴリーアーカイブ:社会の見方

本庶佑先生、政治と科学振興

2024年7月3日   岡本全勝

日経新聞私の履歴書、6月はノーベル賞受賞者の本庶佑先生でした。26日の「総合科学会議 司令塔、学者主導に移行を 役人の美辞麗句で動く政治」から。

・・・在任中、一番重要な仕事といえば第3期(06年度から5年間)の科学技術基本計画の進捗をチェックすることだ。
私が担当する生命科学は重点分野である。予算シーズンになると、各省庁からあがってくる関連プロジェクトを「SABC」の4段階で評価する。アドバイザリーボードにおいて専門家の立場から研究の重要度を見極める。
いまでも覚えているのが「がんワクチン」計画だ。第2段階の臨床試験(治験)をやるというが、動物実験の成果しか出ていない。計画書に記されたエビデンスをみても、一例のみで似たような研究はいくらでもあった。
がんワクチンが効くのなら、国が予算をつけ国費を投じなくても製薬会社が飛びつく。口のうまい研究者が政治や霞が関と結託し、予算を分捕ろうとする例はよくある・・・

・・・霞が関のなかで仕事をしてわかったが、役人が発言権を持ちすぎる。美辞麗句を並べ、どこか夢を語るようにして政治を動かそうとする。
経済産業省の官僚が総合科技会議を仕切りだしたのがよくなかった。「オープンイノベーション」の旗を振った。企業は基礎研究にコストをかける必要はない、色々なリソースは外からとればいい、と。
経営者にとっては聞こえがいいだろうが、これは大間違い。内で研究せずに外の研究を評価できるはずがない。大手電機は基礎研究から手を引き今の衰退につながった。
米国では政府が予算の大まかな配分だけを決め、中身は学者が決めていく。総合科技会議も司令塔をうたうのなら、官僚主導から学者主導にしなければならないが、現実は逆の方向に進んだ。日本の科学技術の力が落ちぶれていくのは必然だった・・・

生涯子なし女性、日本突出

2024年7月1日   岡本全勝

6月21日の日経新聞に、「生涯子なし女性OECDで最多 75年生まれ女性の28%」が載っていました。

・・・経済協力開発機構(OECD)は20日、1975年生まれで子どものいない女性が日本では28.3%と、比較可能な26カ国で最多だったとする報告書をまとめた。55年生まれで子どもがいない女性の割合と比べて16.4ポイント上昇しており、日本の増加幅が最も大きかった。
OECDの報告書は「出生率の維持にはジェンダー平等や仕事と育児の公平な分担を進めることが最も有効だ」と言及した・・・

1955年生まれだと11.9%でした。20年間に16.4ポイント上昇しています。
記事に、1955年生まれと1975年生まれの、各国対比の表がついています。この間に、アメリカを除く各国で増えています。1955年生まれだと、各国が10~15%程度だったのですが、1975年生まれでは15~25%程度です。日本が突出しています。

女性の社会進出と意識の変化に、社会の仕組みと社会の意識の変化が追いつかなかったからでしょう。この30年の社会の変化がいかに激しかったかを、反映していると思います。連載「公共を創る」の論点の一つです。

ミスター××

2024年6月29日   岡本全勝

先日の朝日新聞に「ミスター復興」と書いてもらって、喜んだのですが。
「ミスター××」って、男社会の言葉ですよね。「ミスタージャイアンツ」はまあいいとして。
私が女性だったら、どう表現したのでしょうか。「ミス復興」だと、美人コンテストを想像する人もいるでしょう。ミセスもいますよね。
そして、これもカタカナ英語ですよね。

SNSって何のこと

2024年6月23日   岡本全勝

先日「DBSってわかりますか」を書きました(以下の文章は以前に書いて放置してありました)。

SNSとよく聞きますが、あなたは意味はわかりますか、説明できますか。恥ずかしながら、私はできません。
インターネットで調べたら、次のような説明がありました。「SNSはソーシャル・ネットワーキング・サービスを略した言葉。和製英語。英語ではsocial mediaと呼ぶ」。
へえ、SNSって日本語なのですね。インターネットのオックスフォード辞書で調べてみました。”No exact match found for “SNS” in English”でした。

で、肝心の意味についてです。NHK for schoolでは、「SNSとはソーシャルネットワーキングサービスの略で、インターネット上で交流できる仕組みです。 TwitterやFacebook、Instagramなど、使う人の用途によってさまざまな種類がありますが、共通した特徴は他の人と繋がり、情報を共有できることです」とあります。
私は、ツイッター、フェイスブック、インスタグラムも使わないので、よくわからないのですが。「他の人と繋がり、情報を共有できること」なら、電子メールを複数人でやりとりするも含まれてしまいます。もう少し説明が必要だと思います。

ところが、英語のウィキペディアには「Social networking service」という項目があります。そこでは、ソーシャル ネットワーキング サイトの定義が書かれています。機械に日本語に訳してもらうと「オンラインソーシャル メディアプラットフォームの一種で、人々が同様の個人的またはキャリアの内容、興味、活動、背景、または現実を共有する他の人々とソーシャル ネットワークや社会的関係を構築するために使用します」とあります。これもわかりにくいですが、ソーシャル ネットワーキング サイトの定義として「オンラインでさまざまな種類のコンテンツを交換するために連絡先ネットワークの構築を容易にする Web サイト」と書かれています。これがわかりやすいかな。

もう一つ知りました。contentの和訳をインターネットで調べたら「コンテンツ」と出てきます。そしてコンテンツは、「インターネットやテレビ、紙などのメディアを通して伝えられる情報内容のこと」だそうです。では、Webを日本語にしたら・・

飲み過ぎ女性の増加

2024年6月22日   岡本全勝

6月16日の日経新聞1面に「不健康な飲酒 女性蝕む」が載っていました。

・・・不健康な量のお酒を飲む女性が増えている。特に50代で増加が目立つ。女性が本格的に社会進出し、仕事も飲み会も男性並みにこなしてきた世代だ。生活習慣病のリスクを高める量のお酒を飲む女性の割合が男性を上回ったとの東京都の調査もある。女性は一般的に男性に比べてアルコールの分解速度が遅く、身体に大きな負担がかかりやすい。女性に多い非正規社員などの健康診断の機会も不十分で、問題が見逃されるおそれもある。
厚生労働省が今年2月に発表した飲酒ガイドラインでは、生活習慣病のリスクを高める飲酒量について、1日あたりの純アルコール量で女性は20グラム以上と、男性の40グラム以上の半分とした。ビールだと中ジョッキ1杯、ワインだと小グラス2杯程度にあたる。「意外と少ない」と感じる人も多そうだが、十分に周知されているとはいえない・・・

・・・東京都の5年に1度の調査でも、生活習慣病のリスクを高める量の飲酒をしている人の割合は2021年度に女性全体で17.7%に上り、さかのぼれる11年度以来、初めて男性全体を上回った・・・
・・・アルコール依存症治療で知られる久里浜医療センター(神奈川県横須賀市)の木村充副院長は「同じ量の飲酒でも女性のほうが肝硬変など肝臓の病気や依存症に発展しやすい。女性に多い乳がんの発症リスクも高める」と指摘。女性の依存症患者を支援する「オ'ハナ」(東京・北)の棚原可奈子施設長は「家での飲酒はブレーキがかかりにくい。在宅勤務と家事の両立でストレスを抱え、酒量が増えた人が多い」とみる・・・