カテゴリーアーカイブ:社会の見方

製造業就業者の減少と、医療・福祉就業者の増加

2015年10月31日   岡本全勝

日本の製造業の就業者数は、景気が回復していますが約1千万人を割り込んだそうです。他方で医療・福祉の就業者数は、800万人近くに増えています。介護関係の増と見られます。10月31日付け朝日新聞「製造就業、1000万人割れ」。図では、2000年頃には、製造業が千2百万人、医療・福祉が400万人ほどですから、大きく変化していることがわかります。詳しくは記事をお読みください。

経済成長戦略

2015年10月25日   岡本全勝

10月24日の朝日新聞オピニオン欄「成長を取り戻すには」で、経済成長に関する国家の関与について、積極派と消極派の2人の主張を載せていました。坂田一郎・東大教授は「国家の関与なくして革新なし」で、小幡績・慶應大学准教授は「経済政策の中身は空がいい」です。
新自由主義的改革が華やかな時代は、政府の市場経済への介入は少ない方が良いという主張が主流でした。しかし、リーマンショック時の世界金融危機への対応、デフレ経済からの脱却、格差の拡大への対応など、政府の介入が求められる場面が出てきています。ここで論じられている経済成長については、TPPのようなルール作りと、新しい成長分野への助成と、2つの方法・場面があると思います。さらには、女性や高齢者が働きやすい環境を作るといった、労働法制や社会環境作りなどもあります。あなたはどう思われますか。ぜひお読みください。

感染症の歴史、3

2015年10月24日   岡本全勝

NHKカルチャーラジオ、吉川泰弘先生の「生物の進化の謎と感染症」、テキストp55から。
・・・1997年、世界保健機関は「新しく認識された感染症で、局地的にあるいは国際的に公衆衛生上問題となる感染症」を新興感染症と定義しました。なんでもないことのようですが、定義を決め、それに該当する事柄をまとめると、それまで曖昧としていた、いろいろなものがみえてきます。この定義により過去20年間に30種類以上の新興感染症が出現したことがわかりました・・・

浅川財務官の活躍

2015年10月15日   岡本全勝

10月15日の日経新聞に、OECD租税委員会議長の浅川雅嗣氏のインタビューが、かっこよい写真付きで載っていました。本人によれば、「実物通り」とのことです。
浅川君は、財務省の財務官(財務省で国際政策を総括する事務次官級のポスト。黒田日銀総裁も経験者)です。麻生内閣で、一緒に総理秘書官を勤めました。現在は、OECDの租税委員会議長も兼務しています。先日ペルーのリマで開かれたG20で、多国籍企業が税金逃れをしないようなルールを定めました。その立役者です。それについては、この記事を読んでいただくとして。日本国内では、あまり認識されていないようです。
財務省の広報誌『ファイナンス』9月号に、「頭を柔らかくすること-グローバリズムとリージョナリズムとの狭間で」を書いています。体験に裏打ちされた、絶対だと思っていた価値観が、あっという間に変化することを紹介しています。このホームページをご覧の方の多くは、国内派でしょうが、このような世界もあるのだということを勉強してもらいたくて、紹介します。
その文中に、2008年秋のリーマン・ショックの際に、麻生総理がIMFに対し最大1000億ドルの融資を行うことを表明した話が、出てきます。この効果は大きかったのです。残念ながら、その意図と効果を理解できる記者さんが少なかったようです。資料は、例えば「G20での麻生総理資料」。なおその頃の資料は、官邸のホームページで見ることができます。

感染症の歴史、2

2015年10月14日   岡本全勝

インフルエンザウイルスの大きさは、10のマイナス7乗(100nm)です。人の子どもの大きさを1mとすると、1,000万倍違います。地球の大きさは直径13,000kmで、子どもの1,300万倍です。インフルエンザウイルスと子どもの大きさの比が、子どもと地球の比とほぼ等しくなります。子どもに感染するウイルスは、人を乗せて地球に接近する宇宙船のようなものです。
くしゃみで、2m先の別の人に感染する場合、ウイルスから見た距離は、2×10の7乗の距離で、人に置き換えると2万kmになり、北極から南極までの距離になります。1回のくしゃみに、10の8乗(1億個)のウイルスが含まれる1mlの唾が飛ぶとすると、1億人が北極から出発し南極を目指すことになります。たどり着くのは、なかなか大変なことです(p158)。でも、風邪がうつりますよね。
海水中のウイルスは、少なくとも1ml中に、深海で100万個、沿岸で1億個と推計され、世界の海全体でウイルスの総量は10の30乗個といわれています。ウイルスの大きさは平均100nmと極めて小さいのですが、海のウイルスをすべてつなぐと、10のマイナス7乗×10の30乗=10の23乗で、1,000万光年(1光年=10の16乗m)になります。銀河系の直径の100倍だそうです! 全人類70億人が手をつなぐと、2m×7×10の19乗=1.4×10の10乗m。光の速度が1秒で30万キロメートルなので、47光秒です。太陽と地球の距離の10分の1です(p39)。ひえ~。