カテゴリーアーカイブ:社会の見方

コペルニクス的転回とアインシュタイン、ダーウィン

2026年6月22日   岡本全勝

コペルニクス的転回は、ご存じですよね。それまでの「真理」だった天動説に代えて、コペルニクスが地動説を唱え、物事の見方を根本的に変えてしまったことです。英語では、Copernican Revolution と言うそうです。まさに革命です。パラダイムシフトとも呼ばれます。

「コペ転」と短縮しても使われます。
私が経験したコペ転は、世界ではソ連の崩壊・東西冷戦の終結でした。「ドイツ東西統一と新しい分断」。生活では、いくつかのコペ転を経験しました。それはまた次の機会に。

自然科学では、コペルニクスとともに、アインシュタインの相対性理論、ダーウィンの進化論が、それまでの「真理」をひっくり返しました。ところで、コペルニクス的転回という言葉があるのに対して、アインシュタインとダーウィンにはそのような表現がないのか。物知りに聞いてみました。すると次のような答えが返ってきました。

・・・アインシュタインは「アインシュタイン・ショック」というんだと思います。
ダーウィンは・・・「来た!」じゃないですかね・・・

ハハハ

外国人労働者に抵抗感、SNSが助長

2026年6月22日   岡本全勝

6月6日の読売新聞「外国人労働者に抵抗感 世論調査分析 SNSや動画サイト 助長」から。

・・・外国人労働者の受け入れに対する世論の抵抗感が、ここ数年で急激に強まっている。読売新聞社の全国世論調査(郵送方式)の結果を分析すると、SNSや動画サイトが抵抗感を助長している可能性が高いことが浮かび上がった。

読売新聞社と早稲田大学が毎年、全国の有権者3000人を対象に共同実施している調査では、2017~25年の計7回、「労働力として外国人を積極的に受け入れるべきだ」という意見への賛否を尋ねてきた。
19~24年は「賛成」が多数だったが、25年9~10月調査で賛否が逆転し、「反対」が過去最多の59%となった。同年7月の参院選で参政党が「日本人ファースト」を掲げ、外国人に関する政策が主要争点に浮上したことが影響したとみられる。
25年調査で「反対」とした割合を年代別にみると、18~39歳で71%(24年調査52%)、40~59歳で62%(同48%)、60歳以上で50%(同42%)といずれも上昇し、若年層ほどその幅が大きかった。

政治に関する情報を入手するメディアによっても、意見の差が目立った。
25年調査で外国人労働者受け入れに「反対」とした割合は、新聞やテレビなどの伝統的メディア利用層で52%、ニュースサイト利用層で66%だった。これに対し、X(旧ツイッター)やユーチューブなどのSNS・動画サイト利用層では83%に達した。
SNS・動画サイト利用層は全体の15%にとどまるが、60歳以上で6%、40~59歳で14%なのに対し、18~39歳では35%と若年層ほど多く、外国人労働者受け入れに「反対」の割合が若年層ほど大きいことと一致する。
SNS・動画サイト利用層の「反対」の割合は、18~39歳で82%で同年代の平均より11ポイント高かったが、60歳以上でも同年代の平均より約30ポイント高い8割近くに達した。中高年でSNSや動画サイトを重視する一部の利用者が、若者にも増して強い影響を受けていることがうかがえる・・・

出番がなくなった印鑑

2026年6月20日   岡本全勝

先日、ある書類に押印を求められました。その時に気づいたのですが、「印鑑を使うのって、何ヶ月ぶりかな」。
「印鑑は、どこに置いたっけ」。文房具が入っている箱から、印鑑を探し出しました。
次に、朱肉です。これは玄関に置いてあります。でも、最近は郵便物(書留)などを受け取る際に署名ですむので、使ったことがありません。
みなさんは、最近、印鑑を使いましたか。

日本の土地所有権の「強さ」

2026年6月9日   岡本全勝

6月3日の日経新聞中外時評は、斉藤徹弥・上級論説委員の「土地所有権は成熟に向かう」でした。

・・・近代国家制度に影響を与えた19世紀の思想家ジョン・スチュアート・ミルは、土地はみんなの財産であり、土地の私有が許されるには、地域のみんなに便宜をもたらすことが条件になるとした。
この私的所有と公共の福祉は不可分という考え方は土地所有制度の基本になる。欧州は地域の総意で土地利用や建築を規制し、古い街並みを残してきた。日本はなぜそうならなかったのか。土地所有の歴史に詳しい松尾弘・慶大教授の解説はこうだ。

土地所有制度は個人の利益と公共の利益を調和し、土地が生む利益を最大化する。だが明治政府が地租改正で私的所有権を導入すると、公共の福祉と不可分という理解が不十分なまま、土地の取引や利用の自由化が進んだ。
土地は価値を生み、国の財政を安定させた。だが自由化の成功は規制を難しくする。公益による規制は私的所有権を外から制限するものとの理解が定着してしまった。
当時は市町村が頻繁に再編され、欧州のように地域で土地利用の計画を考える仕組みができなかったのも大きい。将来どんな土地にしたいか、理念がなければ景観は守れない。時間はかかっても地域の理念を地道に育むべきだ。

地価高騰、外国人の取得、景観・環境、空き地、所有者不明――。現代の土地問題は明治以来、市場原理では解決できず、公共の福祉が問われる事態への備えを怠ってきた帰結である。
松尾氏はこの未成熟な土地所有制度がいま、試行錯誤を経て発展してゆくプロセスに入ったとみる。公共の福祉のため土地の私的所有権を制約し、国や自治体、地域が関与を強めつつあるからだ・・・

私は、日本人は個人主義(集団より自分を優先する)の社会だと考え、その一つが土地の所有権の強さだと思います。地域のことを考えず、私権を優先します。ちなみに日本人は集団主義と言われますが、あれは嘘でしょう。同調圧力が強く、それに従っているだけと思えます。

インターネットを予想できなかった人たち

2026年6月8日   岡本全勝

読売新聞「時代の証言者」は、鈴木幸一の「ネット開国に挑む」が続いています。鈴木さんは、インターネットという言葉が一般に知られていなかった時代、インターネットイニシアティブ(IIJ)を創業し、国内企業で初めてインターネットの商用サービスを始め、日本のネット基盤を築き上げてきました。6月4日の「資金集め 相手にされず」から。

・・・1992年12月、インターネットイニシアティブ企画という会社を設立し、93年にインターネットイニシアティブ(IIJ)に変更しました。社名には、我が社がイニシアティブ(主導権)を取ってネットで社会変革をもたらすとの気概を掲げました。
資本金の目算は大きく外れました。電力会社からの10億円とその他の企業からの拠出で、20億円以上集まる想定でしたが、実際は、懐の寂しいエンジニアが持ち寄った約1800万円でのスタートでした。

当てにしていた企業からの出資話はビジネス的に詰められた話ではなく、資金集めはゼロからの出発となったため企業へのお願いに日々を費やしました。ネット市場の成長予測と事業計画を綿密に練り、その将来を説きました。
ある銀行の幹部に「日本のインターネットの利用者は現在は1000人程度ですが、10年後には3000万人になります」と話をすると、当初は「ホラもそこまでくるとたいしたものだ」とあきれられました。私の予測は、逆の意味で外れました。10年後の利用者は8000万人に迫り、今では驚きでもありません。
悔しい、笑い話のような思い出もあります。
ある鉄鋼メーカーにお願いに行った際には、「インターネットを私なりに調べましたが、皆がビジネスとして使うようになったら、全裸で逆立ちして銀座を歩きますよ」と、冗談交じりに言われました・・・

この人たちに、現在の心境を聞いてみたいですね。