カテゴリーアーカイブ:社会の見方

学者や報道機関の無力

2026年9月25日   岡本全勝

高市総理が主導した、食料品の消費税減税を見ていると、学者や報道機関の無力さが目立ちます。既に、いろんな人が指摘していることですが。

消費税減税では、富裕層も減税になり、たくさん消費する金持ちほど恩恵が大きいこと。貧困層を支援するなら、対象者を絞って給付金を配る方が効果的で、早くできます。
景気はインフレになったと判断されていて、減税はそれを助長します。また、財源もなく減税だけを決定しています。税収中立を考えれば、減税と同額をほかの消費税で増税すべきです。

これらの点を、多くの人が指摘しています。学者や報道機関の多数説と言ってよいでしょう。しかし、総理は耳を貸さず、進んでいます。自民党内でも一部の議員が反対を唱えていますが、かき消されているようです。
後世、総理のこの減税判断はどのように評価されるでしょうか。

披露宴に日本茶が出ない

2026年9月25日   岡本全勝

日経新聞夕刊「人間発見」、9月14日の週は、日本茶専門店「おちゃらか」店主・ステファン・ダントンさんでした。
・・・世界は抹茶ブームのただ中にある。だが日本茶の業界を見渡せば、茶葉の消費量も農家もどんどん減っている。理由は「売る努力が足りないからだよ」。日本茶専門店「おちゃらか」(東京・中央)店主、ステファン・ダントンさん(62)はそう言い放つ。フランスから来日して34年。ワインのみならず日本茶を知り尽くし、その潜在力を信じるがゆえに直言居士を貫く・・・

15日の第2回「美食の街から日本へ」に次のような話が載っています。日本に来て日本茶の素晴らしさに目覚めます。故あって、ブライダル会社(結婚式の企画運営する会社でしょうか)に勤めます。
・・・全国を飛び回ったよ。1カ月のうち25日間、地方を回った時期もある。そのうち、なぜ披露宴で日本茶を出さないのか不思議に思った。ソフトドリンクといえばウーロン茶かジュース。聞けば「急須もないし、オペレーション上できないないんだよ」だって。ならば水出しのお茶をグラスで出せばいいじゃん。温める時はお酒のお燗をつける道具を使えばいいでしょ。
それから地方の式場では地元のお茶の水出しを作ることにした・・・
「おちゃらか」のホームページ

日本人は、お茶は水と同じくタダで出てくるものと思っていました。そして結婚式の披露宴などの場では、「格式の高いもの」を出すべきだとの意識があったようです。一時期は、披露宴はフランス料理で、日本料理ではなかったのです。西洋に憧れたのでしょうね。
かつて、海外のお客さんをお迎えする夕食会に同席した際、フランス料理だったのですが、お客さんから「日本酒が飲みたい、日本料理は出ないのか」と言われました。
宮中晩餐会ではフランス料理が出るようですが、和食も一部付け加わったようです。「令和7年3月25日ブラジル大統領宮中晩餐」
・・・宮中晩餐では、今回新たに和食の前菜が提供され、江戸切子で日本酒が提供されました・・・

ところで、社長はホームページでは「ダントン・ステファン・ルネ」と名乗っておられます。日本式に姓名の順なのでしょう。

なぜエスカレータの片側を空けるのか

2026年9月22日   岡本全勝

なぜエスカレータの片側を空けるのか。それは日本人が、規則や合理性でなく、世間の目を気にして行動するからです。

日本人は助け合いの精神や、街をきれいに保つという公共心が強いです。国に強制されなくても、新型コロナではマスクを着用し、外出を控えました。関係資本や文化資本が強い、「この国のかたち」です。ところが、それらの行動が規則に従っているか、合理的かと言えば、そうでもないのです。

エスカレーターの片側を空けるのは、急いでいる人を通すために導入され、多くの人が守るようになりました。しかし、エスカレーターを駆け上るのは危険なことと、片側を空けるのは効率的でない(2人並んで乗ることに比べて輸送量が減る)ことから、2列で立ち止まって乗ることを鉄道会社は呼びかけています。
ところが多くの地域で、片側(東京では左側)に並び、他方(右側)を空けています(名古屋市では条例もあり、歩かないことが定着しているようです)。すいている時は片側に並ぶのはよいとして、右側が空いているのに左側に列を作って並ぶことは非合理です。そのような場合、私は右に立ちます。
ある新聞に、読者に聞いた結果が載っていました。「みんなが並んでいるのに、一人だけ違うことをするのは嫌だ」という意見がありました。そうなのです。規則に反しても、合理的でなくても、「他人と違うことはしない」「みんなと同じ行動を取る」のです。出る杭は打たれるので、なるべく目立たないことが処世術でした。

東京駅前の再開発ビル

2026年9月21日   岡本全勝

東京駅前、と言っても八重洲口ですが、真ん前に再開発ビルができました。私も工事途中から時々見ていたのですが、なんとも奇妙な風景なのです。
建物本体は立派な高層ビルなのですが、入り口は狭く、両側に小さなビルが残っています。それが質屋と消費者金融で、見慣れたケバケバしい看板が出ています。周辺のビルも再開発で立派になったので、いかにも場違いな感じがします。残念に思います。街の風格を損ないますよね。強制的に買収に応じさせる方法はないので、買収金額の折り合いがつかなかったのでしょうか。入っている企業も、評判を下げると思うのですが。

『プレジデントオンライン』が「東京駅直結の超一等地に建つ新施設なのに…2400億円投じたトフロム八重洲に「消費者金融」と「質店」が並んだワケ」(9月16日)を載せていました。写真を見てください。

もっとも、少し東北方面(日本橋方面)に進むと、昔ながら雑然としたお店が並んでいます。少し進んだ先にある日本橋や京橋は、日本を代表するような立派な通りで、きれいなビルが並んでいます。八重洲口は再開発の途中なのです。街づくりは、長い目で見なければなりません。
さて、買収に応じなかった二つのビル、いつまでこの状態が続くのでしょうか。

フランスで、ビール消費量がワインを抜く

2026年9月21日   岡本全勝

9月12日の日経新聞夕刊に「フランスでワイン離れ鮮明 ビールと消費量逆転、好みも多様化」が載っていました。
・・・「フランス人はワイン好き」というイメージが崩れつつある。2025年の国内消費量は初めてビールを下回った。食前酒の選択肢が多様化するほか、種類の複雑さが若者を遠ざけている。消費者ニーズを反映した新形態の製品も生まれているが、普及に向けた壁は高い・・・

記事によると、2025年のフランス国内のワイン消費量は、21億9650万リットル、ビールの消費量は22億1000万リットルで、わずかにビールが上回りました。15歳以上人口で割ると、年間1人当たり39.7リットルで、日本の3リットルの約13倍です。
なお、生産量に占める輸出割合は、イタリア47%、スペイン68%、フランス35%だそうです。

ボトルのワインは栓を開けると、飲みきらなければなりません(酸化が進む。コルクの栓で締めることありますが)。料理店や家庭で飲むときは、数人で飲みます。酒を飲まない人が増え、嗜好が多様化すると、一人で1本飲まなければなりません。そこで、箱入りのワインが売られているとのことです。量が減ると袋もしぼんで、酸化を防ぐのだそうです。日本の醤油容器にもありますね。

フランスでは、ワインとビールを好む人は減って、カクテルが増えているそうです。しかし、ビールに抜かれるとは。ビールはアルコール度が低くて、飲みやすいこともあるのでしょうか。私も夏はビールです。