「経済」カテゴリーアーカイブ

経済

技術の進歩

30日の日経新聞「30年ぶりの価格革命」に、次のような記述がありました。
・・第1次石油ショックの1973年度の日本の原油輸入量は約2億9千万キロリットルだったが、2006年度は約2億5千万キロリットル。この間経済規模はざっと5倍に拡大しているから、石油依存度は大きく低下した・・
すごいことですね。たとえば、乗用車も、この間にどの程度燃費が向上したのでしょうか。日本のメーカーの努力で、大きく性能が上がっていると思います。

世界の資金の流れ

今日の諮問会議で、「世界の資金の流れ」が出ています。そこでは、日本・中東・新興アジアで貯蓄超過(資金が余っている)で、それがアメリカに流れ込んでいます。また、2000年以降、アメリカとヨーロッパ・アジア・中東の間では資金の流れが活発になっているのに、日本との間ではあまり増えず、取り残されている姿も出ています。
問題は、日本はお金を持ちながら、使い切れていないこと。海外からの投資も増えず、経済が成長しないことです。

経済財政諮問会議・地方会議

29日の日経新聞1面連載「逆送ニッポンー今すべきこと」は、大林尚編集委員の「将来思い、政争より改革」でした。冒頭に、経済財政諮問会議の地方会議が紹介されています。
・・地域経済の活性化や経営不振企業の事業再生について、民間議員らが各地の経営者の率直な声を聞くのが目的だ。だが時に、会議は政府への予算陳情合戦の様相を呈する・・
諮問会議悪玉論に欠けているのは、日本は構造改革を永続させないと衰退国になってしまうという危機意識だ。意識欠如は、格差是正や国民生活第一の名の下に、ばらまき復活を勢いづける・・

札幌での諮問会議

今日は、札幌で地方経済財政諮問会議を開催しました。今回で第3回目です。この時期の札幌ですので、天候を心配しましたが、飛行機は大丈夫でした。しかし、千歳空港は晴れていたのですが、札幌市内は雪で、道路は大変な渋滞でした。
今回も、魚からコラーゲンをつくっている水産業の社長、ホテルの経営を立て直した社長、建設業から農業へ多角経営をしておられる経営者、川崎から北海道へ移転して成功しておられる金型製造の方など、現場の声を聞くことができました。抽象論でなく、説得力がありますね。設営に協力いただいた北海道庁をはじめ、関係者の方に感謝します。帰りの千歳空港は、マイナス11度でした。

株式市場と経済

記者さんとの会話の続き
記:株が下がっていますが、経済は悪くないというのは、どういうことですか。
全:専門家に聞いてきたよ。株式市場で株価が下がるというのは、株を売りたい人が増えて、株価が下がっているということ。それと、生産・消費とは別なんだ。自動車会社が、これまでと同じだけの自動車を作って、消費者が同じだけの自動車を買うと、日本経済は悪くなっていない。株価の下落と実体経済とは、ひとまず別なんだね。
記:株が下がると、株の配当が減るので、株の保有者は所得が減りませんか。
全:それも違う。自動車会社の業績が同じなら、株の配当金額は同じ。株価の下落と配当とは別なんだね。しかし、持っている株が下がると、元気がなくなる。また、経済の先行きが悪くなると考える人が増えると、消費が落ち込む。
記:株価が下がると株式市場が縮小して、経済規模が縮小するのではないですか。
全:それも、株式市場の規模・総株価と、実体経済規模とは別ということやね。Aさんが100万円で株を買ったとする。1年後に株価が上がって、150万円になったとする。でも、その会社の売り上げ(日本全体の生産と消費)が変わっていなかったら、GDPは変わらないよね。
記:その値上がりの50万円分は、実体経済の裏打ちのない価値なんですね。
全:すごく単純化しよう。次に、Aさんが、弱気になって、株を売りたいと考える。でも、150万円では買う人がいない。120万円で買う人(Bさん)が出てくると、売買が成り立つ。売買前は、Aさんが株を150万円分持ち、Bさんが現金を120万円持っていた。売買後は、Aさんが売って得た金120万円を持ち、Bさんが120万円分の株を持つ。現金はどこにも消えていないけど、株価は下がったんだね。