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経済

主権国家を超える経済

17日の日経新聞「やさしい経済学ー21世紀と文明」、田中直毅さんの連載「多元化する世界と日本」から。
・・第二次大戦後の経済史は、主権国家とこの枠を超えようとするものとの対抗として描くことができる。通貨をめぐる経済政策の変遷は、明らかにその中心に位置する・・
ドル紙幣の半ば以上が米国以外で使われるという歴史的展開に伴い、米国の金融政策が米国経済の内部のみに焦点を当てて行われてよいわけではないとの認識が広まる・・この非居住者が保有するドルの発生に始まる、主権国家と自由を求めるカネの流れとの間の相克の中で、ついに主権国家の方が自由なカネの流れを前提として受け入れたうえで、自らの守備範囲を制限する方向に転じたのである・・
ユーロの創設の過程で、主権国家の内側の問題とされた金融と財政の枠組みが、主権国家を離れることになった。価値保蔵という機能を持たされる共通通貨の受容とは、金融と財政に関する主権の放棄につながらざるをえなかった・・欧州連合諸国では、景気刺激のための金融と財政の組み合わせという概念が消えた。
バブル崩壊後の日本では、不況ならば歳出増と金融面からの刺激という提言が、経済学者から相次いだ。前提は、主権国家の内部におけるマクロ経済の整合的な運営という「神学」であった。結果として、文明史の読み誤りであった・・

取り残される日本経済

28日の日経新聞夕刊によると、東京株式市場の平均株価は、前年末に比べ11.1%下がったそうです。世界各国を見ると、主要20か国市場で下がっているのは他に、イタリア8.7%、スイス4.5%だけです。中国96%、インド45%の上昇(それぞれ1年間に2倍、1,5倍です)は特別としても、韓国33%、ドイツ20%、アメリカ7%、イギリス3%の上昇です。なぜこんなに、日本の力が弱いのでしょうか。

日本は原料輸出国

先日、記者さんとしゃべっていて、次のような議論になりました。
日本は金余りである。それを、日本国内で使えず、国債に吸い上げた以外は、ロンドンまで持っていって、運用してもらっている。円を「原料」と考えれば、日本で円を加工できず、原料のまま輸出している。
それがロンドンで加工され、アジアなどに回っている。一部は日本に環流している。そして、加工賃は、ロンドンが受け取っている。
円がどのくらい「輸出」されているか不明だが、すごい金額であろう。よって、日本の原料輸出のナンバーワンは、円である。
日本は原料を輸入し、加工して輸出することで稼いでいるといわれている。それは、大間違い。確かにモノにあっては、加工型である。それは工業の話。金融業については、加工能力がなく、原料のまま輸出している、後進国だ。

人生前半投資

18日の日経新聞経済教室は、守島基博教授の「格差是正に向けた経済政策、人的資本形成重視を」でした。
経済成長と公平を実現するために、人的資本形成を重要視しておられます。それは、個人の持っている知識や技術だけでなく、意欲、コミュニケーション能力、忍耐力をも含めたものです。そのために、人生の早い時期から形成すべきであることを主張しておられます。就学前から能力開発をしようというのです。問題発生後に「給付」するより、人生前半期に投資しようということです。
遅くなりましたが、18日の2008年度地方財政対策の概要、24日の2008年度国の予算案の、ホームページを紹介しておきます。便利になったものです。(12月25日)