カテゴリー別アーカイブ: 経済

経済

法と経済学

6日から日経新聞経済教室は、「法と経済学-制度をつくる」を連載しています。6日は安藤至大准教授の「長時間労働、規制は弊害も」で、長時間労働を規制するより、転職を容易にする労働市場の方が効果的だという解説です。7日は安念潤司教授の「独禁規制、強化は逆効果も」です。いずれも、法律によってつくられる制度(行政・司法)が、経済にどう影響するか、興味深い論考です。

90年代のデフレ

3日の朝日新聞変転経済は、金融危機10年の第3回、1991年末に日銀が利下げをした際に、金融機関の巨額の不良債権を意識していたことを取り上げています。それへの対策が遅れ、日本は不況に悩むことになったのです。
90年代の経済を簡単に整理すると、バブル経済がはじけ、資産価格が下落し、銀行は不良債権を抱え、企業も体力がなくなりました。そこに、銀行の自己資本比率の規制がかかり、貸し渋りと貸しはがしが生じました。しかし、金融政策は、不良債権処理に乗り出しませんでした。転換できなかったのです。
国際的には、冷戦の崩壊やアジア各国の経済発展で、日本の物作りの優位が崩れました。地球規模での市場経済、金融市場、IT化で、これまでの物作りでは競争できなくなりました。
今から見ると、90年代の不況は、日本の金融問題と国際経済環境の変化の両者による、複合的・構造デフレだったのです。しかし、当時は景気循環によるもの、いずれ回復すると、多くの人が思っていました。不良債権も、地価が上がれば解決する、と考えていました。そして、従来型需要喚起の公共事業を、追加したのです。もちろん、80年代にジャパン・アズ・ナンバーワンという自信を持ったことも、裏目に出ました。

諮問会議・事業仕分け

事業の仕分け関係では、政府にいくつもの本部や委員会があり、さらには取り組みが行われています。本文中の「注」に並んでいます。それらが鳥瞰できる整理が、なされると思われます。p3に、仕分けの系統樹が添えられています。

地方版経済財政諮問会議

27日土曜日に、高松市で、地方版経済財政諮問会議が開かれました。朝から、大田大臣や伊藤、八代議員らを出迎え。大西高松市長の案内で、成功している商店街と寂れている商店街を視察。
会議は、四国4県の企業経営者や経済に詳しい有識者(新聞記者)に集まっていただき、現場の声を聞きました。ご出席いただいた方々には、土曜日にお集まりいただき、ありがとうございました。なるほどと思う、「生の声」を聞かせてもらいました。
私は、この会議の設営担当なのです。東京を離れて会議を行うのは、設営が結構大変です。人選、視察場所や開場選定、出席者の行動計画などなど。すべてが、遠隔操作ですから。職員が、頑張ってくれました。中村参事官、藤井補佐、斎藤係長、北村事務官その他のみんな、ありがとう。
いろいろと、勉強になることがありました。自治省・総務省では、地方の声を聞くことが仕事ですが、今の職場はなかなかそうも行かず。「現場を離れるとダメだなあ」と、痛感しました。
考えたいろいろなことは、後日書きます。今日は、疲れたので。帰りの飛行機は、東京に台風が接近し、飛ぶかどうかやきもきしました。飛んだのはいいのですが、結構揺れました。昨夜はホテル泊でしたが、あのようなお風呂とベッドでは、52歳のおじさんは、どうも疲れが取れません。