2月28日このホームページに、「近年あるいは過去の「経済見通し」閣議決定で、成長戦略が掲げられたのは、今回が初めてではないでしょうか」と書いたら、間違いを指摘されました。
例えば、平成20年1月の閣議決定では、「2 平成20年度の経済財政運営の基本的態度」に次のような項目が並んでいます。「成長力の強化に向けて」「地方の自立と再生に向けて」「安心と信頼できる財政、社会保障、行政の構築に向けて」。
また、平成19年1月の閣議決定でも、成長、再チャレンジ、行財政システム改革が並んでいます。当時は、経済財政諮問会議が「骨太の方針」などで経済成長や構造改革を議論していました。それが、これらの「経済見通し」閣議決定の背景にあります。
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経済財政運営政策と経済成長政策
今日2月28日、平成25年度当初予算と合わせて、「平成25 年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度」が閣議決定されました。これは、例年通りです。その中で、おやっと思ったことがあります。
「2 平成25 年度の経済財政運営の基本的態度」の中で、「財政政策」「金融政策」「為替政策」と並んで「成長戦略」が並んでいます。十分に調べていないのですが、近年あるいは過去の「経済見通し」閣議決定で、成長戦略が掲げられたのは、今回が初めてではないでしょうか。間違っていたら、ごめんなさい。
経済成長の「基礎」は成長戦略であり、「財政政策」と「金融政策」は景気調整に使えても、経済成長そのものには「効果が薄い」です。経済成長政策の上に、そして社会保障政策の上に、経済財政運営があるのでしょう。経済成長政策と社会保障政策のない経済運営政策では、限界があります。
狭い国土は言い訳にならない、オランダの農業
1月29日日経新聞1面連載「ネット人類未来」は「賢い農業革命、狭い国土言い訳にしない」でした。
世界一の農業輸出国はアメリカです。では、2位はどこだと思いますか?私は、オーストラリアかなと思いましたが。
正解は、オランダだそうです。国土は九州ほどしかないのですが、輸出額は790億ドル(2008年)と、日本の30倍だそうです。ITを駆使した農業経営で、トマトでは単位面積あたり収穫量が日本の3倍です。
私は、このHPでも書いているように、日本の農業は、「稲作とそれ以外の作物」を区別して議論すべきであること、そして「産業としての農業とそれ以外の人(兼業や高齢者の農業)」を区別するべきこと、「農業と農地を持っている人」とを区別すべきであると主張しています。
ブランドを守る
1月28日の日経新聞「経営の視点、ブランドを死守したネスレ」から。
・・数年前、ネスレ日本は、イオンと大げんかした。イオンがプライベートブランド(PB=自主企画)で、ネスレのチョコレート菓子「キットカット」に似た商品を発売し、大量に陳列した。しかもその横に本物のキットカットをわずかな量だけ並べていたのだ。
ネスレ側は、この「仕打ち」に激怒。イオンは売上高の約10%を占める最大の販売先だったが、一切の販促費を止めた。イオンにおけるキットカットの販売は減少。ネスレ日本の売り上げも落ち込んだが、平然とこう言い放った。「キットカットは中身をPBと入れ替えたとしても、必ず売れる」。その価値がわかっていないことへの抗議だった。
「本物ブランドは味と品質に優れるだけでなく、消費者の感情に入り込んでいる」とネスレ日本の高岡浩三社長は話す。グローバル成長には世界共通のメガブランド商品が不可欠。それを育てるには時に販売減のリスクを冒してでも、ブランド価値を守るこだわりが必要というわけだ・・
日本企業が、アジアで日本製品をまねた偽物や類似品に困っていますが・・・
日本の技術の実力
日経新聞1月26日朝刊「アルジェリア人質事件」の記事によれば、世界の液化天然ガス(LNG)の製造設備は、日揮と千代田化工建設の日本の2社を含め、4社で世界の8割を占めているとのことです。
同じく「温水洗浄便座の開発」の記事では、発売以来30年で、7割の家庭で使われているとのことです。あのウオッシュレットの中に、160個の部品が詰まっています。