カテゴリーアーカイブ:身の回りのこと

懐かしい本

2021年8月28日   岡本全勝

社会の意図した変化と意図しない変化」の続きにもなります。

3か月ほど前に、あることから、丸山真男先生が「自然と作為」を論じておられたことを思い出しました。まず、本棚から『日本政治思想史研究』(1952年、東京大学出版会)を引っ張り出しました。私の持っているのは、1973年発行の第19刷りです。活字も古い書体です。パラフィン紙がかかっていて、箱に入っています。当時の専門書は、そうだったですよね。
箱に、1200円と書かれています。現在は、3960円だそうです。1973年の大卒初任給は6万円余り。現在は20万円ですから、ほぼ同じように3倍以上になっています。

本棚からすぐに出てきたことを、褒めてやりたいです。
当時は、東大法学部生が読まなければならない本の一つでした。黄色い傍線が引かれています。ところどころにメモ用紙が挟まっていて、私の字で難しいラテン語などの意味が書いてありました。江戸時代の思想が対象で、知識のない当時は、悪戦苦闘した記憶があります。
今回読むと、内容はほとんど覚えていませんでしたが、比較的容易に読めました。

高木を切る

2021年8月10日   岡本全勝

ご近所に、高い木が数本立っている庭があります。最初は庭にふさわしい大きさだったのでしょうが、すくすく成長して、とんでもない大きさになっています。「倒れたら、住宅が壊れるなあ」と心配していました。

今朝、庭師さんが入って、切り始めました。その技がすごいので、見とれてしまいました。
住宅に囲まれているのと、電話線などがあって、切り倒すわけにはいきません。まず一人が登っていきます。ニセアカシアだそうです。
「何メートルくらいですか」と聞くと、木の上から「今いるのが15メートルほど」とのこと(う~ん、仕事の邪魔をしていますね)。その上にまだまだあるので、てっぺんは20メートルほどでしょうか。わが家は3階建てなので、屋根の上で10メートルほどです。しかも、幹も枝も揺れています。ああ怖い。
徒然草の「高名の木登り」を思い出しました。

切る枝に、2本のロープをかけます。1本目は幹に近い方で、端を幹に巻き付けます。もう1本は垂らして、助手が下で端を持っています。枝が切り離されると、1本目のロープが枝を支え、そのロープを緩めると、枝が降りていきます。下の助手が2本目のロープを引っ張り、枝を受け止めます。なるほど。
ところが、途中に電話線がたくさんあり、そこに引っかかります。
助手は、降りてきた枝からロープを放し、上の庭師さんは、次の枝に取りかかります。助手は、下ろされた枝を小さく切って、トラックに積みます。このくり返しです。
途中から幹を切るには、チェーンソーが使われました。

山口晃著「へんな日本美術史」

2021年8月9日   岡本全勝

山口晃著「へんな日本美術史」(2012年、祥伝社)を読みました。積ん読の山で化石になりつつあったのですが、キョーコさんが崩してくれて、発掘されました。
寝る前に読む本にはちょうどよいと思い、読み始めました。でも、内容はなかなか重く、勉強になるものでした。

「なるほど、この日本画はこのように見るのか、読み解くのか」とよくわかりました。
日本画は好きで、美術館にもよく行くのですが。このような解説があるのとないのとでは、見方が変わりますね。
まあ、「見てきれいと思えばよい」というのも真実ですが。
お勧めです。

吉川一義著「『失われた時を求めて』への招待」

2021年8月6日   岡本全勝

吉川一義著「『失われた時を求めて』への招待」(2021年、岩波新書)を読みました。
20世紀最大の小説とも言われるプルーストの「失われた時を求めて」。挑戦された方も多いでしょう。
かくいう私も、若い時に分厚い翻訳を買って、早々と挫折しました。冒頭の主人公がベッドの中で長々と思い出にふけるように、そこから前になかなか進めませんでした。
で、吉川先生の本を読んで、まずは概要をつかむことにしました。なるほど、そのようなことが書いてあって、このように読むのだということがわかりました。

案内書は重要ですね。この本を読まずに小説に取り組んでも、あらすじを追うのに精一杯だったでしょう。
さて、小説本体には、いつ取り組むでしょうか。なにせ長編ですからねえ。

本を増やさない2

2021年7月24日   岡本全勝

本を増やさない」の続き、その後の経過報告です。
キョーコさんが崩してくれた本の山から発掘された本の中に、読みたい本がたくさん出てきます。それを、順次読んでいます。これで満足しておれば、新しい本を買わずにすむのですが(前もって笑い)。

1 本屋に行かない決心は、守れません。書評欄や広告で、面白そうな本が載っていると、見たくなります。
2 ある本を読んでいて、関係する本が紹介されていると、読みたくなります。アマゾンで、簡単に取り寄せられます。これも、くせ者です。かつてなら、古本屋をはしごして探す必要があったのに、すぐに手に入ります。
3 いただき物の本が届きます。交遊が広がり、いろんな方から送ってもらいます。ありがたいことです。すぐに読んで、感想を送らなければならないのですが、全部に目を通すことはできません。いただいたお礼を述べたあと、積ん読になるのもあります。すんまへん。

「本を増やさない」を読んだ肝冷斎から、次のような趣旨のぼやきがありました。
・・・中国古典の続きを探そうと本の山を崩してしまい、大混乱になっています。そのおかげで、同じ本がいくつか見つかりました。しかも先に古本屋で安く買ったのを、新刊を定価通り買ったのがあるのです。ほんとうに情けなくなりますよね・・・

でも、まったく同情せず。
写真も送ってもらったのですが、彼の名誉のために転載しません。もっとも、以前に載せました。この状態よりさらにひどくなっています。