1月15日の日経新聞経済教室は、鶴光太郎・慶応大学教授の「人生100年 伸ばせ「性格力」 」でした。ここでの主張は、学び直しの際に、知識・技能だけでなく、「性格スキル」を向上させようという主張です。
職業人生に大きな影響を与える「性格の要素」が明らかになっています。真面目さ、外向性(社交性や積極性)、精神的安定性(不安や衝動が少ない資質)、協調性(思いやりや優しさ)、開放性(好奇心や審美眼)の5つです。
このうち、外向性を除いて、ほかの要素は成人後でも伸ばせることができるのです。
『明るい公務員講座』でお教えしていることと同じですね。
原文をお読みください。
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生き様-生き方
週末定番のぼやき
日曜日の夕方に、これを書いています。孫のお守りやら原稿の加筆が一段落したので、手帳を見ています。これが、私にとって重要な時間なのです。
来週にしなければならない仕事(公務)は、金曜日に秘書と打ち合わせしてあります。講義や講演会の準備、締めきりが来る原稿など「副業」は、「しなければならない一覧」(A41枚)に書き出してあります。『明るい公務員講座』に書いたようにです。
あわせて、月曜から日曜まで毎日、朝食・昼食・夕食をどこで食べる予定か(自宅か弁当か外食か)、宿泊は自宅か福島かを、表にしてキョーコさんに提出します。
さらに、日曜夕方に手帳を広げるのは、それらを再確認することと、どこで自分の時間がとれるかを算段するためです。「新幹線の中で、ホテルで、あの本を読もう」とか。なかなか自分の時間を確保できないことが、悩みです。
いろんなことを引き受けない、毎晩のように異業種交流会に行かない、このあと晩酌をしないことにすれば、解決できるのですが・・・。はい、いつも同じことを言っています。
とはいえ、連載「明るい公務員講座」は連載が終わり、単行本にする作業も進んでいます。大学の講義もあと1回で、期末試験。新しく引き受けた連載の日経新聞夕刊コラムは準備してあるので、少々余裕があるのです。
すると、買ってある本を読み始め、あれも読みたいこれも読もうと、これまた収拾がつかなくなります。
小坂井敏晶さん、フランス大学事情など
小坂井敏晶著『答えのない世界を生きる』(2017年、祥伝社)が、興味深かったです。
著者は、パリ在住の社会心理学者です。ホッケーをするために早稲田大学に入りますが、日本代表選手になれません。アルジェリアで日仏技術通訳などをして、フランスへ。カーン大学、社会科学高等研究院で学んだ後、リール第三大学准教授を経て、パリ第8大学心理学部准教授になります。
このように、「通常の」研究者の道を歩まず、フランスの大学で教員になります。この半生が興味深いです。やっている研究も、社会心理学の主流ではないと、本人が言っておられます。
この本は、著者の半生記と、彼が「自分の頭で考えた」学問についてが載っています。面白いです。
かつて、『責任という虚構』(2008年、東大出版会)を本屋で見つけて買ったのですが、読まずに本棚にあります。『社会心理学講義:〈閉ざされた社会〉と〈開かれた社会〉』(2013年、筑摩選書) も面白そうだなと思いつつ、読まないだろうと買いませんでした。
しかし、『答えのない世界を生きる』を読んだので、買って読み始めました。多分、この本を読まなかったら、『社会心理学講義』は途中で投げ出したでしょう。
鎌田浩毅先生の新著
鎌田浩毅先生が、新著『日本の地下で何が起きているのか』(2017年、岩波書店)を出版されました。「はじめに」と「おわりに」で、次のようなことが書かれています。
先生が、通産省の研究所から京都大学に移られて、20年になります。専門分野の火山活動についての説明が、一般の人に通じないことを痛感して、市民に分かる説明を目指されました。「科学の伝道師」です。
・・・私は大学の講義でもパワーポイントを使うのを一切やめ、話術と黒板だけで教育を始めた・・
・・・実は、研究を市民に伝えるアウトリーチの場面では、専門家に必ずといってよいほど生じる「心の葛藤」がある。たとえば、同僚専門家たちの目が気になり、「後ろ指を指されない」ように説明する気持ちが働く。こうして自分たちのコミュニティーを向いた「守りの姿勢」で語る結果、市民にはさっぱり腑に落ちない解説となる・・・20年近く試行錯誤を繰り返してきた経験から、ようやく私も覚悟が決まってきた・・・
・・・私が啓発書で伝えたいことは、至ってシンプルである。自然の一部である人間は、とうてい自然をコントロールすることはできない。一方、知恵をしぼれば災害を減らすことは可能で、そのために地球科学の「出番」がある・・
昨年出版された『地球の歴史上・中・下』(中公新書)なども、売れ行きは好調のようです。伝道師は、完全に成功されましたね。
私が先生と知り合ったのも、この伝道師活動でです。当時私は、交付税課長で、地方財政の伝道師を目指し、実践していました。
先日、書類片付けをしていたら、2002年の活動実績が出てきました。4月から12月までの9か月間に、東大で講座を持っていてそこに23回、その他の講演・講義に45回行っています。まあ、よく行っていたものですね。上司から、「頼もうとしたら、いつもいないじゃないか」と、笑いながらしかられました。地方分権や税源移譲などで、話題になっていた時期でもあったのです。
ホームページを作って、「地方財政の伝道師」を名乗っていました。それを見た先生が、訪ねてきてくださったのです。
適量は1合
新聞各紙が取り上げていたので、読まれた方も多いと思います。そして、ぎくっとした人も。
・・・お酒を飲む65歳以上の男性の半数、女性の4分の1が健康を保つための「節度ある適度な飲酒(適正量)」の目安とされる「1日当たり日本酒1合」以上のアルコールを摂取していることが、厚生労働省研究班(代表、田宮菜奈子筑波大教授)の分析で1日、分かった。このうち適正量の3倍を日常的に飲む「多量飲酒」は高齢男性の約5%に達し、適正量が十分に知られていないことが浮き彫りになった・・・日経新聞10月1日「高齢男性の半数が飲み過ぎ、女性も25%」。
え~、適量って1日1合だったのですか。最近、外ではビールの後は日本酒2合までにして、節酒を心がけているのですが。全く駄目ですね。本日も・・・。
でも、少々お酒を飲む人で、懇親会で1合で終える人って、どれくらいいるのでしょうか。