「市町村アカデミー」カテゴリーアーカイブ

講義・管理職の必須知識

今日12日は、市町村アカデミーで、「管理職の必須知識」の講義をしました。これは、去年作った研修です。「市町村アカデミー新しい企画

私の分担は、この研修の意図を話すことです。
管理職に必要な知識は、大きく分けると3つだと思います。担当業務分野の専門知識、管理職の能力(事務と職員の管理)、そしてこの「必須知識」です。

そこには、情報通信技術とサイバーセキュリティ、コンプライアンス、不祥事が起きた際の広報対応、災害時の業務継続、仕事と生活の調和、セクハラやパワハラの防止、心の不調を抱える職員への対応などが含まれます。
いずれも、私が公務員になった頃は、重要視されなかった、あるいは問題にならなかった知識です。でも今は、知らないと「ケガ」をします。
この点は、意外と知られていません。多くの管理職論の書物には、書かれていないのです。

そして、このような知識は、どんどん新しくなります。性的多様性はその例でしょう。近年急速に、意識が改まりました。「一身にして二生を過ごす
すると必要なのは、「これで知識を得た」ではなく、新しく生まれる必要知識を知るという「姿勢」です。

ヤマモモの実

昼休みに、市町村アカデミーの近所を散歩します。この時期は、ヤマモモの実がたくさんなって、たくさん落ちています。真っ赤で、目立ちます。時間が経つと暗い赤になります。街路樹や公園にたくさん植えてあるので、いたるところで赤い実の絨毯ができています。

木によって、小さな実から大きな実までさまざまです。たくさん実がついている木と、少しの木、そしてまったくついていない木があります。ヤマモモは雌雄の別があるので、雄の木には実はなりません。
当たり年と、裏年があると聞いたことがあります。今年は、当たり年なのでしょう。

徳島県勤務時代に、先輩のTさんが、採った実をもってきてくださったことを思い出しました。それまで、ヤマモモを知らなかったのです。

市町村アカデミー「政策の最先端」

市町村アカデミーの研修の一つ「政策の最先端」が、17日から19日まで実施されました。内容は、リーフレット時間割をご覧ください。

この研修は、昨年度から始めました。本校の研修は、管理職研修のほかは、法令、地方税、福祉、産業振興など専門分野別が多いです。その点で、この研修はある主題を深く掘るのではなく、広く各種政策を学ぶというものです。
毎年、新しい課題が生まれ、新しい政策が試みられます。その動向を学んでもらおうという趣旨です。なので、講義の構成は、政府の動向とともに、自治体での動き、非営利団体の動きなどを組み合わせてあります。近年、公共政策立案は行政が独占するものではなくなりました。「図・公私二元論から官共業三元論へ(課題の認知)

それぞれの政策については、報道や解説があるのですが、全体の動向をつかむという機会・媒体は意外とありません。この研修は、政策の百貨店として、広く薄く知識や動向を得てもらいます。
今年の内容も、研修生からは好評でした。来年も開設する予定です。ご関心ある自治体や職員の方は、申し込んでください。

全国消防長会関東支部消防職員意見発表会

今日4月27日は、全国消防長会関東支部消防職員意見発表会に、幕張のホテルに行ってきました。審査委員長を仰せつかったのです。
消防に関しては、消防大学校長を勤めたことがあります。職員がキビキビしていて、素晴らしい組織です。火災現場という危険な場所に行くのですから、命がけです。新型コロナ患者の救急搬送という、危険な業務もあります。気を緩めることができない仕事、それを日々訓練しています。

11人の職員が発表しました。なるほどと思う点を指摘する発表がいくつもありました。現場でのトイレの必要性、外国人への防災教育、消火活動での職員の除染、若手職員の育成などなど。
みなさん、発表の態度、発声も立派で、甲乙つけがたかったです。最優秀賞に選ばれた2人は、全国大会に進みます。

人権教育

憲法に基本的人権の尊重が書かれていますが、一般論ではなく具体において身につけることが必要です。そして、新しい差別事象が生まれています。かつては意識されなかった言動が、差別になると認識されるようになったのです。国民一般に人権教育は必要なのですが、公務員にはより重要です。仕事の中で、それに直面する場合があります。

私が公務員になったころは、部落差別が差別の第一でした。学校でも習いましたし、職場でも教育を受けました。その後、新しい人権侵害事象が増えています。法務省作成の「人権教育」という小冊子をご覧ください。人権侵害として、次のような項目が並んでいます。
あなたや部下職員は、すべてを知っていますか。「かつて研修を受けた」では、知識は古くなっていますよ。

なお分類は、私が便宜的に作成したものです。
(属性)
女性(性犯罪・性暴力・DV・ハラスメント)、子ども(いじめ・体罰・児童虐待・性被害)、高齢者、障害のある人、性的マイノリティ
(出身)
部落差別(同和問題)、アイヌの人々、外国人
(経験)
感染症、ハンセン病患者・元患者やその家族、刑を終えて出所した人やその家族、犯罪被害者やその家族、北朝鮮当局によって拉致された被害者等、ホームレス、震災等の災害に起因する人権問題
(行為)
インターネット上の人権侵害、人身取引(性的サービスや労働の強要等)