カテゴリー別アーカイブ: 市町村アカデミー

新年度が始まりました

新年度になり、市町村職員中央研修所も、人事異動がありました。市から派遣されてきてもらっている職員の交代や、所内異動です。それとともに、近年にない大幅な異動を行いました。

新型コロナ感染症が落ち着き、研修事業はほぼ平常に戻っています。建物の維持管理など例年の通常業務のほかに、資金運用の拡大、事務の電子化、研修の電子化、動画配信など、職員が新しい仕事に取り組んでくれています。副学長や総務局長が、新年度の重点事業を考え、それに応じた職員配置を考えてくれました。
4月1日には職員を集めて、その方針を伝える会議をしました。方針案は3月に職員に示して、理解を求めるとともに、問題点がないかを考えてもらいました。
60人という小さな組織ですが、年間約90本の研修を動かし、5000人の研修生を受け入れています。研修内容の見直しはもちろん、仕事の仕方の改善も重要です。「前年どおり」では社会の変化に対応できず、「顧客」である市町村の要望に応えることができません。

新しく来た職員は、たくさんの業務説明を受けてもらいます。執務要領はよくできたのがあるのですが、「研修業務の進め方」「電子機器類の扱い方、セキュリティポリシー」といったもののほか、「ハラスメント防止、人権」「救命救急(たくさんの研修生を受け入れるので)」といった研修も受けます。

市町村アカデミー研修動画出演

先日、市町村アカデミーの研修動画を録画しましたが、話している私の横に説明画像(図や絵)を入れた動画ができあがりました。「令和時代に求められる自治体職員像」という主題で、3つ(前編、中編、後編)に分けて話しました。それぞれ20分程度です。職員から「確認せよ」との指示が来たので、見ました。

改善点がたくさんありました。
・前編は緊張していて、数字を間違えたり、主語と述語が合っていないおかしな日本語がしばしば出てきます。反省。
・説明画像を使うために、パソコンを操作するのですが、その位置が低くて、そのたびに目線が外れます。カメラの横に映し出せば(NHKならプロンプターがあるのでしょう)、もう少しうまくいったのでしょうが。
・当日は職員に座ってもらって、彼らに話しかけるようにしたのですが、目線がカメラから外れ、視聴者を見ていないことになります。
NHKニュース番組の和久田さんのようには、いきませんねえ。

動画は、私のほかにあと2本載せます。4月1日から、全国の市町村から見ることができるようになります。必要となるパスワードは、別途、全市町村あてに送ります。

市町村アカデミー、新年度の準備

3月に入り、市町村アカデミーの令和5年度の研修はすべて終了しました。
3月から4月初めは、各自治体では業務が忙しく、職員を研修に派遣することが難しいのです。当方も、年度末でさまざまな業務が重なります。

とはいえ、既に令和6年度の研修の準備は進んでいます。前年度の秋、今年だと令和5年秋に、翌年度、令和6年度の研修計画を発表します。
新年度の研修は4月17日から始まります。
3月6日には、5月と6月に開講する研修、4月9日申込期限のものを発表しました。

篠原俊博さん登壇

市町村アカデミーで、総務省と共催で「DX推進リーダー育成セミナー」を開催しました。現在、最先端の課題で重要な研修の一つです。「概要」「時間割

そこでお願いして、篠原俊博さん(元デジタル庁統括官)に、講師として来てもらいました。篠原さんは自治省入省、地方行政分野と電子化分野が専門です。デジタル庁統括官も勤め、現在は株式会社SHIFT DX&戦略プロジェクト本部プリンシパルです。
官と民との経験がある、国と自治体の両方が分かる、行政電子化がわかる数少ない人物です。しかも、デジタル庁統括官(局長級)まで務めた人です。行政にはその分野の専門家は少なく、情報化企業には行政の実務が分かる人がいません。

篠原さんの経験を活かして、行政の電子化で、よかった点、悪かった点を話してもらいました。なかなか順調に進まない行政の電子化。その苦労と欠点を話すには、この人をおいていないでしょう。関係者は、よいことばかりを話す傾向がありますから。
なぜ、マイナンバーカードの保険証利用が進まないか。自治体職員の電子化への消極的な理由。電子化を進めるにはデジタルの知識ではないことなどなど。私も傍聴したかったのですが、本業があって一部しかできませんでした。

市町村アカデミーで講義してもらいましたが、多くの自治体でも(彼が引き受けるなら)話してほしいです。
篠原さんは、「急速に変化する日本の労働慣行」でも紹介しました。

市町村アカデミー、山崎史郎さん登壇

市町村アカデミーの研修「政策企画」の講師として、山崎史郎さんに来てもらいました。現在、内閣官房参与(社会保障・人口問題担当)・内閣官房全世代型社会保障構築本部事務局総括事務局長です。

昭和53年に、彼は厚生省、私は自治省に入りました。彼は、介護保険制度を作る中心になりました。その後、内閣府経済財政部門で一緒に仕事をしました。私が麻生太郎首相秘書官を務めたあと、彼も菅直人首相秘書官を務めました。退官後リトアニア大使、さらに首相官邸からの依頼で、現在の仕事をしています。まさに「余人をもって代えがたい」のでしょう。ご苦労さま。

とても忙しいのですが、研修担当教授が「ぜひ山崎さんの話を聞きたい」とのことで、お願いして来てもらいました。経験に基づく話は、研修生たちの評価も抜群でした。ありがとうございました。