「体験談」カテゴリーアーカイブ

生き様-体験談

叙勲3

叙勲」の続きです。今日5月9日は皇居に行って、首相から勲章と勲記をいただき、夫婦同伴で天皇陛下に拝謁しました。最後に、東庭で記念撮影です。旭日と瑞宝の重光章は約40人、ほかに外国人受章者も一緒でした。大綬章の方は午前中で、私たちは午後でした。

豊明殿で拝謁の際に、受章者全員が一列(その後ろに配偶者)で並びます。私は担当官の誘導で列の端に立ちました。隣は、板東久美子・元消費者庁長官です。なぜだろうと思っていたら・・
拝謁の後、陛下が全員の前をお歩きになります。最後の5人ほどは、立ち止まり、個別にお言葉をかけていただきました。
私には、かつて大震災復興のご説明をしたことと、「岡本さんは、長年復興に携わられて」とおっしゃっていただきました。私からは「被災地をお気にかけていただき、ありがとうございます。地震津波被災地はほぼ復興しましたが、福島原発被災地はまだまだです」と申し上げました。
「まだかかりますね」とお声があり、私は再度「日本国民の力をもってすれば、必ずや復興します。これからもお気にかけてください」と申し上げました。併せて「ここまでこられたのも、妻のおかげです」と、後ろに立っている妻を紹介すると、にこやかに応えてくださいました。

叙勲2

叙勲」の続きです。そこに書きましたが、福島中央テレビがニュースで私の叙勲を伝えてくれたほか、福島民報と福島民友の2紙も顔写真入りで大きく扱ってくれました(4月29日)。お褒めの言葉も、ありがたいことです。

「東日本大震災直後から9年半にわたり国の復興行政の中枢に身を置き、陰日なたで本件復興を支えた・・・
震災の年の夏、国と地方の意見交換の際のやりとりが復興の原点となった。『支援ではなく、責任を果たす』。福島側からの指摘で国は原発事故の加害者で、罪を償う立場と認識させられた。水面下では、内堀雅雄副知事(当時)と交渉を重ね、後に法定協議会となる国と県との協議の場の設営にこぎ着けた。
『国は責任を放棄できない仕組みになっている。地元の声を聞きながら一歩ずつ復興を前に進めてほしい』。退任した今も福島への思いは色あせない。」(福島民報)

「官僚人生最後の10年間、本件復興に全身全霊を傾けた。2011年夏、自身に向けられたある一言が復興への決意を強固にした。各界代表らを前に『国は最後まで福島復興を支援していく』と宣言した直後、元東邦銀行頭取の故瀬谷俊雄さんから『今の言葉を取り消しなさい。支援じゃない。責任だ」とげきが飛んだ。『加害者である立場を改めて認識した』と振り返る・・・」(福島民友)

叙勲

今朝29日の新聞で報道されましたが、このたびの叙勲で、瑞宝重光章をいただくことになりました。ありがたいことです。
たくさんの方々から、お祝いの言葉をいただきました。ありがとうございます。

私一人で、ここまで来られたわけではありません。仕事で世話になった人たちや、家族の支えがあってこそです。改めて感謝します。
ただし、私が最後に携わった東日本大震災からの復興は、津波被害についてはほぼ完了しましたが、福島の原発被害からの復興はまだ道半ばです。道筋をつけたつもりですが、まだまだ先が長い戦いです。後輩たちが仕事を引き継いで、国としての責任を果たしてくれると信じています。「叙勲名簿
福島中央テレビニュース

復興庁時代、記念の絵2

復興庁時代、記念の絵1」の続きです。これも同じ職員が描いてくれました。
この絵と、復興庁の標章を比べてください(これは商標登録をしてあります)。
復興庁の標章は、三陸沖の太平洋から朝日が昇る図です。左の縦線が三陸海岸、下の横線が水平線です。当時の広報班が作ってくれました。

「私はこんな顔じゃない」と言いたかったのですが、みんな苦労して頑張っていてくれるので、大概のことは笑いながら受け入れました。この絵についても、笑って許しました。

復興庁時代、記念の絵1

先日、資料を整理していて(発掘された書類)、「あったー」と叫んでしまいました。探してた絵が、いくつか出てきたのです。復興庁時代に、職員が描いてくれた絵です。被災者生活支援本部事務局時代の絵は、「被災者生活支援本部、勤務姿の記念」に残してありました。その他にも、面白い絵があったのです。(写真もあります、「被災者生活支援本部事務局の様子」「復興対策本部事務局の様子」)

まずは、執務室の扉に貼ってあった絵です。職員が入りやすいように、いつも扉を開け放していたのですが、話題によっては扉を閉めることもありました。その際に、入りたい職員に向けての「標識」を扉に貼ってくれたのです。最初のは、今はだめだから後にしてくださいという標識です。次は、どんどん入ってきてくださいという標識です。「閉めてあっても、急ぎなら入ってきて良いよ」という標識でした。それぞれ右下に「肝」の印があります。