カテゴリー別アーカイブ: 人生の達人

転職経験者の3割「辞めた会社に戻りたい」

9月2日の朝日新聞に「転職経験者の3割「辞めた会社に戻りたい」」が載っていました。

・・・過去に退職した会社に戻りたいと思ったことがあるか――。就職情報会社マイナビが7月、転職経験がある約1千人にそんな質問をしたところ、3割の人が「戻りたいと思ったことがある」と回答した。専門家は企業は一度離れた働き手との接点作りは人材獲得に「プラスの影響があるかもしれない」と指摘する。
調査は7月1~6日に、従業員3人以上の企業で働く20~50代を対象にインターネットで実施した。転職経験がある人の回答は1005件で、過去退職した会社に戻りたいと思ったことが「ある」と回答したのは32.9%だった。

理由は「育児中は残業の少ない職場にいたかったが、子どもが大きくなったため前職くらい給料が多く、残業できるようになりたい」などライフステージの変化に関する声のほか、「退職前に気がつかなかった良い面に気づいた」「以前働いていた会社や仕事内容が自分に合っていたと痛感した」という声があった。
また、転職経験者のうち退職した会社と連絡を取っていると回答したのは57.5%に上った。

人手不足から、企業は中途採用の活用が進む。
企業の中途採用実施率は2024年6月で41.8%だった。今年7月の調査では、企業が中途採用の比率を高くするなど人材が企業間を移りやすくする「人材の流動性促進」について、企業の採用担当者約850人のうち6割超が「プラスの印象」をもっていた・・・

『理系的 英語習得術』

鎌田浩毅著『理系的英語習得術─インプットとアウトプットの全技法』(2024年、ちくま新書)を紹介します。
鎌田先生の『一生モノの英語勉強法』『一生モノの英語練習帳』『一生モノの受験活用術』に続く、第4弾です。

「ラクして実を取るのが理系的方法論」とおっしゃっています。いつ使うかわからない知識を暗記することはエネルギーの無駄だと書かれています。
英語習得術の本ですが、英語はほぼ出てきません。
試し読み」できます。

パワハラ恐れ、放任上司

8月28日の日経新聞夕刊に「パワハラ恐れ「放任上司」」が載っていました。

・・・組織の管理職がパワハラの指摘を恐れるあまり、部下との必要な意思疎通を避けて「放任上司」となる課題が指摘されています。コンプライアンス意識の高まりに伴い顕在化。職場環境の悪化につながりかねず、自治体が注意喚起の内容を職員研修に取り入れ始めた。専門家は防止へ「対等な関係」が鍵だと語る・・・

・・・パワハラやセクハラの防止を目的とした研修は広く普及。最近ではこれに「放任」の要素が加わっている。
相模原市は2年ほど前から管理職向けの研修で、決断や判断を避ける上司がいる場合の悪影響を伝える内容を盛り込んだ・・・
・・・ハラスメント研修を提供する横浜市の企業による21年の調査では、3人以上の部下を持つ管理職の83%が「部下への発言をちゅうちょしたことがある」と回答。別の設問では「部下とはなるべく関わらないようにしようという気持ちになったことがある」との答えも41%に上った・・・

大熊町立学び舎ゆめの森校長・園長 南郷市兵さん

日経新聞夕刊「人間発見」、9月9日の週は、福島県大熊町立学び舎ゆめの森校長・園長 南郷市兵さんの「福島から日本の教育変える」です。
南郷さんは、文部科学省の役人から、原発被災地での教育現場に入ってくださった人です。

・・・東京電力福島第1原子力発電所が立地する福島県大熊町の町立学び舎(や)ゆめの森で校長・園長を務める南郷市兵さん(45)。2011年3月の原発事故により同町で完全に失われた学校教育の再興に挑む・・・

・・・ゆめの森は23年4月に大熊町に帰還し開校しました。国内で唯一、認定こども園と義務教育学校が一体化して経営する学校です。0歳児の赤ちゃんから15歳の中学生までが一緒に学んでいます。
開校時の子どもは26人でしたが、現在は61人まで増えました。子どもたちの6割は大熊町外からの移住者が占めます・・・

学があることと頭がよいこととは別

「頭が良い」と聞くと、偏差値の高い大学に行った人を思い浮かべるでしょうか。しかし、「学がある」と「頭が良い」とは異なります。
私が子どもの頃、近所のおばさんが「あの人は学はないけど、頭は良いなあ」とか、その逆のことを言っておられました。私は、よくわかりませんでした。私は、「学があること=頭が良いこと」と思っていました。社会人になってから、おばさんたちが言っていたことの意味がわかるようになりました。

一概には言えませんが、頭の良い人がうまくいかない場合が多いようです。自分の能力に自信を持っておられる。しかし、その言動に上司や部下、周囲の人が納得するかどうかです。
自然科学の世界じゃないので、評価基準というのは客観的には決まっていません。評価する人たちに理解してもらい、その人たちが関心のあることについて的確に答える必要があります。相手があることですから、相手が何を望んでいるかを理解しなければならなりません。
「それでも地球は回っている」は自然科学の世界では正しいですが、日常生活では通用しません。相手と観客がいて、その人たちが納得するかです。

うまくいかない場合もあります。その場合でも、皆が納得することが大事です。同じ失敗でも、「あの人なら、やはり失敗したか」と「あの人でもうまくいかない、難しい案件か」とでは、評価が異なります。
私たちの仕事では、「できたか、できないか」の評価ではなく、「着地点が良かったじゃないか」と言ってもらえるかどうかです。「その2」に続く。