今朝出勤して、内閣府の建物に入り、階段を下りていました。すると、掃除をしているおじさんが、手を止めて、「おはようございます」と挨拶をしてくれました。いつもは、私から声をかけるのですが、今日は考え事をしながら歩いていたので、こちらから声をかけるのを忘れたのです。毎朝、私から声をかけるので、向こうも覚えていてくれたのでしょう。でも、先に声をかけられたのは、不覚でした。
「明るい係長講座」にも書きましたが、かつて仕えた大臣や知事さんから、挨拶の大切さを学びました。富山県庁で、守衛さんや掃除をしてくれている人たちに、挨拶とお礼を言ったら喜んでもらえたので、その後は、職場で誰彼なしに、挨拶するようになりました。と言っても、「おはようございます」とか「ごくろうさま」「ありがとうございます」と、一言です。「変なおじさん」と、思われているのでしょうかねえ。
先日、初対面のある大臣警護官に挨拶したら、「かつて総理官邸前で警備していたら、当時の岡本総理秘書官に、『ごくろうさま』と声をかけてもらいました」と言われました。帽子をかぶっていたらから、私とわかったのでしょうか(笑い)。
総理官邸前では、たくさんの若い警官が警備で立っています。雨の日も寒い朝も。「ごくろうさま」と声をかけると、敬礼で返してくれます。今の仕事に就いてから、総理官邸に行くことも増えました。離れてから1年半経つのですが、官邸勤めの職員さんたちが覚えていてくれて、声をかけてくれます。ありがたいことです。
「人生の達人」カテゴリーアーカイブ
明るい課長講座4
次の教えを、それぞれ職場での具体的場面を使って、解説せよ。そして、二つの教えの関係について述べよ(講座その2に似てますね)。
A 部下は、厳しく育てないといけない。
B 部下は、褒めてやらないと育たない。
幹部研修の難しさ
先月、消防大学校の上級幹部研修で、人間関係論を3時間講義しました。その時の、研修生による講師の評価が届きました。結構良い点をもらっていたので、ほっとしました。研修生の皆さんが、「紳士」だったということかもしれませんが。
消防大学校でも自治大学校でも、講義や講話をすると、校長も研修生による評価の対象になります。数字で出てくるので、成績表をもらう生徒の緊張感を味わうことができます(苦笑)。これは、かなり緊張します。
幹部や幹部候補生への講義は、難しいのです。大学生を相手にするなら、知らないことを教えることになります。幹部職員の研修も、部下職員と違った、幹部職員に必要な知識と技術を、新たに教えることになります。しかし、勤めて20年にもなる職員は、たいがいのことを知っています。いえ、知っていてないと、困るのです。
すると、最新の知識を確認してもらう、最近の動向とこれからの課題や見通しを知ってもらう、知っていることを全体と関連づけて整理し直すことが、主になります。日頃断片的に得た知識を、もう一度整理し直し、抜けていることを埋めてもらうのです。
私は、このほかに、「知っていることで安心することも重要である」とお話ししています。「日本で最高の講師陣から話を聞いて、既に知っていることであるなら、それは、あなたが最高水準であるということです。自信を持って、仕事をし、後輩に話して下さい。そして自分なら、後輩の前でどう話すか、その技術を盗んで下さい」と。
とはいえ、厳しい研修生から良い評価をもらうためには、内容と話し方に工夫が必要です。毎回、準備にも、大きなエネルギーが必要なのです。
明るい課長講座3
次の教えを、それぞれ職場での具体的場面を使って、解説せよ。そして、二つの教えの関係について述べよ。
A 今、目の前にある仕事に、全力を挙げて取り組め。
B 中長期的な視点で、広い視野で仕事に取り組め。
図る?
私の嫌いな言葉に、「図る」があります。「2006年4月22日の記事」にも書きました。
今朝、18日の朝日新聞1面トップ記事「予算関連法、成立困難」に次のような文章があります。
・・その国会戦略の根幹が揺らぎ、特例公債法案の年度内成立が図れなければ、92.4兆円の新年度予算案のうち4割強の40.7兆円の財源は賄えなくなる。4月以降は毎月入ってくる税収などで乗り切らねばならないという異例の事態になる・・
う~ん、この文にある「成立が図れなければ」は、どういう意味でしょうか。「成立しなければ」ならば、意味が通じます。しかし、「図れなければ」とは、どういう事態なのでしょうか。「意図する」「計画する」の意味だとすると、文章が通じなくなりますよね。