今日は放課後に、新聞記者さんと懇談。日本を代表する新聞の政治部記者さんたちなので、彼らの仕事が終わるのを待って、やや遅い時間から開始。自治省時代からの長い付き合いで、いろいろと遠慮のない話で盛り上がります。お酒が飲めない人もいて、結構まじめな話になります。
日本の政治と行政の問題は何か、これからどこを変えるべきか、などなど。異業種交流は、勉強になります。ありがたいことです。
カテゴリー別アーカイブ: 生き方
生き様-生き方
スーツの胸ポケットにペンは差さない
昨日に引き続き、電車内の観察を取り上げます。今日は、男性の服装です。スーツを着た人が、胸のポケットにペンを差しているのは、気になりますね。
私は若い時に、「胸のポケットには、チーフ(ハンカチ)しか、入れてはいけない」と教えられました。当時、ボールペンやらラインマーカーなどをたくさん差していたので、「えー。では、ボールペンはどうするのですか?」と聞いたら、「内ポケットに入れるのだ。そのための細いポケットも、ついているだろう」と教えてもらいました。ワイシャツの胸ポケットに入れるのも、みっともないですね。昔は、しばしばラインマーカーで(キャップが外れ)、シャツを黄色に染めました(笑い)。
技術系の人が、ブルーの作業着の胸ポケットにペンを差していても、おかしくありません。スーツの胸ポケットにペンを差すのが、変なのです。
生きにくい生き方
今日の帰りの電車での、出来事です。携帯電話で話ながら、中年の女性が乗ってきました。そのまま、大声で話し続けます。持っていた荷物は、隣の座席に広げて。そんなに混んではいなかったので、そのために座れない人が出たわけではありませんが。電話の内容は小学生の子どもの話らしく、さらに声が大きくなります。同じ車両に乗り合わせた人たちは、何だろうと、その女性の方を見ます。女性は、2駅ほどで、話を続けながら降りていきました。きっと、自ら人生を難しくして、生きておられるのでしょうね。
梅棹先生ご逝去
梅棹忠夫先生が、お亡くなりになりました。90歳とのことです。ご冥福をお祈りします。
私は密かに、梅棹先生の弟子を目指していました。『モゴール族探検記』『文明の生態史観』『知的生産の技術』から始まって、アフリカもの、日本文化論・・・。オリジナリティのある研究、壮大な視点、それを新しい学問分野に育て上げる構築力、そして国立民族学博物館に見られるような組織力、さらには、わかりやすく庶民にPRする戦略。大したものです。
私は、大学生の時に、先生を始め京都大学人文研の業績を知り、その後かなりのめり込みました。結構、著作は読んだつもりです(2006年5月4日、私の読んだ本)。そこから、新しい発想法やわかりやすい表現など、かなり「盗ませて」もらいました。今の私がある、私の発想法があるところのかなりの部分は、梅棹先生、清水幾太郎先生、加藤秀俊先生たちにあると感謝しています。たぶん、東大法学部にないことを、求めていたのだと思います。
もし、今の職業を選んでなかったら、この文化人類学か、子どもの時にあこがれた飛鳥の考古学の世界に、進んだだろうと思っています。それら発想の自由さを求められる世界と、全く違った世界に進みました。これも、人生の妙でしょうね。
人は、安住すべきか動き回るべきか
20日の日経新聞夕刊1面コラム「あすへの話題」に、外山滋比古教授が「転がる石」を書いておられました。
イギリスでは、「転石苔を生ぜず」ということわざが、住まいや職を転々と変える人間は成功しない、という意味になります。アメリカでは、逆に、有能、活発な人は常に新鮮だ、という意味になります。
日本では、長くイギリスの意味で使っていましたが、戦後、アメリカの意味に変化しつつあると、先生は指摘しておられます。
私が思うに、成長過程にある人、成功を求めて努力する過程の人は、アメリカ流解釈なのでしょう。成功したら、イギリス流の発言もできるようになります。もちろん、変わるといっても、筋を通さず、言動がころころ変わる人は信頼されず、成功しないでしょう。